Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−16689(T2015−16689/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「お出かけオムツ」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年11月11日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同27年4月23日付け手続補正書により、第5類「大人用紙オムツ,失禁用おしめ,紙製幼児用おしめ,使い捨て(紙製)乳幼児用おしめ,愛玩動物用おむつ,愛玩動物用紙製おしめ」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『お出かけオムツ』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、漢字を含めた平仮名と片仮名からなり、文字種を異にする上に、『オムツ』の文字が指定商品を表すことから、『お出かけ』の文字と『オムツ』の文字とを結合した商標と認識される。そして、おむつを取り扱う業界において、商品がお出かけに適しているなどをうたい、『お出かけ用』、『おでかけにもぴったりです。』のように説明している実情がみられるから、本願商標を指定商品に使用したときは、『お出かけに適している(便利な)おむつ』等の意味合いを理解させるにとどまり、単に商品の用途、品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号の該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「お出かけオムツ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「お出かけ」の文字は、「ある目的地をさして出て行く。出発する。外出する。」の意味を有する「出掛ける」(株式会社小学館発行「大辞泉」)に、「お」を付し、「る」を除いて、「外出すること」を表す丁寧語として一般に用いられている語である。
そして、別掲の新聞記事及びインターネット情報によれば、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、外出時の使用に適したことをセールスポイントとする商品が存在し、商品の使用目的が外出用であることを「お出かけ」の語を用いて表している実情がある。
そうすると、「お出かけ」の語と商品の一般名称である「オムツ」の語からなる本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「外出時に用いるおむつ」であると理解し、認識するにとどまるから、本願商標は、商品の用途、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、仮名文字のみで外観上まとまりよく一体的に表されており、称呼も7音と比較的短い音数であるため、よどみなく一連一気に称呼できる。このような構成態様からすると、本願商標に接する取引者及び需要者は、本願商標を殊更「お出かけ」と「オムツ」の2語に分断し、それぞれから生じる個別の意味を理解するとはいい難い旨主張している。
しかしながら、本願商標が「お出かけ」の語と「オムツ」の語とから構成されていることは明らかであり、これらの語からなる本願商標が、その指定商品に使用されたときに、取引者、需要者によって、その商品が「外出時に用いるおむつ」であると理解、認識されることは、上記(1)のとおりである。
また、請求人は、本願商標の指定商品について「お出かけオムツ」の使用が見受けられないから、本願商標は、独占適応性及び自他商品識別力を有する旨主張している。
しかしながら、出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号にいう商品の品質に該当するというには、我が国の取引者、需要者が商品の品質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるものであり、実際に商品の品質を表示するものとして使用されていることまでは必要としないと解される。そして、本願商標は、上記(1)のとおり、取引者、需要者をして、商品の用途、品質を表示したものと認識されるといえるものである。してみれば、「お出かけオムツ」の文字と同一の表示が使用されていないからといって、本願商標が、独占適応性及び自他商品識別力を有するとはいえない。
したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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