結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2015−9683(T2015−9683/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成26年4月17日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同年12月12日受付の手続補正書により,第21類「鉄製の鍋,鉄製のフライパン,鉄製のボウル,鉄製の皿,鉄製のカップ,鉄製のひしゃく,鉄製のはし,鉄製の調理用穴あきスプーン,鉄製の台所用鍋蓋スタンド,鉄製のフライ返し,鉄製の調理用鍋類セット,鉄製の食器類,鉄製のティーセット,鉄製のクッキー入れ,鉄製の薬味入れ,鉄製の栓抜,鉄製の受皿,鉄製のナプキンホルダー,家庭用又は台所用の鉄製の容器」に補正された。
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,拒絶の理由に引用した登録第4330515号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成10年1月16日に登録出願,第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,コッフェル」を指定商品として,同11年10月29日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
(1)本願商標
本願商標は,別掲1のとおり,外形を真円とする図形部分と,「TAKU」及び「IRONWARE」の欧文字を上下二段に横書きした文字部分とを,上下に配した構成からなる結合商標であるが,その外観上,図形部分と文字部分とは明瞭に区別して認識することができるものである。
本願商標中の図形部分は,真円を除外した部分が「大古」の漢字を縦書きで表したようにも見て取れることから,当該漢字に相応した称呼あるいは観念が生じる余地が全くないとまではいえないものの,基本的には,特定の事物・事柄を表したものとは直ちに理解し難い構成からなるものといえるから,この部分から直ちに特定の称呼及び観念は生じないものと認められる。
一方,本願商標中の文字部分は,上段に「TAKU」の欧文字を太字で大きく横書きし,下段に「IRONWARE」の欧文字を細字で小さく横書きしてなるところ,「TAKU」の欧文字は,一般の辞書類に掲載されている既成語とは認められないことから,特定の観念が生じるとはいえず,その構成文字に相応して「タク」の自然な称呼が生じるものであり,また,「IRONWARE」の欧文字は,「アイアンウェア」と発音し,「鉄製品,(家庭用の)金物」を意味する英語(ジーニアス英和辞典第5版)であることから,本願商標の指定商品との関係においては,商品の品質を表示するものと認められ,当該文字部分よりは出所識別標識としての称呼及び観念は生じないものである。
以上のとおり,本願商標は,図形部分と文字部分とからなる結合商標であるところ,両部分は,外観上明瞭に区別して認識することができること,かつ,観念的なつながりも認められないことからすると,本願商標の図形部分と文字部分は,これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものであるから,それぞれが独立して自他商品の出所識別標識として機能し得るものと認められる。
また,本願商標の文字部分については,上記のとおり,下段に細字で小さく表記された「IRONWARE」の欧文字部分が自他商品の識別力を欠くことから,上段に太字で大きく表記されている「TAKU」の欧文字部分が強く支配的な印象を与える部分であり,この部分も独立して自他商品の出所識別標識として機能し得るものと認められる。
したがって,本願商標からは,「タクアイアンウェア」又は「タク」の称呼が生じ,特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は,別掲2のとおり,左側に「SOLO SET」の欧文字を細字でやや小さく横書きし,その右側に一定の間隔を設けて「焚」の漢字を太字で大きく書し,更に,当該漢字の右側に近接して「TAKU」の欧文字を細字で小さく振り仮名風に下から上に書した構成からなる結合商標である。
「TAKU」の欧文字は,上記のとおり,「焚」の漢字の右側に近接して振り仮名風に書されていること,「焚」が「焚く(たく)」と一般に使用されること(広辞苑第6版)から,「焚」の読みをローマ字で特定したものと解され,同漢字と一体的に把握されるとみるのが相当である(以下,「焚」の漢字と「TAKU」の欧文字とからなる部分を「焚部分」という。)。したがって,焚部分からは,「タク」の称呼及び「焚く(たく)」の観念が生じるものと認められる。
一方,「SOLO SET」の文字部分は,辞書等に掲載される熟語ではないところ,「SOLO」が「独演の,単独の,ひとりの」等を意味し,「SET」が「ひとまとまり,仲間」等を意味する平易な英語(前掲英和辞典)であることから,当該文字部分全体として直ちに特定の観念を生じさせない造語というべきものであり,これよりは,「ソロセット」の称呼が生じるものである。
以上のとおり,引用商標は,左側の「SOLO SET」の欧文字部分と右側の焚部分との間に一定の間隔が設けられていることから,外観上明瞭に区別して認識することができること,かつ,両者は観念的なつながりも認められないことからすると,引用商標の「SOLO SET」の文字部分と焚部分は,これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものであるから,それぞれが独立して自他商品の出所識別標識として機能し得るものと認められる。
したがって,引用商標からは,「ソロセットタク」,「ソロセット」又は「タク」の称呼が生じ,焚部分から「焚く(たく)」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標の要部である「TAKU」の文字部分と引用商標の要部である焚部分とを対比すると,まず,外観については,両者は,「焚」の漢字の有無という顕著な差違を有するから,外観は明らかに相違する。次に,称呼についてみると,両者は,共に「タク」の称呼が生じるから同一である。さらに,観念については,本願商標の「TAKU」からは特定の観念を生じないのに対し,焚部分からは「焚く」の観念が生じるから,両者は,観念上,相紛れるおそれはない。
そうすると,本願商標の要部である「TAKU」の文字部分と引用商標の要部である焚部分とは,「タク」の称呼が同一であるとしても,両者の外観は著しく相違し,かつ,観念においても相紛れるおそれはないものである。
そして,本願商標及び引用商標のその他の構成要素を勘案しても,両商標が類似の商標であると判断すべき特段の事情は見いだせない。
したがって,本願商標と引用商標とは,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合的に考察すると,商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。
以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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