Trademark Appeal Case
指定商品の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2015−900180(T2015−900180/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5760842号商標(以下「本件商標」という。)は、「eyedaiwa」の欧文字を標準文字により表してなり、平成26年8月28日に登録出願、第18類「ボストンバッグ,シューズケース,かばん類,袋物,傘,携帯用化粧道具入れ」を指定商品として、同27年4月3日に登録査定、同年4月24日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立ての理由において引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)に示す2件の登録商標(以下、2件の登録商標をまとめて「引用商標」という。)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5446080号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成23年4月18日に登録出願、第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具」を指定商品として、同23年10月21日に設定登録されたものである。
(2)登録第5671794号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成25年12月5日に登録出願、第25類「被服,洋服,靴,履物,帽子」を指定商品として、同26年5月23日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。
(1)本件商標と引用商標とは、共に「eyedaiwa」の文字を共通にし、称呼も類似するものであるから、類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似することから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標の指定商品中のボストンバッグについて、引用商標1の指定商品中、第28類「運動用具」にキャディバッグが含まれており、通常ゴルフクラブを入れるキャディバッグとボストンバッグは、セットで扱うものである。
また、ゴルフシューズは、ゴルフコースのみで使用され、それ以外の場所ではシューズケースに入れて持ち運びするものであり、セットで扱われるものである。
ゴルフ場に行く際に、ゴルフクラブはキャディバッグ、着替えやタオル等身の回りのものはボストンバッグ、シューズはシューズケースに入れて持ち運ぶので、すべてゴルフを行う際に必要な運動用具及び靴と同一又は類似するものである。
(3)引用商標と類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがあることから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否
本件商標は、前記1のとおり、「eyedaiwa」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応し「アイダイワ」の称呼を生じ、該文字は、辞書等に掲載がない一種の造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、青色の「eyedaiwa」の欧文字を表したものと理解し得るものであるから、構成文字に相応し「アイダイワ」の称呼を生じ、本件商標と同様の理由により、特定の観念を生じないものである。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、観念においては比較することができないとしても、外観においては、その構成文字の綴りを同じくするものであり、また、称呼においても「アイダイワ」の称呼を同じくするものであるから、両商標は、類似の商標と認められる。
(2)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否
ア ボストンバッグとキャディバッグとの類否
本件商標の指定商品中の「ボストンバッグ」は、「底は長方形で中ほどのふくらんだ旅行用手提げ鞄」(広辞苑第六版)であり、運動用具に含まれる「キャディバッグ」は、「ゴルフ場でプレーをするときに必要なクラブだけでなく、ゴルフプレーをするときに必要な用具を入れるためのバッグ」であって、ゴルフクラブを収納する専用のバッグといえるものであるから、物を入れるバッグという点で共通するとしても、その具体的な目的、用途、販売場所、需要者層を異にするものである。
申立人は、ボストンバッグやシューズケースについて、キャディバッグの関連商品として同系統の型番を使い、共通のデザインでセットで販売される旨主張するが、キャディバッグは、ゴルフに限って使用する商品であり、一方、ボストンバッグやシューズケースは、一般的に旅行用のものであって、ゴルフに使われるためのものではなく、また、これらの商品が共通のデザインで販売されることが一般的ということもできない。
したがって、申立人の上記主張は採用することができない。
イ 「シューズケース」と「靴,履物」との類否
ニース国際分類の類別表注釈によれば、第18類の商品について、「主として、革、模造の革、馬具及び他の類に属しない旅行用品を含む。」とあることを踏まえると、本件商標の指定商品中の「シューズケース」は、「旅行先など靴を持ち運ぶ際に収納できる専用ケース」であり、また、商標法施行規則別表の第25類によれば、引用商標2の指定商品中の「靴,履物」とは、ゴルフ靴などの運動用特殊靴を含まないものである。
申立人は、ゴルフシューズは、ゴルフコースのみで使用され、それ以外の場所ではシューズケースに入れて持ち運びするから、ゴルフを行う際に必要な靴に類似する旨主張するが、本件指定商品中の「シューズケース」及び引用商標2の指定商品中の「靴,履物」が上述のとおり、ゴルフ用のものではないから、両者をゴルフ用のものであることを前提に、同一又は類似の商品であるとする申立人の上記主張を採用することはできない。
ウ 本件商標と引用商標の上記以外の指定商品との類否
本件商標と引用商標の上記ア及びイ以外の指定商品については、主な製造部門、販売部門、需要者層、用途、原材料等を勘案しても、本件商標と引用商標の指定商品が類似するとしなければならない理由は見出し得ない。
エ 上記のとおりであるから、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、これらに同一又は類似の商標が使用されても、商品の出所について混同を生じさせるおそれがない非類似の商品というのが相当である。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性
上記(1)及び(2)のとおり、本件商標は、引用商標に類似するものであるとしても、その指定商品においては、引用商標の指定商品と類似しないものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性
申立人は、本件商標が本件指定商品に使用された場合、その商品の需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがある旨主張する。
しかしながら、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の取引者・需要者間に広く認識されていることを示す証拠は提出されておらず、しかも、職権をもって調査するも、引用商標が我が国において、周知、著名であるとすべき事情は見出せない。
そうすると、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国において取引者・需要者の間において広く認識されているものとは認められない。
そして、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、上記(2)のとおり、非類似の商品であって、その他、申立人の主張及び提出に係る甲各号証を総合してみても、本件商標をその指定商品について使用をした場合、商品の出所について混同を生ずるものとすべき特段の事情も見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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