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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−301(T2015−301/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「HYCLONE」の欧文字を標準文字で表してなり、第1類、第9類及び第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年11月13日に登録出願されたものである。そして、その指定商品については、原審における平成25年7月29日及び同年12月9日付け手続補正書により、第1類「実験及び科学研究又は真核細胞の成長を介した生物学的材料の生産のため、あるいは、真核細胞の成長を通じた医療や獣医の治療の生物学的材料の生産のために使用される、細胞培養及びクロマトグラフィーのための緩衝剤・細胞培地・動物血清・タンパク質及びアミノ酸(医療用及び獣医科用のものを除く。),タンパク質及びアミノ酸,培養細胞の維持及び生育のための栄養培地(医療用及び獣医科用のものを除く。),標準的な無血清の既知組成の幹細胞の培地(医療用及び獣医科用のものを除く。),培養基(医療用及び獣医科用のものを除く。),試薬(医療用及び獣医科用のものを除く。),蒸留水,脱イオン水,インビトロの科学的及び医学的研究に用いられるインビトロ培養の胚性幹細胞及び胚を維持するための生物学試薬,科学的研究用・医学的研究用・薬剤の製造用の細胞培養試薬,科学的研究用・医学的研究用・薬剤の製造用の精製水,注射用蒸留水,真核細胞栄養培地及び動物血清(医療用及び獣医科用のものを除く。),化学品」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第723296号商標(以下「引用商標1」という。)は、「NISSO HI−CHLON」の欧文字を横書きしてなり、昭和37年7月22日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同41年10月18日に設定登録され、その後、平成19年12月12日に指定商品を第1類「化学品」とする指定商品の書換登録がされたものである。そして、商標登録の取消し審判により、指定商品中「化学品(殺菌・消毒剤,酸化剤,塩素剤,水・温水の衛生管理に使用する化学品,次亜塩素酸カルシウム,食品添加物を除く。)」について取り消すべき旨の審決がされ、平成27年9月11日にその確定審決の登録がされたものである。

(2)登録第731895号商標(以下「引用商標2」という。)は、「日曹ハイクロン」の文字を横書きしてなり、昭和38年4月17日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同42年1月31日に設定登録され、その後、平成20年9月3日に指定商品を第1類「化学品」、第2類「カナダバルサム,コパール,サンダラック,セラック,松根油,ダンマール,媒染剤,マスチック,松脂,木材保存剤」及び第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤」とする指定商品の書換登録がされたものである。そして、商標登録の取消し審判により、指定商品中、第1類「化学品(酸化剤,塩素剤,水・温水の衛生管理に使用する化学品,次亜塩素酸カルシウム,食品添加物を除く。)」、第2類「カナダバルサム,コパール,サンダラック,セラック,松根油,ダンマール,媒染剤,マスチック,松脂,木材保存剤」及び第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤」について取り消すべき旨の審決がされ、平成27年10月22日にその確定審決の登録がされたものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、「HYCLONE」の欧文字からなるところ、該文字は、辞書等に掲載がなく、かつ、親しまれた意味を有するものとして一般に知られているとも認められないから、特定の意味を有しない一種の造語として看取、理解されるものである。

そうすると、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、本願商標は、その構成文字に相応して、「ハイクロン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標1は、「NISSO HI―CHLON」の欧文字からなるところ、「NISSO」の文字部分及び「HI―CHLON」の文字部分は、一文字分のスペースを配して、同じ書体、同じ大きさで、まとまりよく一連に表されており、両文字部分は、ともに辞書等に掲載がなく、かつ、親しまれた意味を有するものとして一般に知られているとも認められないから、全体として、一種の造語と看取、理解されるものである。

そうすると、上記のとおり、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、引用商標1は、その構成文字に相応して、「ニッソーハイクロン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

引用商標2は「日曹ハイクロン」の文字からなるところ、漢字で書された「日曹」の文字部分と片仮名で書された「ハイクロン」の文字部分は、同じ書体、同じ大きさで一連に表されており、両文字部分は、ともに辞書等に掲載がなく、かつ、親しまれた意味を有するものとして一般に知られているとも認められないから、全体として、一種の造語と看取、理解されるものである。

そうすると、引用商標2は、その構成文字に相応して、「ニッソーハイクロン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであり、その構成は明らかに相違するものであるから、外観において、相紛れるおそれはないものである。

次に、本願商標から生ずる「ハイクロン」の称呼と、引用商標から生ずる「ニッソーハイクロン」の称呼を比較すると、両者は、「ニッソー」の音の有無において差異を有するから、称呼において、明らかに聴別できるものである。

そして、本願商標及び引用商標のいずれからも、特定の観念を生じないものであるから、観念において、両者を比較することはできないものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において、相紛れるおそれのないものであるから、全体を総合的に考察すれば、取引者、需要者に与える印象、記憶が異なり、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というべきである。

また、他に本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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