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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2015−900202(T2015−900202/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5751497号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5751497号商標(以下「本件商標」という。)は 「シルクオリゴマー」の片仮名を標準文字で表してなり、平成26年11月25日に登録出願、第3類「化粧品,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同27年3月4日に登録査定、同年3月20日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4257602号商標(以下「引用商標」という。)は、「OLIGOMER」の欧文字を標準文字で表してなり、平成9年4月21日に登録出願、第3類「バスソルト」及び第5類「入浴剤,海水をフリーズドライした食餌療法剤」を指定商品として、同11年4月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その指定商品中の「化粧品,口臭用消臭剤,動物用防臭剤」についての登録は、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

1 商標法第3条第1項第3号について

本件商標は、「シルクオリゴマー」の片仮名を普通に用いられる方法で横書きしてなるが、「シルクオリゴマー」の文字は、本件商標の指定商品の分野においては、インターネット等で検索すれば直ちに解るように、全体として一般的に、「シルク抽出液」を意味し、当該シルク抽出液を含んだ化粧品等であると需要者に認識される。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)本件商標と引用商標との類否について

ア 本件商標

本件商標は、「シルクオリゴマー」の片仮名を書してなり、このうち「シルク」の文字部分が、「オリゴマー」の文字部分の前に表示され、形容詞的にかかるように表示され、また、「オリゴマー」の文字部分が、全8文字中の5文字を占めるため、「オリゴマー」の文字部分が、商標の主要な構成となり、これに接する需要者も専ら「オリゴマー」の文字部分を中心に他の商標と識別する。特に、本件商標のうち、「シルク」の文字部分は、本件商標の指定商品の分野においては、一般に「絹のように滑らかな」、あるいは、「絹のようにきめ細かな」という品質や効能を示す言葉として一般的に用いられているため、識別力がなく、本件商標に接する需要者も専ら「オリゴマー」の文字部分を要部として、他の商標と識別する。

したがって、本件商標からは、「オリゴマー」の称呼が生じる。

イ 本件商標と引用商標との対比

引用商標は、その構成態様から自然に「オリゴマー」の称呼が生じるものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、共に「オリゴマー」の称呼を共通にする類似の商標である。

とりわけ、本件商標は、「オリゴマー」の前に、本件商標の指定商品の分野において一般的に品質や効能を示す言葉として用いられる「シルク」の文字が付された商標であるため、本件商標が付された指定商品について、これに接した需要者は、引用商標の「OLIGOMER」の商標が付された商品の関連商品、すなわち、別バージョンないしは亜流であるかのように、出所を誤って認識する。

(2)指定商品の類否について

本件商標の指定商品中の「化粧品」は、引用商標の指定商品中の「バスソルト」と、本件商標の指定商品中の「口臭用消臭剤、動物用防臭剤」は、引用商標の指定商品中の「入浴剤、海水をフリーズドライした食餌療法剤」と類似する。

(3)まとめ

したがって、本件商標は、その指定商品中の「化粧品,口臭用消臭剤,動物用防臭剤」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

3 結び

以上より、本件商標は、その指定商品中の「化粧品,口臭用消臭剤,動物用防臭剤」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

第4 当審の判断

1 商標法第3条第1項第3号該当性について

本件商標は、「シルクオリゴマー」の片仮名を標準文字をもって同書、同大、同間隔にまとまりよく表してなるものであり、その全体から生じる「シルクオリゴマー」の称呼も淀みなく一連に称呼し得るものである。

そして、その構成中の「シルク」の文字が、「生糸。絹糸。絹布。」の意味を、「オリゴマー」の文字が、「低重合体。」の意味を有する語(いずれも、広辞苑第六版)であるとしても、需要者がそれら各語の意味をもとに、本件商標より、申立人主張の「シルク抽出液」の意味合いを理解するとは考え難いといわざるを得ない。

申立人は、「『シルクオリゴマー』の文字は、本件商標の指定商品の分野においては、インターネット等で検索すれば直ちに解るように、全体として一般的に、『シルク抽出液』を意味し、当該シルク抽出液を含んだ化粧品等であると需要者に認識される。」旨主張するが、この点に関する証拠は提出されていない。

また、当審において職権をもって調査するも、本件商標の登録査定時において、「シルクオリゴマー」の文字について、「シルク抽出液」を意味するものであって、申立てに係る化粧品等の品質、原材料を表すものとして、取引上、普通に使用されているというべき事実は、見いだすことができなかった。

そうとすれば、本件商標は、化粧品等の品質及び原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということができない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。

2 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標について

本件商標は、上記第1のとおり、「シルクオリゴマー」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同書、同大、同間隔で、まとまりよく一体に表してなるものであり、これより「シルクオリゴマー」の一連の称呼のみを生じるものである。そして、本件商標は、その構成文字である「シルク」及び「オリゴマー」の各文字が、前記1の意味を有する語であるとしても、これらを結合した「シルクオリゴマー」の文字の全体としては、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものとみるのが自然であるから、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、上記第2のとおり、「低重合体」の意味を有する英語「OLIGOMER」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は「低重合体」の意味を有する英語であるから、「オリゴマー」の称呼を生じ、「低重合体」の観念を生じるものである。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標の構成は、上記(1)及び(2)のとおりであるところ、両商標の外観を対比すると、文字の種類が相違し、構成文字も著しく相違するから、外観上、判然と区別することができるものである。

次に、両商標の称呼を対比すると、本件商標から生じる「シルクオリゴマー」の称呼と引用商標から生じる「オリゴマー」の称呼とは、語頭における「シルク」の音の有無という顕著な差異に加え、構成音数を異にするものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語感、語調が相違し、明瞭に聴別し得るものである。

さらに、両商標の観念を対比すると、本件商標は、特定の観念が生じないものであるのに対し、引用商標は、「低重合体」の観念が生じるものであるから、観念において、相紛れるおそれがあるとはいうことができない。

そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれがない非類似の商標というべきものである。

(4)小括

したがって、本件商標の指定商品中の申立てに係る指定商品が、引用商標の指定商品と同一又は類似であったとしても、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

3 まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中「化粧品,口臭用消臭剤,動物用防臭剤」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号のいずれにも違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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