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Trademark Appeal Case

周知商標の類似性と混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2014−900179(T2014−900179/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5667116号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5667116号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成25年5月25日に登録出願、第18類「愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘」及び第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」を指定商品として、同年10月30日登録査定、同26年5月9日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人ら」という。)が引用する申立人らの製造・販売する商品のタグ・シールに付する標章は、別掲(2)ないし(12)のとおりの構成からなり、また、登録異議申立人の有限会社オリジナルプラント(以下「オリジナルプラント」という。)が所有する登録商標は、別掲(13)ないし(15)のとおりの構成からなる登録第5167977号商標(別掲(13))、登録第5324656号商標(別掲(14))、登録第5561880号商標(別掲(15))及び登録第5607847号商標(別掲(14))である(上記標章及び登録商標を総称して「引用商標」という場合がある。)。

第3 登録異議の申立ての理由(要旨)

申立人らは、登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第48号証(枝番号を含む。)を提出している。

1 商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当性

本件商標は、需要者の間で広く認識されている引用商標(甲5、甲11ないし甲34)と同一又は類似である。

また、申立人らの引用商標を基にしたシリーズ商品(以下「申立人商品」という。)と本件商標の指定商品中、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘」及び第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」は抵触する(甲5)。

それ以外の指定商品についても、キャラクターグッズという申立人商品の特性及び申立人商品と一定の類似性があること、引用商標が需要者の間で広く認識されていることから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には商品の出所について混同を生じるおそれがある。

2 商標法第4条第1項第19号該当性

引用商標が需要者の間で広く認識されていること、本件商標と引用商標が類似であることは上記のとおりである。また、商標権者は模倣品の販売目的という不正の目的をもって本件商標出願をしたものである。

3 商標法第4条第1項第7号該当性

商標権者は周知の申立人のキャラクターを知りつつ模倣品販売という不正の目的をもって商標登録出願をしており、本件は申立人らと商標権者との取引上のトラブルという事案でもないことから、本件商標登録出願の経緯には著しく社会的妥当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないものである。

4 むすび

本件商標の登録は、証拠(甲1ないし甲48)から明らかなように、商標法第4条第1項第7号、同項第10号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである。

第4 当審における取消理由

当審において、商標権者に対して、平成27年8月19日付け取消理由通知書で通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。

1 申立人らの提出に係る証拠及び申立理由の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。

(1)オリジナルプラントは、「1.服飾雑貨、室内用装飾品、陶器の企画、製造、販売及びその輸出入 2.文具、玩具、縫いぐるみの企画、製造、販売及びその輸出入 3.紳士服、婦人服、子供服、アクセサリー、袋物の企画、製造、販売及びその輸出入 4.絵本の出版 5.キャラクター商品(個性的な名称や特徴を有している人物、動物等の画像を付けたもの)の企画、開発」等を目的として、平成3年10月24日に設立された企業であり(甲2)、また、登録異議申立人の株式会社サンタン(以下「サンタン」という。)は、「1.喫煙具の製造販売 2.装粧品の製造販売」等を目的として、昭和46年3月1日に設立された企業であって(甲3)、オリジナルプラントは、サンタンに、キャラクター商品の商品化権をライセンスしている。

(2)申立人らは、オリジナルプラントの取締役であるAの創作に係るうさぎのキャラクター(以下「本件キャラクター」という。)と「le Sucre」の文字からなるデザインを基にした、ぬいぐるみ、文房具類、かばん・ポーチ類、ベビー用品、キッチン用品、タオル・ハンカチ類、インテリア用品、カー用品、入浴剤等の化粧品などの生活雑貨等の商品(以下「申立人使用商品」という。)の企画をし、サンタン又はサブライセンシーがこれらの商品の製造販売を行っている(甲2、甲4及び甲5)。

