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Trademark Appeal Case

不使用取消における使用の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第15969号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2100711号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和61年7月9日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第16類「化学繊維織物、混紡織物、その他の織物、その他本類に属する商品」を指定商品として、同63年12月19日に設定登録され、その後平成11年1月19日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由として、「被請求人は、本件商標を日本国内においてその指定商品について継続して3年以上使用しておらず、また現在においても使用していない。また、本件商標については専用使用権者若しくは通常使用権者の登録もなく、また別に使用権者による使用も何ら存在しない。よって本件商標は、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきである。」と述べている。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「請求人の主張は失当であり、本件商標は商標法第50条第1項の規定により取り消されるものではない。」と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠として乙第1号証ないし同第9号証を提出し、さらに、本件商標が、被請求人の通常使用権者である「東レトレーディング株式会社」により、本件審判の請求前3年以内に日本国内において、その指定商品中の「織物」について使用されていた事実を証するとして、証人尋問申立書を提出している。

(ア)本件商標は、被請求人の通常使用権者である大阪市北区中之島3−3−3所在の「東レインターナショナル株式会社」によって、日本国内において、本件審判請求の予告登録前3年以内にその指定商品中の「綿織物及び化学繊維織物」について使用されており、現在も使用されているものである。

(1)乙第1号証は、本件商標の使用説明書であり、本件商標が付された織物の生地サンプル(ブック)の写真及び本件商標の付された化学繊維織物の写真が添付されている。

当該説明書の第2ページ及び第3ページの写真において示されている織物地のサンプルブックは、商品カタログ的に顧客に頒布されているものである。サンプルブックは、商品の広告に含まれるものであり、これを頒布する行為は、商標法第2条第3項第7号に規定する「使用」に該当するものである。

また、第4ページの写真は、被請求人より出荷され我が国に輸入された化学繊維織物の写真である。このように、商品の包装に商標を付したものを譲渡のために輸入する行為もまた登録商標の「使用」に該当するものである(商標法第2条第3項第2号)。

そして、乙第2号証は、登録商標の使用説明書に添付されている写真が、本件商標の使用場所である大阪市北区中之島3−3−3の「東レインターナショナル株式会社」において撮影されたことを宣誓した撮影者による陳述書である。

念のため、上述の写真に示されているサンプル(ブック)の実物を提出する(乙第3号証乃至乙第5号証)。これらの証拠より、本件商標は、「東レインターナショナル株式会社」によって我が国においてその指定商品中の「綿織物及び化学繊維織物」について使用されていることは明らかである。

(2)乙第6号証及び乙第7号証は、本件商標が付された上述の被請求人の化学繊維織物が我が国に輸入されたことを示す西暦1997年4月12日及び同年同月20日付のインボイス(送り状)の写し及びその訳文である。

かかるインボイスには、商標及び商品名は明確に示されてはいないが、商品の型番(モデルナンバー)であるST4005及びST3060が各々明確に示されている。インボイスには、商標及び商品の具体的な名称が明記されていることは極めて稀であり、型番や色彩により商品の種類を識別しているのが一般的である。被請求人も、自己の商品に型番を付け、これにより商品の種類を識別し、取引をしているのである。ちなみに、インボイス中に記載されている上記型番ST4005は、乙第4号証の第1枚目のサンプル、ST3060は、乙第3号証の第8枚目のサンプルである。したがって、これらのインボイスは、本件商標が付された上記型番の商品が西暦1997年4月12日及び同年同月20日に現実に輸入された事実を示すものである。

してみれば、本件商標が、本件審判請求の予告登録日である平成9年10月22日の前3年以内にその指定商品中の「綿織物及び化学繊維織物」について使用されていることは明らかである。

(3)乙第8号証は、被請求人とその通常使用権者である「東レインターナショナル」との間で交わされた西暦1997年10月9日付けの売買契約書の写し及びその訳文である。当該契約は、商品の価格が変動するため、出荷の毎に交わされるものである。

(4)乙第9号証は、「東レインターナショナル」のテキスタイル部長である山本敏文氏が「本件商標は、平成1年6月10日より現在に至るまで継続的に我が国において使用されている。」旨を宣誓した陳述書である。

(イ)以上の証拠を総合的に勘案すれば、被請求人の通常使用権者である「東レインターナショナル株式会社」が、本件審判請求前3年以内に日本国内において、本件商標を請求に係る商品に使用していたことは明らかである。

4 当審の判断

被請求人の提出に係る、乙第3号証及び同第4号証、乙第6号証及び同第7号証、乙第1号証、乙第2号証及び同第9号証によれば、少なくとも、乙第3号証及び同第4号証に示されたサンプルブックの商品型番ST4005及びST3060に係る商品「混紡織物」について、1997年4月12日及び1997年4月20日に、マレーシア、ペナンから発送したことが認められる。

そして、該商品の包装には、乙第1号証における写真のように、本件商標と社会通念上同一といえる「PENFABRIC」の文字が表示されていたものと認められる。

そうすると、本件商標は、通常使用権者である「東レインターナショナル株式会社」が、本件審判請求前3年以内に日本国内において、本件請求に係る指定商品中の「混紡織物」について使用していた事実が認められる。

また、請求人は、平成10年7月24日付けの被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

なお、被請求人は証人尋問申立書を提出しているが、被請求人の提出した証拠により、前記のとおり本件商標の使用が認められるものであるから、証人尋問は行わない。

したがって、本件商標は、被請求人により、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中「混紡織物」について使用されていたものと認められるものであるから、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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