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結論

勝訴(請求認容)

商標「RTS」の商標法4条1項11号該当性(第4条第1項第11号|審判不服2015−12821(T2015−12821/J1))

審判番号
不服2015−12821(T2015−12821/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「RTS」
争点(論点)
商標法4条1項11号該当性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2015−12821(T2015−12821/J1)・不服)は、本件商標「RTS」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「商標法4条1項11号該当性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第1類、第2類、第3類、第11類、第37類、第40類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2013年11月7日に域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成25年11月29日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同27年8月10日付け及び同12月9日付け手続補正書により、第1類、第2類、第3類、第11類、第37類、第40類及び第42類に属する別掲2のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の(1)ないし(4)のとおり認定、判断し、本願を拒絶した。

(1)本願の指定商品及び指定役務中、第2類、第3類、第40類及び第42類の商品及び役務は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。

(2)本願は、政令で定める商品及び役務の区分第2類に属さない商品を包含している。したがって、本願は、商標法第6条第2項の要件を具備しない。

(3)本願の指定商品及び指定役務中、第1類、第11類及び第42類の商品及び役務は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められず、また、その表示が適切ではなく、その内容及び範囲が把握できないから、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品及び役務を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。

(4)本願商標は、以下の登録商標と同一又は類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品(指定役務)と同一又は類似の商品(役務)について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

ア 登録第4446872号商標(以下「引用商標1」という。)は、「RTS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年1月7日に登録出願、第1類「化学品」を指定商品として、同13年1月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

イ 登録第4786365号(以下「引用商標2」という。)は、「RTS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年9月12日に登録出願、第16類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同16年7月16日に設定登録されたが、同26年7月16日に存続期間満了により商標権の登録の抹消(抹消の登録日は同27年3月25日)がなされているものである。

ウ 登録第4955982号(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成15年9月16日に登録出願、第9類、第16類、第35類、第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同18年5月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

エ 登録第4987026号(以下「引用商標4」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成16年12月6日に登録出願、第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同18年9月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

オ 登録第4998521号(以下「引用商標5」という。)は、別掲5のとおりの構成からなり、平成16年12月6日に登録出願、第40類に属する別掲6のとおりの役務を指定役務として、同18年10月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第6条第1項及び第2項の要件について

本願の指定商品及び指定役務は、別掲2のとおり補正された結果、その商品及び役務の内容及び範囲が明確になり、また、商品及び役務の指定も、政令で定める商品及び役務の区分に従ってされているものと認められる。

したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。

(2)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 引用商標2ないし引用商標4について

前記2のとおり、引用商標2は、商標登録原簿の記載によれば、平成26年7月16日に存続期間が満了し、その商標権の抹消の登録が同27年3月16日になされているものである。

また、本願の指定商品及び指定役務は、別掲2のとおり補正された結果、引用商標3及び引用商標4の指定商品及び指定役務とは類似しない商品及び役務となった。

したがって、本願商標が引用商標2ないし引用商標4と類似するとして、商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は解消した。

イ 本願商標と引用商標1及び引用商標5(以下これらをまとめて「引用商標」という。)との類似性について

本願商標は、「R.T.S.ROCHEM Technical Services」の欧文字を、別掲1のとおりの構成態様により表してなるところ、その中央部の「ROCHEM」の文字が、他の文字に比べ、特徴的な書体で太字で表されてなるものであるから、「R.T.S.」、「ROCHEM」及び「Technical Services」の各文字部分からなるものと、容易に把握、認識させるものであり、その構成文字全体からは、「アールティーエスロシェムテクニカルサービシーズ」の称呼が生じるものである。

そして、その構成中の「R.T.S.」及び「ROCHEM」の各文字は、親しまれた成語ではなく、一種の造語といえるものであるのに対し、後半の「Technical Services」の文字は、本願商標の指定商品及び指定役務との関係においては、事業者が製品の購入者等に対して、製品に関わる技術的、専門的な問題を解決するために提供するサービスといった意味合いを理解させるにすぎず、自他商品及び役務の識別標識としての機能は弱いものというのが相当であるから、本願商標は、前半の「R.T.S. ROCHEM」の文字部分が、独立して自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たすものということができる。

また、「R.T.S.ROCHEM」の文字部分のうち、「ROCHEM」の文字部分は、特徴的な書体で顕著に表されていることにより、看者の注意を強くひき、「R.T.S.」の文字部分よりも印象的で記憶に残りやすいものであるから、本願商標に接する取引者、需要者が、「ROCHEM」の文字部分をもって取引に資する場合があるといえるものの、「ROCHEM」の文字部分を捨象し、殊更に「R.T.S.」の文字部分のみに着目して取引することはないというのが相当である。

そうすると、本願商標の構成中、「R.T.S.」の文字部分のみを分離、抽出し、該文字部分から「アールティーエス」の称呼を生じるとした上で、本願商標と引用商標とが類似する商標であるとして、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当とはいえない。

(3)まとめ

上記(1)及び(2)のとおり、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶理由は解消し、また、本願商標は、同法第4条第1項第11号に該当するものではないから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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