(3)申立人使用商品及び引用商標の新聞、雑誌、通販カタログ等での紹介ないし広告、申立人使用商品の各種展示会等への出展等

ア 全国に20,000部発行されている小売店向けの情報誌「ファンシーショップ」(平成17年11月25日発行)には、サンタンが雑貨「le Sucre」シリーズを第4回「東京ファッショングッズトレードショー」に出品した旨の記事が、うさぎのぬいぐるみの写真とともに掲載された(甲11、甲12)。

イ 申立人使用商品及び引用商標は、通販カタログ「MY−SELECT」(2006年春夏号)、千趣会の「新:生活館」(2006年春夏号、同年夏号、2007年春夏号:年3回、各300万部発行)、「くらしと生協」(2007年春号)、「heart diary」(2009年秋冬号)に掲載されたほか、通販カタログ付きの書籍「手作りしよう!はじめての通園通学グッズ」(2010年2月7日発行)、「まいにちいっしょ!通園通学手づくりバッグ」(2012年2月17日発行)、「はじめての通園通学バッグとグッズ」(2013年1月23日発行)には、「le Sucre」の文字や本件キャラクター模様の生地等を使用したバッグ等の作り方が紹介されるなどした(甲13〜甲23)。

ウ サンタンは、平成17年から平成19年にかけて、「東京ファッショングッズトレードショー」に申立人使用商品を出品した(甲11、甲24)。また、サンタン及びサブライセンシー(井澤コーポレーション)は、平成23年春、同年秋冬、平成24年春夏、同年秋冬に、「東京雑貨コレクション」に申立人使用商品を展示した(甲25)。さらに、申立人らは、申立人使用商品を、平成22年、平成23年の阪神梅田本店の「うさぎのぴょんぴょん展」(甲26)、平成22年12月26日から翌年1月6日まで阪急三番街で開催された「キディランドプレゼンツ『梅田うさパーク2011』」で展示、販売した(甲27)。平成22年「うさぎのぴょんぴょん展」に関して、同年6月22日付け読売新聞夕刊にその広告が掲載され、その広告には、「『ル・シュクル』が登場」の文字とともに、うさぎのぬいぐるみの写真が掲載された(甲28)。

エ 「le sucre(ル シュクル)」の文字は、フランス語で「砂糖」の意味であると紹介されている(甲5、甲13、甲17、甲20)。

(4)申立人使用商品の販売店及び売上高

ア 本件商標の出願日である平成25年5月25日の時点において、申立人使用商品は、全国80店舗以上の「Plus Heart」直営店、関東・甲信越・北陸地方で約20店舗を展開する「Aming」(甲29〜甲31)で販売されていたほか、オンラインショッピングサイトの「Little Leaf」(本店、楽天市場)、「雑貨のおもちゃ箱バーグ」(本店、楽天市場、Yahoo!店、Amazon.co.jp)等多数のオンラインショッピングサイトで販売されていた(甲32、甲33)。申立人らは、遅くとも平成18年以降、これらの小売店や問屋をはじめとした取引先に対して毎年2回カタログを配布していた(甲5)。

イ 申立人使用商品の売上は、平成21年から同25年まで、小売価格で毎年約6億円から10億円程度であった(甲34)。

2 上記1で認定した事実によれば、「le Sucre」、「ル シュクル」の文字又はうさぎを擬人化した図形及びその頭部の図形は、本件商標の登録出願の時(平成25年5月25日)には既に、申立人使用商品を表示するものとして、我が国の雑貨小物を取り扱う業者や主として若い女性及び園児等小さな子供のいる母親などの間に、広く認識されていたものと認めることができ、その周知性は、本件商標の登録査定時においても継続していたものと推認することができる。

また、「le sucre(ル シュクル)」の文字は、フランス語で「砂糖」の意味を有する語であることも、上記需要者には、ある程度知られていたものといえる。

3 本件商標と引用商標との類似性

(1)引用商標

ア 引用商標は、別掲(2)ないし(13)及び(15)のとおりの構成からなるものであるところ、これらを大別すると以下のとおりである。

(ア)うさぎの頭部からなる図形と「le Sucre」の文字を結合した商標(別掲(2)、(4)、(10)、(11)、(15)、以下「引用商標(ア)」という。)

