sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼同一でも外観観念で非類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−12846(T2015−12846/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第5類「防臭剤(身体用及び動物用のものを除く。),消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。)」を指定商品として、平成26年8月7日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2130821号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和61年12月15日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、平成元年4月28日に設定登録され、その後、平成10年12月22日及び平成21年4月14日に商標権の存続期間の更新登録がされ、また、平成21年7月8日に指定商品を第5類「薬剤」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「安」の漢字及びその右下に文字の一部を接触させて「寿」の漢字を配してなるところ、「安寿」の文字は、「アンジュ」と発音され、説経節「さんせう太夫」を基にした、童話や森鴎外の小説「山椒大夫」に登場する姉弟の姉の名前である「安寿」を想起、理解させるものである。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「アンジュ」の称呼を生じ、また、上記小説等に登場する人物の名前「安寿」の観念を生じるものである。

他方、引用商標は、別掲2のとおり、「アンジュ」の片仮名及び「ANGE」の欧文字を二段に書してなるところ、その構成中、下段の「ANGE」の文字は、「天使」の意味を有するフランス語(「ディコ仏和辞典」株式会社白水社発行)であり、「アンジュ」と発音されるものであるから、上段の「アンジュ」の文字は、下段の「ANGE」の文字の読みを特定したものと無理なく認識できるものである。

そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「アンジュ」の称呼を生じ、「天使」の観念を生じるものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、称呼において、両商標は、いずれも「アンジュ」の称呼を生じるものであるから、称呼上、同一のものである。

しかしながら、外観においては、本願商標と引用商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、外観上、顕著な差異があるから、明確に区別できるものである。

さらに、観念においては、本願商標は、上記小説等に登場する人物の名前「安寿」の観念を生じるのに対し、引用商標は、「天使」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、「アンジュ」の称呼を同一にするとしても、外観において明確に区別でき、観念においても相紛れるおそれはないものであって、ほかに、本願商標と引用商標との間で商品の出所の混同を生じるおそれがあるとみるべき特段の事情も見いだし得ないことから、これらを総合勘案すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのない非類似の商標である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。