Trademark Appeal Case
誇称的表現の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−10652(T2015−10652/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「すごい煮干ラーメン」の文字を普通に用いられる方法で表してなり、第30類「即席ラーメン,ラーメン用スープ,ラーメン用スープの素,ラーメン用乾めん,ラーメン用生めん,調理済みラーメン」、第35類「フランチャイズの事業の運営及び管理,フランチャイズの事業の運営及び管理に関する指導・相談及び助言,フランチャイズシステムに基づく経営の診断及び指導又は経営に関する助言,その他の経営の診断及び指導又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,即席ラーメンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用スープの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用スープの素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用乾めんの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用生めんの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,調理済みラーメンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第43類「ラーメンを主とする飲食物の提供,その他の飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、平成26年9月19日に登録出願されたものである。
第2 当審において通知した拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「すごい煮干ラーメン」の文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、その構成中の「すごい」の文字は、「形容しがたいほどすばらしい。程度が並々でない。」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)等を意味する語であり、また、「煮干ラーメン」の文字は、「煮干のだしを使用したラーメン」程の意味合いを理解させる語として、別掲「1」のとおり、一般に広く使用されている事実がある。
ところで、ラーメンに関して味や見た目等の総体的な評価について、誇称的に「形容しがたいほどすばらしいラーメン」又は「程度が並々でないラーメン」などの意味合いとして、「すごいラーメン」の語が一般に使用されている実情は、原審の拒絶査定で示した使用例のほか、別掲「2」に示した使用例からも裏付けられるものである。
そうすると、かかる実情からすれば、本願商標は、「味が形容しがたいほどすばらしい、あるいは見た目の程度が並々でない煮干のだしを使用したラーメン」程の意味合いを理解させるものというのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定商品及び指定役務中、第30類「即席ラーメン,ラーメン用スープ,ラーメン用スープの素,ラーメン用乾めん,ラーメン用生めん,調理済みラーメン」、第35類「商品の販売に関する情報の提供,即席ラーメンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用スープの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用スープの素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用乾めんの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用生めんの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,調理済みラーメンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第43類「ラーメンを主とする飲食物の提供,その他の飲食物の提供」に使用しても、これに接する需要者は、その商品や役務に係る提供物である「煮干ラーメン」について、誇称的に表現された語句であると理解するにとどまり、自他商品・役務の識別標識として認識し得ないものというべきである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標と認められるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
第3 拒絶理由通知に対する請求人の意見(要旨)
請求人は、前記第2の「拒絶理由通知」に対して、平成27年10月13日付けの意見書を提出し、要旨以下の主張をしている。
本願商標は「すごい」の文字と「煮干しラーメン」の文字とを結合させた結合商標であるところ、本願商標の構成上「味」や「見た目」を具体的に示唆する文言は全く存在していないから、何が「すごい」のか具体的には全くもって不明である。すごい「価格が安い」煮干しラーメンなのか、すごい「にぼしの量の」煮干しラーメンなのか、すごい「トッピングが豊富な」煮干しラーメンなのかなど本願商標の構成からはどのような要素がすごいのかが具体的に全く伝わらないのである。
このように、どのような要素がすごいのかが具体的に全く伝わらない本願商標にあっては、本願指定商品・役務の品質、質等を表示したものとはいい得ないことから、「誇称的」という表現は相容れないものである。
寧ろ、本願商標については、請求人の創出に係る造語と認定するのが自然である。そのため、本願商標は、請求人の業務に係る商品又は役務であると認識し得ることから、自他商品・役務の識別標識としての機能を十分に発揮するものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号の規定に該当しないことは、明らかである。
第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「すごい煮干ラーメン」の文字からなるところ、前記第2の当審における拒絶理由通知に示したとおり、構成中の「煮干ラーメン」の文字は、「煮干のだしを使用したラーメン」程の意味合いを理解させるラーメンの種類を表す語として、また、「すごいラーメン」の文字は、誇称的に「形容しがたいほどすばらしいラーメン」又は「程度が並々でないラーメン」などの意味合いで、一般に使用されているものである。
そうすると、本願商標は、「味が形容しがたいほどすばらしい、あるいは見た目の程度が並々でない煮干のだしを使用したラーメン」程の意味合いを理解させるものというのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定商品及び指定役務中、第30類「即席ラーメン,ラーメン用スープ,ラーメン用スープの素,ラーメン用乾めん,ラーメン用生めん,調理済みラーメン」、第35類「商品の販売に関する情報の提供,即席ラーメンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用スープの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用スープの素の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用乾めんの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ラーメン用生めんの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,調理済みラーメンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第43類「ラーメンを主とする飲食物の提供,その他の飲食物の提供」に使用しても、これに接する需要者は、その商品や役務に係る提供物などについて誇称的に表現された語句であると理解するにとどまり、自他商品・役務の識別標識として認識し得ないものというべきである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標と認められるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、当審における拒絶理由通知に対し、上記第3のとおりの意見を述べ、「本願商標の構成上『味』や『見た目』を具体的に示唆する文言は全く存在していないから、・・・どのような要素がすごいのかが具体的に全く伝わらない本願商標にあっては、本願指定商品・役務の品質、質等を表示したものとはいい得ないことから、『誇称的』という表現は相容れないものである。」旨の主張をしている。
しかしながら、「すごいラーメン」及び「煮干ラーメン」の文字が、本願指定商品及び指定役務に関する業界において一般に使用されている語であって、「煮干ラーメン」の文字は、ラーメンの種類の一であることからすると、両語を組み合わせた「すごい煮干ラーメン」の文字は、請求人が主張するような、「請求人の創出に係る造語」として理解されるものではなく、「煮干ラーメン」について、誇称的に記述した表現として理解されるものというのが相当である。
そして、「すごいラーメン」及び「煮干ラーメン」の文字の使用例からすれば、「すごい煮干しラーメン」の文字は、「味が形容しがたいほどすばらしい、あるいは見た目の程度が並々でない煮干のだしを使用したラーメン」程の意味合いを理解させるものであるから、請求人が主張するように、「どのような要素がすごいのかが具体的に全く伝わらない」ということにはならないものである。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
第5 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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