(イ)擬人化したうさぎの図形と「le Sucre」又は「Le Sucre」の文字を要部とする商標(別掲(3)、(5)〜(9)、(12)、以下「引用商標(イ)」という。)

(ウ)「le Sucre」の文字と「ル.シュクル」の文字を二段に横書きした商標(別掲(13)、以下「引用商標(ウ)」という。)

イ 引用商標より生じる称呼及び観念

(ア)引用商標(ア)におけるうさぎの頭部からなる図形部分と「le Sucre」の文字部分は、上記2のとおり申立人使用商品を表示するものとして我が国の雑貨小物を取り扱う業者や主として若い女性及び園児等小さな子供のいる母親などの間に広く認識されていたものであって、いずれの部分も引用商標(ア)を特徴付ける基本的構成部分(要部)といえるものであるから、それぞれ独立して自他商品の識別機能を有するものということができる。

したがって、引用商標(ア)は、「le Sucre」の文字より、「ルシュクル」の称呼及び「(ブランドとしての)ルシュクル」又は「砂糖」の観念が生じるものである。

(イ)引用商標(イ)における擬人化したうさぎの図形部分と「le Sucre」又は「Le Sucre」の文字部分は、上記2のとおり申立人使用商品を表示するものとして我が国の雑貨小物を取り扱う業者や主として若い女性及び園児等小さな子供のいる母親などの間に広く認識されていたものであって、いずれの部分も引用商標(イ)を特徴付ける基本的構成部分(要部)といえるものであるから、それぞれ独立して自他商品の識別機能を有するものということができる。

したがって、引用商標(イ)は、うさぎの図形部分から、「ウサギ」の称呼及び「(ブランドとしての)ルシュクルのうさぎ」又は「うさぎ」の観念が生じるものであって、また、「le Sucre」又は「Le Sucre」の文字部分より、「ルシュクル」の称呼及び「(ブランドとしての)ルシュクル」又は「砂糖」の観念が生じるものである。

(ウ)引用商標(ウ)は、その構成文字に相応して、「ルシュクル」の称呼及び「(ブランドとしての)ルシュクル」又は「砂糖」の観念が生じるものである。

(2)本件商標

本件商標は、別掲(1)のとおり、「LE SUCRE」と「ル シュクル」の文字を上下二段に表示してなるものであるところ、上記2のとおり、「le Sucre」の文字が申立人使用商品を表示するものとして我が国の雑貨小物を取り扱う業者や主として若い女性及び園児等小さな子供のいる母親などの間に広く認識されていたものであるから、本件商標は、「ルシュクル」の称呼及び「(ブランドとしての)ルシュクル」又は「砂糖」の観念を生じるものである。

(3)本件商標と引用商標の対比

ア 外観

(ア)本件商標と引用商標(ア)及び(イ)は、構成全体を観察すれば、外観上類似するとはいえないが、「LE SUCRE」と「le sucre」の文字構成を同じくするものであるから、両商標は、「LE SUCRE」と「le sucre」の文字部分において外観上相紛れるおそれがあるものといえる。

(イ)本件商標と引用商標(ウ)は、構成全体を観察すれば、外観上類似するとはいえないが、「LE SUCRE」と「le sucre」の文字構成及び「ル シュクル」と「ル.シュクル」の文字構成を同じくするものであるから、両商標は、外観上相紛れるおそれがあるものといえる。

(ウ)上記(ア)ないし(イ)によれば、本件商標と引用商標(ア)ないし(ウ)は、外観上相紛れるおそれがあるものである。

そして、本件商標と引用商標(ア)ないし(ウ)は、「ルシュクル」の称呼及び「(ブランドとしての)ルシュクル」又は「砂糖」の観念を同じくするものである。

したがって、本件商標と引用商標(ア)ないし(ウ)は、外観上相紛れるおそれがあり、称呼及び観念を同じくするものであるから、類似する商標というべきである。

4 不正の目的について

(1)本件商標権者等について

ア 本件商標権者は、大阪市淀川区西宮原2丁目2番17号に所在の株式会社であり、Bを代表者とするものである(甲35)。

イ Bは、平成25年9月17日に、韓国において、著作権法違反、不正競争防止法等に関する法律違反、商標法違反があるとして、大邱地方検察庁により公訴の提起がされ(甲37の2訳文)、これを受けて、大邱地方法院は、平成26年2月20日に、Bに対し、判決を言い渡した(甲39訳文)。

