結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2015−300010(T2015−300010/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第5327311号商標(以下「本件商標」という。)は、願書に記載されたとおりの構成からなり、その指定役務及び登録日は、商標登録原簿記載のとおりである。
(1)審判請求書における主張
ア 本件商標の使用について
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由として、要旨次のとおり述べている。
本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが本件商標の指定役務について登録商標の使用をしていないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである。
イ 被請求人適各について
(ア)本件商標の外観上の商標権者である株式会社シニアコミュニケーション(以下「シニアコミュニケーション」という。)は、平成24年2月に破産手続を開始し、同25年7月に該手続を終結し、消滅した(甲2)。
(イ)株式会社シニアコム(以下「シニアコム」という。)は、シニアコミュニケーションが破産手続を開始する前月の平成24年1月に、シニアコミュニケーションから新設分割された(甲3)。この際の新設分割計画書(甲5)には、シニアコミュニケーションが「シニアビジネスサポート事業」に関して有する権利のうち、法令上承継が可能な一切の登録をシニアコムに一般承継させることを定めている。
(ウ)本件商標は、シニアコミュニケーションが「シニアビジネスサポート事業」に関して有する権利であったため、新設分割計画書の定めに従い、シニアコムに一般承継された。
したがって、本件審判の被請求人はシニアコムである。
(2)平成27年8月20日付け上申書における主張
ア 審判請求書において立証したように(甲6〜甲13)、シニアコミュニケーションの事業セグメントは、「シニアビジネスサポート事業」と「投資育成事業」の2つのみであるから、「投資育成事業」に該当しない残余の全事業は「シニアビジネスサポート事業」に該当する。そして、本件商標の指定役務をみれば、それが、「投資育成事業」ではなく、「シニアビジネスサポート事業」に関するものであることが分かる。該事業セグメントは、シニアコミュニケーションの内部及び対外的にも、同社の事業区分を客観的に規定するものとして使用されていた。本件の新設分割計画書においても、「シニアビジネスサポート事業」の語は、上記と同義で使用されている。
イ シニアコミュニケーションは、遅くとも2010年(平成22年)3月の時点で、「東京マダムコレクション」というシニア向けイベントの興行を、同社の「シニアビジネスサポート事業」として開催しようとしていた。また、本件商標を、該イベントにおいて開催されるシニア向けビューティーコンテストの大会名として使用しようとしていた(甲15、甲16)。
ウ 以上の事実から、本件商標が、シニアコミュニケーションが同社の「シニアビジネスサポート事業」に関して有する権利(法令上の承継可能な登録)であることは明らかである。
エ シニアコムは、「シニアビジネスサポート事業」を承継したが、本件商標を承継していない旨主張するが、シニアコムが本件商標をシニアコムの「シニアビジネスサポート事業」に使用するか否かは、新設分割計画書に規定される承継の対象及び効力に影響を与えない。
新設分割計画は、分割会社(シニアコミュニケーション)と新設会社(シニアコム)の契約ではなく、分割会社が自社のみの意思によって、単独で企画し実行する事業計画であり、新設分割計画書の内容及び効力に関し、新設会社は当事者ではなく、何の決定権ももたない。
したがって、本件商標の承継の事実又は効力を否定する場合、本件新設分割計画書が作成された後に、本件商標を承継対象から除外する旨の計画変更を分割会社が行ったという事実が証拠によって立証されなければならない。
シニアコムは、平成27年3月16日付けで上申書を提出し、被請求人適格について要旨次のとおり述べている。
(1)シニアコムは、本件の商標権者であるシニアコミュニケーションが、平成24年2月に破産手続を開始する前月である1月に新設分割したものであり、「シニアビジネスサポート事業」を承継したが、本件商標を承継していない。
(2)シニアコムは、WEBサイトの運営とシニア向け事業を実施、検討する法人企業のサポート業務を主として事業展開しているが、本件商標を使用する事業はない。
(3)したがって、シニアコムは、シニアコミュニケーションから本件商標を承継していない。
当合議体は、被請求人に対し、平成27年10月16日付けの「請求書副本の送達通知」をもって、審判請求書及び請求人が提出した平成27年8月20日付け上申書を送付し、請求人の主張及び提出された証拠によれば次の事実が認められることから、シニアコムを本件審判の被請求人とすべき旨を要旨次のように示し、本件商標の使用について答弁書の提出を求めた。
(1)シニアコミュニケーションは、「シニアビジネスサポート事業」と「投資育成事業」を行っていた。そして、会社分割前の平成22年に、「シニアビジネスサポート事業」に係るイベント「東京マダムコレクション」を企画し、当該企画において、本件商標と同一の「マダム日本」の文字を使用した。当該イベントの企画は、本件の指定役務に含まれるものである。
(2)シニアコムは、シニアコミュニケーションから、「シニアビジネスサポート事業」を分割して設立された会社であり、新設分割計画書によれば、当該事業及びそれに付随する権利(承継が可能な登録等)が、承継されている。
(3)したがって、シニアコムは、シニアコミュニケーションから、「シニアビジネスサポート事業」に関連する権利として、本件商標を継承したということができる。
被請求人であるシニアコムは、本件商標の使用についての答弁をしていない。
(1)合議体は、シニアコムが本件審判における被請求人であると認め、本件商標の使用についての答弁を求めたが、上記5に記載のとおり、シニアコムは答弁をしていない。
(2)商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品及び指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。
ところが、本件審判の請求に対し被請求人は、上述のとおり答弁していない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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