結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2015−19152(T2015−19152/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「CROSS TOKYO」の欧文字を横書きしてなり,第14類,第18類,第25類,第35類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成27年1月9日に登録出願されたものである。
その後,本願商標の指定商品及び指定役務については,当審における平成28年2月8日付けの手続補正書をもって,別掲1のとおりに補正されたものである。
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下のとおりであり,いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第476037号の2商標は,「CROSS」の欧文字を横書きしてなり,昭和30年5月12日に登録出願,第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同31年1月28日に設定登録され,その後,平成18年8月9日に,指定商品を第14類「カフスボタン,貴金属製ボンネットピン,ネクタイ止め,ネクタイピン,宝石ブローチ」,第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),スナップボタン,こはぜ,ホック,尾錠,ボタン,衣服用ブローチ」とする指定商品の書換登録がされ,また,同28年1月12日に,商品及び役務の区分を第14類及び第25類とする商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第1051498号商標は,「CROSS」の欧文字と「クロス」の片仮名を二段に横書きしてなり,昭和44年9月25日に登録出願,第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同49年1月17日に設定登録され,その後,平成16年2月18日に,指定商品を第1類「試験紙」,第2類「謄写版用インキ,絵の具」,第5類「防虫紙」,第8類「パレットナイフ」,第9類「計算尺」,第16類「紙類,文房具類」,第17類「コンデンサーペーパー,石綿紙,バルカンファイバー」,第24類「布製ラベル」,第27類「壁紙」,第28類「昆虫採集用具」及び第34類「紙巻きたばこ用紙」とする指定商品の書換登録がされ,また,同26年2月4日に,商品及び役務の区分を第2類,第8類,第9類,第16類,第24類,第27類,第28類及び第34類とする商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(3)登録第2342413号商標は,「CROSS」の欧文字を横書きしてなり,昭和63年7月9日に登録出願,第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成3年10月30日に設定登録され,その後,商標権の一部取消し審判により「時計,時計の部品および附属品」については,その登録を取り消す旨の審決の確定登録が同9年6月18日になされ,また,同13年12月12日に,指定商品を第9類「眼鏡,眼鏡の部品及び附属品」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(4)登録第2701719号商標は,「CROSS」の欧文字を横書きしてなり,昭和59年9月6日に登録出願,第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成6年12月22日に設定登録され,その後,同16年12月8日に,指定商品を第6類「金属製のバックル」,第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,宝玉及びその模造品」,第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花(「造花の花輪」を除く。)」とする指定商品の書換登録がされ,また,同26年12月16日に,商品及び役務の区分を第14類及び第25類とする商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(5)登録第4078161号商標は,「CROSS」の欧文字を横書きしてなり,平成8年2月23日に登録出願,第14類「時計,時計の部品及び附属品」を指定商品として,同9年10月31日に設定登録されたものである。
(6)登録第4527848号商標は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成12年9月21日に登録出願,第9類「スロットマシン,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,レギュレーター」を指定商品として,同13年12月7日に設定登録されたものである。
(7)登録第4854674号商標は,「Cross」の欧文字を標準文字で表してなり,平成16年10月27日に登録出願,第18類「傘(ただし洋傘金具を除く)」を指定商品として,同17年4月8日に設定登録されたものである。
(8)登録第4894709号商標は,「CROSS」の欧文字を標準文字で表してなり,平成15年9月30日に登録出願,第6類「金属製マネークリップ」を指定商品として,同17年9月16日に設定登録されたものである。
(9)登録第4928191号商標は,「CROSS」の欧文字を標準文字で表してなり,平成15年9月30日に登録出願,第14類「金属製キーチェーン,キーホルダー」を指定商品として,同18年2月10日に設定登録されたものである。
(10)登録第4928192号商標は,「CROSS」の欧文字を標準文字で表してなり,平成15年9月30日に登録出願,第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」を指定商品として,同18年2月10日に設定登録されたものである。
(11)登録第5240783号商標は,「クロス」の片仮名を標準文字で表してなり,平成19年11月7日に登録出願,第16類「雑誌」を指定商品として,同21年6月19日に設定登録されたものである。
(12)登録第5247138号商標は,「CROSS」の欧文字を横書きしてなり,平成18年11月27日に登録出願,第25類「ティーシャツ,スウェットシャツ,その他の被服」を指定商品として,同21年7月10日に設定登録されたものである。
以下,これらの登録商標をまとめて「原審引用商標」という。
当審において,「本願商標は,登録第5571108号商標(別掲3,以下『当審引用商標』という。)と類似の商標であって,同一又は類似の役務について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨の拒絶理由を通知した。
これに対し,請求人は,平成28年2月8日付けの手続補正書により,本願商標の指定商品及び指定役務を別掲1のとおり補正した。
(1)本願商標と原審引用商標の類否について
本願商標は,前記1のとおり,「CROSS TOKYO」の欧文字を横書きしてなるところ,「CROSS」と「TOKYO」との間に1文字程度の間隔が存在するものの,各文字の大きさ及び書体は同一であって,「CROSS」の欧文字部分だけが独立して見る者の注意をひくような態様で表されているものではないから,外観上,一体のものとして認識されるものである。また,本願商標から生じる「クロストーキョー」の称呼も冗長ではなく,一気一連に称呼できるものである。
そして,本願商標の構成中「CROSS」の部分は,「横断する」等の意味を有する英語(株式会社小学館 ランダムハウス英和大辞典第二版)として,また,「TOKYO」の部分は,地名の「東京」を欧文字で表したものとして,いずれも我が国において広く知られているものであることから,本願商標は全体として,「東京を横断する」程の意味合いを無理なく理解させるものといえる。
そうすると,本願商標に接する需要者,取引者が,構成中の「TOKYO」の欧文字部分を,指定商品の産地・販売地,役務の提供地を表示した部分として殊更に省略し,「CROSS」の欧文字部分のみを捉えて取引に当たるとは考え難く,本願商標の構成全体をもって,「東京を横断する」程の意味合いをもって一体不可分のものと認識すると判断するのが相当である。
このほか,本願商標について,その構成中の「CROSS」の文字部分を取り出して観察することを正当化するような事情を見いだすことはできないから,本願商標と原審引用商標の類否を判断するに当たっては,その構成部分全体を対比するのが相当であり,「CROSS」の文字部分だけを原審引用商標と比較して,本願商標と原審引用商標の類否を判断することは許されないというべきである。
そして,本願商標と原審引用商標とは,「TOKYO」の文字の有無により,その外観,称呼及び観念において異なるものであることは明らかであるから,互いに類似する商標であるということはできない。
(2)本願商標と当審引用商標の類否について
本願商標の指定商品及び指定役務は,別掲1のとおり補正された結果,当審引用商標の指定役務と同一又は類似の役務はすべて削除されたものと認められる。
その結果,本願商標の指定商品及び指定役務は,当審引用商標の指定役務と類似しない商品及び役務になった。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした当審の拒絶の理由は,解消した。
(3)まとめ
以上のとおりであるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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