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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−7454(T2015−7454/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「JPMA」の欧文字を標準文字で表してなり,第41類「医学又は医薬品に関する知識の教授並びにこれらに関する情報の提供,医学又は医薬品に関するセミナー・シンポジウム・会議・講演会・研修会・研究会・勉強会・討論会の企画・運営又は開催,医学又は医薬品に関するビデオの製作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),医学又は医薬品に関する作文コンクールの企画・運営又は開催」を指定役務とし,平成26年6月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4766045号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲1のとおりの構成よりなり,平成15年9月2日に団体商標登録出願,別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同16年4月23日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,「JPMA」の欧文字を標準文字で表してなり,その構成文字に相応して「ジェイピイエムエイ」の称呼を生じるものであり,該文字は一般的な辞書類に掲載がみられないことから,特定の観念を生ずることのない一種の造語としてみるのが相当である。

(2)引用商標について

引用商標は,前記2のとおり,青色の隅丸長方形枠内の中央やや左寄りに,「JPMA」の欧文字を太字でややデザイン化して表し,当該文字の2文字目「P」を中心に,右上方向に徐々に幅広くなるように青色の楕円図形を配し,その下段に「日本合板工業組合連合会」の文字を小さく横書きしてなるものである。

そして,青色の隅丸長方形枠はありふれた輪郭であり,かつ,「JPMA」の文字と青色の楕円図形を組み合わせた部分(以下「JPMA図形部分」という。)と「日本合板工業組合連合会」の文字部分については,「日本合板工業組合連合会」の文字部分がJPMA図形部分の下段に普通に用いられる書体で配されているから,両部分が分離して観察することが不自然であると思われるほど不可分に結合しているものということはできない。

してみれば,引用商標の構成中のJPMA図形部分と「日本合板工業組合連合会」の文字部分とは,それぞれ独立して出所識別標識としての機能を果たすものというのが相当である。

そうすると,引用商標は,その構成中のJPMA図形部分に相応して,「ジェイピイエムエイ」の称呼を生じ,JPMA図形部分の「JPMA」の欧文字は,一般的な辞書類に掲載が認められず,その構成中の図形部分からは出所識別標識としての称呼,観念が生じるものとは認められないから,特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標は,前記(1)のとおり,「ジェイピイエムエイ」の称呼を生じるものであり,また,引用商標は,前記(2)のとおり,JPMA図形部分は独立して出所識別標識としての機能を果たすものであり,当該部分より「ジェイピイエムエイ」の称呼を生じるから,本願商標と引用商標とは,「ジェイピイエムエイ」の称呼を共通にするものである。

そして,前記(1)及び(2)のとおり,本願商標及び引用商標のJPMA図形部分は,特定の観念を生ずることのない一種の造語として認識されるものというのが相当であるから,両者は観念においては比較できないものである。

さらに,本願商標と引用商標の外観を比較するに,両者は,その構成全体をもって比較するときは,外観上相違するものの,本願商標を構成する「JPMA」の欧文字と,引用商標のJPMA図形部分中の「JPMA」の欧文字部分とは,その構成文字を同じくするものであるから,互いに近似する印象を与えるものといえる。

以上よりすれば,本願商標と引用商標とは,観念において比較できないとしても,「JPMA」の欧文字部分において外観上近似し,「ジェイピイエムエイ」の称呼を共通にするものであるから,両者は,互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

そして,本願商標の指定役務は,引用商標の指定役務中,「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」に包含されるものであるから,本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とは,同一又は類似の役務である。

したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(4)請求人の主張について

ア 請求人は,「『JPMA』の欧文字は,『日本〜』から始まる多数の団体名の略称として使用されており(甲3及び甲4),『J』から始まる頭文字語の部分は,『日本〜』という団体の英文略称であると認識・把握されると常識的に判断できるから,引用商標に接する需要者等は,構成中の『JPMA』の欧文字が『日本合板工業組合連合会』の英文略称であると理解し,『JPMA』の欧文字のみを看取して『日本合板工業組合連合会』の文字を捨象する合理的理由は存在しない」旨主張する。

しかしながら,英語の略称の表記は,その全体の英語表記を伴ってはじめて,略称であることが理解されるというべきである。

そして,引用商標構成中の「日本合板工業組合連合会」は,日本語表記であって,これより直ちに「JPMA」が,当該連合会の英語表記の略称であると看取できるものとはいえない。

したがって,請求人の上記主張は採用することができない。

イ 請求人は,「請求人が知的財産部長を務める任意団体『日本製薬工業協会』が,本願商標を用いて,医学や医薬品が属する分野において多岐にわたる活動を行い,国際的観点からみても同分野において極めて大きな役割を果たしていること等の事実に鑑みれば,本願商標は,少なくとも製薬産業に共通する諸問題の解決や医薬品に対する理念を深めるための活動の分野に関する取引者・需要者層において,日本製薬工業協会の略称として著名なものとなっており,『weblio英和・和英辞典』においても,『JPMA』の語が,『日本製薬工業協会』の意味のみを有する語として収録されている。したがって,本願商標に接した需要者等は,本願商標の使用者が日本製薬工業協会であり,同協会がその指定役務に使用する商標であることを直ちに認識するものである。」旨主張する(甲5及び甲6)。

しかしながら,「JPMA」の文字は,請求人である「日本製薬工業協会」をはじめ,日本粉末冶金工業会(Japan Powder Metallurgy Association),日本パラモーター協会(Japan Paramotor Association),一般社団法人太陽光発電安全保安協会(Japan Photovoltaic Maintenance Association),一般社団法人日本塗料工業会(Japan Paint Manufacturers Association),日本ペットマッサージ協会(Japan Pet Massage Association),一般社団法人日本ポピュラー音楽協会(Japan Popular Music Association),一般社団法人日本包装機械工業会(Japan Packaging Machinery Manufacturers Association),公益社団法人日本奇術協会(Japan Professional Magicians’ Association)等の多数の団体名の略称として使用されている(甲3及び甲4)。

そうすると,請求人の提出する上記証拠のみによっては,本願指定役務の属する教育や文化活動の分野においてまで,本願商標が周知・著名となっているものとは未だ認めることができない。

したがって,請求人の上記主張は採用できない。

(5)まとめ

以上のとおりであるから,本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。

よって,結論のとおり審決する。

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