ウ 申立人らとCとの関係等

大邱地方法院が、平成26年2月20日にBらに言い渡した判決(甲39訳文)によれば、Cは、平成17年2月1日に、サンタンとの間で、ルシュクレキャラクター商品販売委託契約を締結し、平成21年2月13日に、韓国国内商品化権契約を締結した後、韓国国内ライセンス事業を行い、平成21年5月1日から平成25年6月l日までの間、多数の韓国企業との間でルシュクレライセンス契約を締結し、文具用品、厨房用品、下着、靴下などのホームウェア、寝具類、傘、水着、タオル、履物、アクセサリーなどを韓国国内の大型マートとオンライン販売店で販売し、また、日本から輸入するルシュクレ(le sucre)うさぎ人形(以下「本件うさぎ人形」という。)についても、多数のオンライン販売店等で販売していたこと、Cは、韓国において他人が有していた「le Sucre」商標を譲り受けた後、平成25年1月3日に、「le Sucre」の文字とうさぎの頭部の図形を結合した商標(別掲(11))を商標登録したこと、などが認められる。

エ 上記判決は、「被告人の主張に関する判断」において、概略以下のように認定した。

(ア)不正競争防止等に関する法律違反において、「本件うさぎ人形は韓国国内に広く知られているキャラクター人形であり、消費者は日本で販売される本件うさぎ人形を正規品として認識しているといえるため、本件うさぎ人形は不正競争防止法及び営業秘密保護に関する法律第2条第1号(イ)目で規定する『韓国国内に広く認識された他人の商品であることを表示した標識』に該当し、被告人は本件うさぎ人形と実質的に同一・類似のうさぎ人形を輸入・販売し商品主体混同行為をしたとみるのが相当である。」

(イ)商標法違反において、「本件うさぎ人形をそのまま図形で形状化した本件登録商標(審決注:Cが韓国で出願し、登録を得た商標。以下同じ。)の図形部分と同じ模様のうさぎ人形を輸入・販売することは消費者をして商標の本質的機能といえる出所を混同させるもので、商標権を侵害するものとみるのが相当であり、被告人が本件登録商標の図形部分と同じ模様のうさぎ人形を輸入・販売しつつその文字のみをシュクレドルジ(sucre d’orge)に変更したからといって商標権を侵害する故意がなかったとはいえない。」

オ Bが販売した上記うさぎ人形に付されたタグの表面には、「sucre d’orge」の文字が表されているものの、引用商標中、別掲(7)ないし(9)の商標とは、文字の表記方法、構成全体の形状・色彩・図柄等において極めて近似するものであり、また、タグの裏面には、日本語で注意事項や材質等が記載され、さらに、「製造元(有)海神貿易」、「販売元(有)SANTAN」、「大阪市淀川区西宮原2−2−17」などと記載されている(甲40)。

(2)本件商標権者又はBは、我が国において、以下の商標を登録出願した。

ア うさぎの図形と「sucre d’orge」の文字を結合した商願2013−33948(平成25年4月18日出願、指定商品:第18類、第24類及び第28類に属する商品、甲42)

イ 2匹のうさぎの図形と「le sucre」の文字からなる商願2013−37347(平成25年5月2日出願、指定商品:第5類及び第12類に属する商品、登録第5631156号(平成25年11月22日設定登録)、甲43)

ウ うさぎの図形からなる商願2013−36941(平成25年5月1日出願、指定商品:第5類に属する商品、登録第5665839号(平成26年4月25日設定登録)、甲44)

