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Trademark Appeal Case

旧地名と普通名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−17148(T2015−17148/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「箱館ポーク」の文字を標準文字で表してなり、第29類「豚肉,豚肉製品」を指定商品として、平成27年3月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『箱館ポーク』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中『箱館』の文字は、北海道函館市の旧表示であり、『ポーク』の文字は、『豚肉』の意味を有する。そして、『箱館』を含んだ文字が、函館市内の祭りの名称や電車名、観光名所に使用されていることからすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が『函館産の商品』であることを認識、理解するというのが相当である。したがって、本願商標は、単に商品の産地、販売地、品質を普通に用いられる方法で表してなるにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「箱館ポーク」の文字を標準文字で表してなるものである。

そして、その構成中「箱館」の文字は、「広辞苑第六版」の「はこだて【函館】」の項に、「(古くは「箱館」と書いた)北海道渡島半島の南東部に位置する市。」と記載されていることから、「函館」の古い書き方であることが認められるものの、「コンサイス日本地名事典<第5版>」の「はこだて 函館」の項には、「北海道南西部、函館市の中心。・・・1454(享徳3)河野政通が函館山麓に箱状の館を築いたことにちなみ箱館と称したが、1869(明2)函館と改称。」と記載されていることからすれば、「箱館」は、1869年(明治2年)に「函館」に改称されて既に約145年が経過しているものである。

また、「箱館」の文字が、函館市内の祭りの名称や市電の車両名、観光施設の名称等に使用されているとしても、これらにおいて、該文字が、「函館産」であることを表示するものと理解されるとはいい難い。

さらに、本願商標の指定商品を取扱う業界において、「箱館」の文字が、商品の産地や販売地を表示するものとして一般に使用されている事実や認識されていると認めるに足る事実は発見できない。

してみると、「箱館」の文字と「豚肉」の意味を有する「ポーク」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の産地、販売地、品質を表示するものとはいえず、自他商品識別標識としての機能を果たし得るものである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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