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Trademark Appeal Case

要部抽出による著名性認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第20954号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願の標章は、登録第480350号の防護標章として登録をすべきものとする。

理由テキスト

1 本願に係る防護標章

本願に係る防護標章登録を受けようとする標章(以下「本願防護標章」という。)は、「文春」の漢字を縦書きしてなり、第7類「金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,包装用機械器具,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,ゴム製品製造機械器具,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,風水力機械器具,農業用機械器具,漁業用機械器具,ミシン,ガラス器製造機械,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,機械式駐車装置,芝刈機,食器洗浄機,修繕用機械器具,電気式ワックス磨き機,電気洗濯機,電気掃除機,電機ブラシ,電気ミキサー,電動式カーテン引き装置,陶工用ろくろ,塗装機械器具,乗物用洗浄機,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,機械要 素(陸上の乗物用のものを除く。)」を指定商品として、登録第480350号商標に係る防護標章登録出願として、平成9年12月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原審においては、本願防護標章に係る登録第480350号商標は、他人がこれを本願指定商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれがある程度に、需要者の間に広く認識されているものとは認められない。したがって、本願防護標章は、商標法第64条第1項に規定する要件を具備しない旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願防護標章に係る登録第480350号商標(以下「原登録商標」という。)は、「文春」の漢字を縦書きしてなり、旧々第66類「図画、写真及び印刷物類(但し書籍を除く)」を指定商品として、昭和31年5月2日に登録されたもので、現に有効に存続するものである。

(1) 原登録商標の著名性

原登録商標の使用状況についてみると、請求人提出の資料によれば、請求人発行の週間雑誌「週間文春」は、販売部数646,153、取次店416,385、卸売業者229,054であって、販売部数においては、我が国週間雑誌の部第三位を占めていることが認められる(社団法人日本ABC協会「雑誌販売部数一覧表(1998年1〜6月)」参考資料10)。

そうすると、同誌は毎週、前示の多数の取引者が関与し、かつ、需要者が購読しているものであり、そして、昭和34年4月発行以来、数の増減はあっても約40年もの間、毎週発行、取り次ぎ、購読を繰り返しているものと推認され、また、その読者層は一般大衆と認められる。

してみれば、商標「週間文春」は、週間雑誌に係る商標として、需要者の間に広く認識されて、著名に至っている商標と認められる。

ところで、商標「週間文春」中、「週間」の文字は発行間隔を表示するものであるから、自他商品の識別機能を果たす、いわゆる要部は「文春」の文字にあり、原登録商標の使用とみるべきものであることは、平成8年改正前の商標権存続期間の更新時の使用状況の審査や不使用取消審判における登録商標の同一性の認定と異なるところはないというべきであり、商標法第64条第1項の認定、判断においても既に示されているところである(昭和42年審判第1523号 同50年4月9日審決参照)。

そうとすれば、前示認定の商標「週間文春」が著名になることにより、合わせて、原登録商標も著名性を有するに至ったものとみるべきであり、請求人発行に係る他の雑誌について使用している「文春」を要部とする商標との関係においても、同様である。

したがって、原登録商標は、雑誌に係る商標として、その需要者である一般大衆の間において著名な商標というのが相当である。

(2) 出所の混同の虞

次に、本願防護標章に係る指定商品について原登録商標を使用する場合、出所の混同の虞があるか否かを判断するに、原登録商標「文春」は独創的な標章であること、前掲指定商品中には一般大衆を需要者とするものも含まれていること及び出版業界では各種商品について通信販売を営んでおり(参考資料47等)、前掲指定商品にはその対象となり得る商品が含まれていることが認められる。

してみれば、原登録商標を本願防護標章に係る指定商品に使用するときは、その著名性からして、該商品が請求人又は同人と組織的若しくは経済的に関係を有する者に係る商品と、その出所について混同を生ずる虞があるというべきである。

4 結論

したがって、本願防護標章は商標法第64条第1項に規定する要件を具備するものと認められるから、同条の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消すべきものである。

その他、本願を拒絶すべき理由は見当たらない。

よって、結論のとおり審決する。

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