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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−10785(T2015−10785/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「瀬戸内ぐるめぐり」の文字を標準文字で書してなり、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とし、平成26年4月24日に登録出願された商願2014−32140に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年9月12日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4976535号商標は、「ぐるめぐり」の文字を横書きに表してなり、平成17年11月25日に登録出願、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」を指定商品として、同18年8月4日に設定登録されたものである。

(2)登録第4976536号商標は、「ぐるめぐり」の文字を横書きに表してなり、平成17年11月25日に登録出願、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、同18年8月4日に設定登録されたものである。

(3)登録第4976537号商標は、「ぐるめぐり」の文字を横書きに表してなり、平成17年11月25日に登録出願、第31類「生花の花輪,釣り用餌,ホップ,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜(「茶の葉」を除く。),茶の葉,糖料作物,果実,コプラ,麦芽,あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,飼料用たんぱく,飼料,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,うるしの実,未加工のコルク,やしの葉」を指定商品として、同18年8月4日に設定登録されたものである。

(4)登録第4976538号商標は、「ぐるめぐり」の文字を横書きに表してなり、平成17年11月25日に登録出願、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、同18年8月4日に設定登録されたものである。

(5)登録第4976539号商標は、「ぐるめぐり」の文字を横書きに表してなり、平成17年11月25日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同18年8月4日に設定登録されたものである。

(6)登録第5698725号商標は、「ぐるめぐり」の文字を横書きに表してなり、平成26年2月17日に登録出願、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同年8月29日に設定登録されたものである。

なお、これらをまとめて以下「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、「瀬戸内ぐるめぐり」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「瀬戸内」の文字は、「瀬戸内海およびその沿岸地方。」の意味(株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)を有する語であり、本願の指定役務との関係においては、その役務の取扱商品の産地を表示するものとして看取、理解されるものであるから、自他役務の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものである。

そうとすると、本願商標は、その構成中「ぐるめぐり」の文字が、自他役務の識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから、該文字部分のみを抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。

してみれば、本願商標は、その構成中「ぐるめぐり」の文字に相応して、「グルメグリ」の称呼を生じ、辞書等に載録のない語であり、特定の意味を有しない造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、前記2のとおり、「ぐるめぐり」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して、「グルメグリ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標の類否を検討するに、本願商標と引用商標とは、その構成全体の外観において差異はあるものの、本願商標は、その構成中に、独立して自他役務の識別標識として機能を果たす「ぐるめぐり」の文字を有するものであるから、両商標は、「ぐるめぐり」の文字において、外観上、互いに近似しているものである。

また、本願商標と引用商標とは、いずれもその構成中の「ぐるめぐり」の文字に相応する「グルメグリ」の称呼を生じるものであるから、称呼を同一にするものである。

さらに、両商標からは、特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできないものである。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観において近似し、同一の称呼が生じるものであるから、これらのことを総合勘案すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

また、本願の指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似のものと認められる。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(4)請求人の主張

請求人は、「ぐるめぐり」の文字から「美味探し」程の意味合いが生じ得るから、地名自体が、商品の産地、販売地や役務の提供場所を表示する文字として使用されることがあるとしても、本願商標のように「瀬戸内ぐるめぐり」の全体から一つのまとまった観念、称呼、外観を認識させる場合には、一体不可分のものとみて、他の商標と類否判断すべきであって、「ぐるめぐり」の文字部分が要部として認識されるものではない旨主張する。

しかしながら、本願商標からは、その構成中の「瀬戸内」の文字部分が、本願の指定役務との関係においては、自他役務識別の際の要部となり得ず、取引者、需要者に対し、強く支配的な印象を与えるのは、「ぐるめぐり」の文字部分であって、該文字部分に相応して、「グルメグリ」の称呼を生じるものであること、上記(1)において認定、判断したとおりであるから、この点についての請求人の主張を採用することはできない。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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