結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2014−900215(T2014−900215/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5667250号商標(以下、「本件商標」という。)は、「スティックバーム」の片仮名を横書きしてなり、平成25年5月13日に登録出願、第3類「せっけん類,歯みがき,化粧品,香料」を指定商品として、同26年3月31日に登録査定、同年5月9日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、これを指定商品に使用するときは「バーム状のものをスティック型にした商品」であることを直感させ、単に指定商品の形状、品質を表す標章にすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、「バーム状のものをスティック型にした商品」以外の指定商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当するとして、その登録は取り消されるべきものである旨申し立て、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第27号証を提出した。
当審においては、本件商標の登録について、平成27年1月14日付けをもって、商標権者に対して取消理由を通知したところ、その要旨は次のとおりである。
(1)申立人の提出にかかる証拠及び当審における職権調査によれば、次の事実が認めらる。
ア 株式会社研究社発行の「新英和中辞典」によれば、「stick」の語は、「スティック」と発音され、「棒、ステッキ、棒状のもの」の意味を有すること、同じく「balm」の語は「バーム」と発音され、「香油、香膏(こうこう)」の意味を有する、との記載がある(甲1)。
イ 有限会社 武蔵野ワークスのウェブサイトにおいて、「最強ハンドクリーム」の見出しの下、「比較表:軟膏・クリーム・バーム・ローションの違い」として、バームについて「バーム→日本語では『香油』と訳されている。オイル性の成分でローションより粘性があるが、クリームや軟膏ほどのねばりはない。」及び「軟膏・クリーム・バーム・ローションの英語」として「・軟膏(ointment)・クリーム(cream)・バーム(香油、balm)・ローション(lotion)」との記載がある(http://bettaguard6.bettaguard.com/?eid=51)。
ウ 「CREA WEB」のウェブサイトにおいて、「齋藤薫 バームを主役にした軟膏美容」の見出しの下、「じつはみんな大好きだったバームを主役にした軟膏美容、始まる!・・・バームって何?というなら、化粧品のバーム=軟膏と捉えてもいい。軟膏とは、ワセリンや蜜蝋などをベースに薬を肌に塗りやすく半固形にしたもの。」との記載がある(甲2)。
エ 「YAHOO!JAPAN」のウェブサイトにおいて、「商品名、ブランド名でコスメを検索」によれば、リップケアの商品に「リップバーム」、ボディケア及びネイルの商品に「ハンド&ネイルバーム」、「レスレクション ハンドバーム」並びに「チャージフルボディバーム」、ジェル・美容液の商品に「エッセンス センシティブモイスチュアバーム」、及びクレンジングの商品に「テイク ザ デイオフ クレンジング バーム」等、軟膏性の商品の製品名の一部に「バーム」の文字が使用されている記載がある(甲3ないし甲13)。
オ 「2003 cosmetics in japan 日本の化粧品総覧」において、商品名に「リップバーム」(174頁)、「VO5スーパーモイストヘアバーム」(200頁)、「アイバーム」(201頁)及び「RoC エニドリアル リップ バーム」(325頁)等の記載がある(甲14)。
カ 「@cosme」のウェブサイトにおいて、「Badger(バジャー)クラシックリップバームスティック(ピンクグレープフルーツ)」の見出しの下、リップクリームの商品説明として「オーガニック含有率99%と、こだわり抜いた原料で作られたリップバームは、ほのかな香りとフレーバーが唇を癒し、なめらかに保ちます。唇以外にも乾燥の気になる体のどのパーツでも使える便利な携帯スティックバームです。」の記載と共に、スティック形状の商品写真が掲載されている(甲15)。
キ 「@cosme」のウェブサイトにおいて、「ジルスチュアート エンジェル オイルバームスティック」の見出しの下、商品説明として「皮ムケや凹凸が気になる唇や、乾燥してカサつきが気になる口や鼻のまわりにも、スルスルとなめらかにのび、自然になじんでしっとりとした保湿感を与えるオイルバームスティックです。」の記載と共に、スティック形状の商品写真が掲載されている(甲21)。
ク 「virtue」のウェブサイトにおいて、「モイスチャーバーム」の見出しの下、「ナチュラル&パワフルなスキンケア成分のW効果を追求したスティック型バーム。・・・携帯しやすいスティックタイプだから、手や口元はもちろん、ボディや顔、髪など気になる部分どこにでも使えます。」の記載と共に、スティック形状の商品写真が掲載されている(甲22)。
(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本件商標は、「スティックバーム」の片仮名を横書きしてなるところ、上記(1)のとおり、本件商標の登録査定時、化粧品業界においては、その構成中の「スティック」の文字部分がスティック形状の商品であること、また「バーム」の文字部分がバーム(軟膏)状の商品であることを表すものとして使用され、認識されているものであるから、これをその指定商品中「スティック形状のバーム状化粧品」に使用するときは、取引者、需要者をして、その商品がスティック形状でバーム状のものであることを理解させるものであって、単に商品の品質、形状を表示したものと認識するにとどまるというのが相当である。
したがって、本件商標は、商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきであり、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本件商標は、これを前記以外の化粧品に使用するときは、取引者、需要者をして、その商品が「スティック形状のバーム状化粧品」であるかのように商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
商標権者は、本件商標についてした前記3の取消理由に対し、指定した期間内に何ら意見を述べるところがない。
本件商標は、上記1のとおり、「スティックバーム」の片仮名を普通に用いられる方法で表したものであり、前記3の取消理由は、妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中「スティック形状のバーム状化粧品」に使用するときは商標法第3条第1項第3号に該当し、それ以外の「化粧品」に使用するときは同法第4条第1項第16号に該当するものであって、その登録は、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項により取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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