エ 2匹のうさぎの図形と「le sucre」、「ル シュクル」の文字からなる商願2013−71185(平成25年8月28日出願、指定商品:第3類に属する商品、登録第5653895号(平成26年3月7日設定登録)、甲45)

オ うさぎの図形と「sucre d’orge」の文字を結合した商願2013−90190(平成25年4月18日出願、指定商品:第18類及び第24類に属する商品、甲46)

カ うさぎの図形からなる商願2013−36942(平成25年5月1日出願、指定商品:第18類、第21類、第24類、第25類及び第28類に属する商品、甲47)

キ 「sucre d`orge」の文字からなる商願2013−36970(平成25年5月1日出願、指定商品:第5類に属する商品、甲48)

(3)上記(1)及び(2)で認定した事実によれば、申立人使用商品は、平成17年2月1日に、サンタンとCとの間で締結した販売委託契約に基づき、韓国において輸入、販売されていたこと、その後、サンタンとCは、平成21年2月13日に、「le sucre」の韓国国内における独占的商品化権及び韓国において「le Sucre」の商標権を取得する権限に関するライセンス契約を締結し、これに基づき、Cは、韓国において、他人の有する「le sucre」などの商標の譲渡を受けた後、「le sucre」の文字とうさぎの図形を結合した商標を出願し、登録を得たこと、申立人使用商品中のうさぎ人形は、韓国国内においてもその需要者に好評を博し、これに付されたタグに表示された擬人化したうさぎ図形と「le sucre」などの文字は、遅くとも平成22年11月頃には、韓国国内の需要者の間に広く認識されていたこと、このような状況において、本件商標権者の代表者であるBは、平成22年11月24日頃から平成24年6月4日までの間に、申立人使用商品中のうさぎ人形の模造品を輸入し、韓国国内で販売していたこと、当該模造品のうさぎ人形のタグには、その表面に、別掲(7)ないし(9)の商標と酷似する模様が描かれ、また、同裏面には、該商品が日本で製造された商品であるかのように誤認される日本語の注意書き等と「販売元サンタン」の文字が表示されていたこと、上記Bの行為は、韓国国内の著作権法、不正競争防止法等に関する法律、商標法に違反する行為であるとして、平成25年9月17日に、大邱地方検察庁に公訴され、大邱地方法院は、平成26年2月20日に、Bに対し、判決を言い渡したこと、本件商標権者及びBは、平成25年5月前後に、引用商標に類似する商標を我が国に出願したこと、などを認めることができる。

そうすると、本件商標権者の代表者であるBの韓国国内における一連の行為、並びに、本件商標権者及びBによる我が国における引用商標に類似する商標の登録出願状況を併せ考えると、本件商標権者による本件商標の出願及びその登録は、申立人らの商品に付される引用商標の存在及びその周知性を熟知した上で、申立人らが引用商標を第18類及び第25類に属する商品について、登録を得ていないことを奇貨として、引用商標の周知性にフリーライドするなど、本件商標を専ら自己の業務のために利用する意図(不正の目的)をもって、本件商標を先取り的に出願し、登録を得たものと推認せざるを得ないというべきである。

したがって、本件商標は、不正の目的をもって使用するものといわなければならない。

5 むすび

以上のとおり、引用商標は、本件商標の出願日(平成25年5月25日)及び登録査定日(平成25年10月30日)の時点において、申立人らの商品を表示するものとして、我が国の雑貨小物を取り扱う業者や主として若い女性及び園児等小さな子供のいる母親などの間並びに韓国の需要者の間に広く認識されていたものであって、本件商標は、引用商標(ア)ないし(ウ)と類似する商標であり、かつ、本件商標権者は、引用商標(ア)ないし(ウ)の周知性にフリーライドするなどの不正の目的をもって本件商標の登録を取得したものと認めることができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものである。

第5 商標権者の意見

商標権者は、上記第4の取消理由の通知に対し、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。

第6 当審の判断

本件商標は、上記第1のとおりのものである。

そして、本件商標について通知した上記第4の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものであるから、他の申立の理由について判断するまでもなく、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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