結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2015−15254(T2015−15254/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「HSC−BANKER」の文字を標準文字で表してなり,第1類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成26年10月8日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同27年3月4日付けの手続補正書により,第1類「科学用化学剤(医療用及び獣医科用のものを除く。),化学用試剤(医療用及び獣医科用のものを除く。),幹細胞(医療用及び獣医科用のものを除く。),生物学的培養組織(医療用及び獣医科用のものを除く。),冷凍剤,化学品,工業用接着剤,ゴムのり(文房具及び家庭用のものを除く。),植物生長調製剤,試験紙(医療用のものを除く。),生物学的製剤(医療用及び獣医科用のものを除く。)」及び第5類「医薬製剤,医療用生物学的製剤,医薬用化学剤,医療用化学薬剤,医療用幹細胞,医療用の生物学的培養組織,医療用又は獣医科用の化学試薬,バクテリア培養用培地(医療用),獣医科用幹細胞,獣医科用の生物学的培養組織,医療用試験紙,薬剤,月経帯,生理用パンティ,生理用タンポン,生理用ナプキン,外科手術用薄布,包帯用ガーゼ,包帯,医療用ばんそうこう,脱脂綿,胸当てパッド,医療用眼帯,衛生包帯,包帯(医療用のもの),歯科用充てん材料,歯科用ラッカー,薬剤用カプセル」と補正されたものである。
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の(1)ないし(5)のとおりであり,その商標権は,いずれも現に有効に存続している。
(1)登録第921452号の1商標は,「H.S.C」の文字を横書きしてなり,昭和44年5月24日に登録出願,同46年8月9日に設定登録された登録第921452号商標について,同61年11月10日に商標権の分割移転の登録がされた結果,指定商品が第1類「化学品、薬剤、医療補助品、但し、化学品を除く」とされ,その後,平成14年1月30日に,指定商品を第1類「植物成長調整剤類」とする書換登録がされたものである。
(2)登録第4820171号商標は,「HSC」の欧文字を標準文字で表してなり,平成16年5月11日に登録出願,第16類「印刷物,紙類,文房具類」を指定商品として,同年11月19日に設定登録されたものである。
(3)登録第5400836号商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,平成22年8月3日に登録出願,第1類「トランジスター・集積回路・整流器などの半導体装置製造用の化学品,多結晶シリコン・シリコンからなる化学品,その他の化学品」を指定商品として,同23年3月25日に設定登録されたものである。
(4)国際登録第857679号商標は,「HSC」の欧文字を横書きしてなり,2004年12月6日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2005年(平成17年)6月3日に国際商標登録出願,第1類及び第9類に属する別掲3に記載のとおりの商品を指定商品として,平成20年8月29日に設定登録されたものである。
(5)国際登録第857680号商標は,別掲2のとおりの構成よりなり,2004年12月6日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2005年(平成17年)6月3日に国際商標登録出願,第1類及び第9類に属する別掲3に記載のとおりの商品を指定商品として,平成18年6月9日に設定登録されたものである。
以下,これらをまとめて「引用商標」という。
本願商標は,前記1のとおり,「HSC−BANKER」の文字を標準文字で表してなるものであり,その構成文字は,同じ書体,同じ大きさで等間隔にまとまりよく一体に表されているものであって,その構成文字全体から生じる「エイチエスシーバンカー」ないし「エッチエスシーバンカー」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
また,観念上の観点からみても,後半の「BANKER」の欧文字は,「銀行家」の意味を有するほか,「BANK」が「(血液・人体組織などを)貯蔵する」の意味を有する英語であって,かつ,動詞に付けて「〜する人(するもの)」を表す場合に名詞接尾語である「-ER」を結合することは広く知られていることからすれば,「(血液・人体組織などを)貯蔵する人(するもの)」程の意味合いを理解させるものといえるところ,本願商標の指定商品中には,引用商標の指定商品と抵触する第1類「幹細胞(医療用及び獣医科用のものを除く。)」及びその類似商品も含まれていることからすれば,前半の「HSC」の欧文字について,これが「造血幹細胞」を意味する英語「hematopoietic stem cell」の略語である(審判請求書の第1号証「フリー百科事典『ウィキペディア』」)ことを知っている者であれば,「HSC」と「BANKER」とが「−」(ハイフン)で結合されていることともあいまって,商標全体として「造血幹細胞を貯蔵する人(するもの)」程の観念をもって一体的に把握するであろうし,一方,その意味を知らない者であれば,「HSC」と「BANKER」との間で特に軽重の差を見いだすことはないであろうから,いずれであっても,観念上,「HSC」の欧文字部分のみが独立して認識されることはないというべきである。
このほか,本願商標について,その構成中の「HSC」の欧文字部分を取り出して観察することを正当化するような事情を見いだすことはできないから,本願商標と引用商標の類否を判断するに当たっては,その構成部分全体を対比するのが相当であり,本願商標の構成中の「HSC」の欧文字部分だけを引用商標と比較して本願商標と引用商標の類否を判断することは許されないというべきである。
そこで,本願商標と引用商標とを対比するに,引用商標は,それぞれ,前記2のとおりの外観構成からなるところ,本願商標と引用商標とは,本願商標を構成する「HSC」の欧文字部分において共通性を見いだし得るにすぎず,その外観及び称呼において異なるものであることは明らかであるから,「HSC」の欧文字部分から仮に共通の観念が生じ得るとしても,全体として類似する商標であるということはできない。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。