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Trademark Appeal Case

称呼同一でも外観・観念で非類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2015−900277(T2015−900277/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5767104号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5767104号商標(以下「本件商標」という。)は,「了戒」の漢字を標準文字により表してなり,平成25年9月11日に登録出願され,第28類「剣道用具」を指定商品として,同27年5月8日に登録査定,同月29日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,登録異議の申立ての理由として引用する登録第4986053号商標は,「涼夏衣」の漢字を横書きし,その上部に近接して漢字と横幅をそろえるようにして振り仮名風に小さく「りょうかい」の平仮名を横書きした構成からなり,平成17年8月19日に登録出願され,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,同18年8月9日に登録査定,同年9月8日に設定登録されたものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べた。

1 本件商標と引用商標との類否

本件商標は,「了戒」の文字を横書きしてなるから,「リョウイカイ」の称呼が生じるが,特定の観念を生じさせるものではない。

他方,引用商標は,漢字の上部にある「りょうかい」の文字により称呼を特定しているから,「リョウカイ」の称呼を生じるものであり,また,「涼夏衣」の漢字部分からは「夏用の涼しい衣服」程の意味合いを暗示させることがあるとしても,特定の観念が生じるとまではいえない。

したがって,本件商標と引用商標とは,各々が異なる漢字表記からなるものの,共に特定の観念を生じないため,実際に称呼する場合には,いずれも特に強弱を認識することなく「リョウカイ」と平坦に読まれる可能性が高いから,称呼において同一の商標である。

そして,本件商標の指定商品「剣道用具」と引用商標の指定商品のうち「運動用特殊衣服」とは,類似の商品である。

2 むすび

以上のとおり,本件商標は,引用商標と類似のものであり,また,その指定商品も同一又は類似のものであるから,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断

1 本件商標について

本件商標は,上記第1のとおり,「了戒」の漢字を標準文字により表してなり,その構成文字からは「リョウカイ」の称呼が生じ,また,当該構成文字は一般の辞書に掲載されるような成語でなく,特段の意味を有するものとして知られている事情もないから,本件商標は,取引に資するうえでの観念は生じないものである。

2 引用商標について

引用商標は,上記第2のとおり,「涼夏衣」の漢字を横書きし,その上部に近接して漢字と横幅をそろえるようにして振り仮名風に小さく「りょうかい」の平仮名を横書きした構成からなるところ,上部の「りょうかい」の文字は,下部の漢字である「涼夏衣」の読みを特定したものとみるのが相当であり,これより「リョウカイ」の称呼が生じるものである。

そして,下部の「涼夏衣」の文字は,それぞれの漢字の有する意味より,全体として「夏用の涼しい衣服」程の意味合いが看取できることから,引用商標からは,「夏用の涼しい衣服」程の観念が生じるといえるものである。

3 本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標とを対比すると,両商標は,漢字部分だけを見ても,全く異なる漢字からなるものであるから,外観上,明確に区別できるものであり,また,称呼については,共に「リョウカイ」の称呼で同一であり,さらに,観念については,本件商標からは特定の観念が生じないのに対し,引用商標からは「夏用の涼しい衣服」の観念を生じるものであるから,両者は観念において類似するとはいえないものである。

そうすると,本願商標と引用商標とは,称呼を同一にするものの,外観において明確に相違し,観念についても類似するということはできないから,両商標の外観,称呼及び観念を総合して検討すれば,両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

4 まとめ

以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから,商標法第43条の3第4項により,その登録を維持すべきである。

よって,結論のとおり決定する。

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