Trademark Appeal Case
結合商標の要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−16972(T2015−16972/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「着せ替えオムツ」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年11月11日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同27年4月23日付け手続補正書により、第5類「大人用紙オムツ(パンツ式のものを含む),失禁用おしめ,失禁用吸収性ショーツ及びトランクスその他の失禁用吸収性下着,紙製幼児用おしめ,使い捨て(紙製)乳幼児用おしめ(パンツ式のものを含む),使い捨て(紙製)乳幼児用トレニングパンツ,愛玩動物用おむつ,愛玩動物用紙製おしめ」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5119221号商標(以下「引用商標」という。)は、「着せ替え」の文字を標準文字で表してなり、平成18年12月18日登録出願、第16類「封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,装飾塗工用ブラシ,紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フイルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て」を指定商品として、同20年3月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「着せ替えオムツ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、「着せ替え」と「オムツ」の文字からなるものと理解される。
そして、その「オムツ」の文字は、「おむつ」を片仮名表記したものと認められ、「おむつ」と「おしめ」は同義であるから、本願商標の指定商品に係る分野においては、商品の一般名称を表すものに過ぎず、自他商品識別標識としての機能を果たさないものである。
そうすると、本願商標は、その構成中の「着せ替え」の文字部分が独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るというべきであるから、該文字部分から「キセカエ」の称呼を生じ、また、「着せ替え」の文字は、「それまで着せていた衣服にかえて、あらたに別のものを着せること」(「新明解国語辞典第七版」)の意味を有するから、かかる観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「着せ替え」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字に照応して、「キセカエ」の称呼及び「それまで着せていた衣服にかえて、あらたに別のものを着せること」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とは、外観においては、本願商標が「オムツ」の3文字を有する点で相違するものの、「着せ替え」の文字において近似した印象を与えるものであって、「キセカエ」の称呼及び「それまで着せていた衣服にかえて、あらたに別のものを着せること」の観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
そして、本願商標の指定商品中「大人用紙オムツ(パンツ式のものを含む),失禁用おしめ,失禁用吸収性ショーツ及びトランクスその他の失禁用吸収性下着,紙製幼児用おしめ,使い捨て(紙製)乳幼児用おしめ(パンツ式のものを含む),使い捨て(紙製)乳幼児用トレニングパンツ」は、引用商標の指定商品中「紙製幼児用おしめ」と同一又は類似の商品である。
(4)請求人の主張
請求人は、本願商標は、全体からまとまりのある称呼が生じ、外観的にも一体的に把握できるから、本願商標の観念も本願商標全体から生じる意味合いということになり、「あたかも着衣を取りかえるような感覚でいろいろなものを穿き替えることができるオムツ」といった観念を生じ、単なる「着せ替え」の観念とは違った観念を生じることになると主張している。
しかしながら、「着せ替え」の語は、上記(1)に記載のとおりの意味を有し、例えば「着ている紙製・布製などの衣服をとりかえて遊ぶ人形」が「着せ替え人形」と呼ばれるように(株式会社岩波書店発行「広辞苑第六版」)、「着せ替え○○」の構成からなる場合は、一般に「○○」部分には着せ替える対象(「着せ替え人形」の場合は、「人形」)を表す語が充てられるものであるが、「オムツ(おむつ、おしめ)」は、着せ替えの対象として認識されるものとはいえない。
さらに、「オムツ(おむつ、おしめ)」は、「オムツを付け替える」や、「オムツを取り替える」、「オムツ交換」というように、「付け替え」や「取り替え」、「交換」などの語とともに用いられることが一般的で、「着せ替え」の語と共に用いられることになじみがないものである。
してみると、「オムツ」の語を「○○」部分に充てた「着せ替えオムツ」の構成からなる本願商標は、その構成全体から、ただちに特定の観念を認識、理解させるものとはいい難いものである。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり、審決する。
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