Trademark Appeal Case
'S'の称呼と観念
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−9886(T2015−9886/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「マキシムズ」の欧文字を横書きしてなり,第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成25年9月20日に登録出願されたものである。
その後,本願の指定役務については,原審における平成26年6月27日付け手続補正書により,第41類「遊園地の提供,遊園地の提供に関する情報の提供及び助言,娯楽の提供,文化又は教育のための展示会の開催,ディスコの提供,演芸の上演,娯楽のための展示会の開催,文化又は教育のための展示会の企画・運営,娯楽のための展示会の企画・運営,演劇の上演,ラジオ放送用及びテレビジョン放送用の娯楽番組の制作・配給,キャバレーの提供,映画の上映,ナイトクラブの提供,演芸・演劇・コンサート等の興行場の座席の予約の代理・媒介及び取次ぎ,カジノゲーム施設の提供,会員制による娯楽の提供,娯楽イベントの運営,コンピューターネットワークによるオンラインゲームの提供,ゲームの提供」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第3011699号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成4年5月28日に登録出願,第41類「西洋料理のテーブルマナー知識の教授,その他の技芸・スポ−ツ及び知識の教授,娯楽施設の提供」を指定役務として,同6年11月30日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,前記1のとおり,「マキシムズ」の欧文字を横書きしてなるところ,該文字は,「格言,金言」を意味し,「マキシム」の読みをもって一般に知られている英語「maxim」の複数形「maxims」(「英辞郎 on the WEB」株式会社アルク)の読みを片仮名で表したものと認められる。
そうすると,本願商標は,「マキシムズ」の称呼を生じ,「格言,金言」の観念を生じるものというのが相当である。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「MAXiM’S」の欧文字をややデザイン化して表してなるところ,その構成中,「MAXiM」の部分は,「格言,金言」を意味し,「マキシム」の読みをもって一般に知られている英語であるから,引用商標は,その文字構成に相応して「マキシムズ」の称呼を生じるものというのが相当である。
そして,引用商標は,「MAXiM」と「S」の間に「’(アポストロフィ)」が表されていることから,視覚上,「MAXiM」と「S」とに分離して認識されるといえるものであって,また,「’S」部分は,名詞の所有格を示す語尾であるという以上に特定するものではないから,引用商標からは,「’S」を捨象し,印象の強い「MAXiM」の文字に着目して,単に「格言,金言」の観念をも生じるものといえる。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否を検討すると,両者は,外観において差異を有するものである。
そして,両者は,「マキシムズ」の称呼及び「格言,金言」の観念を共通にするものである。
さらに,本願商標の指定役務中「遊園地の提供,遊園地の提供に関する情報の提供及び助言,娯楽の提供,ディスコの提供,キャバレーの提供,ナイトクラブの提供,カジノゲーム施設の提供,会員制による娯楽の提供,コンピューターネットワークによるオンラインゲームの提供,ゲームの提供」は,引用商標の指定役務中,「娯楽施設の提供」と類似の役務である。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観上の差異を考慮したとしても,称呼及び観念において共通するものであるから,互いに相紛らわしい類似の商標というのが相当である。
(4)請求人の主張について
請求人は,「引用商標は,マキシム・ド・パリ株式会社の運営するレストラン及び販売商品に使用されている『MAXiM’s de Paris』のロゴの『MAXiM’s』の部分を抜き出したものであることは明白であり,『MAXiM’s de Paris』は,『マキシム・ド・パリ』と常に記載・称呼され,消費者にも『MAXiM’s』部分が『マキシム』と称呼されるものと認識されている。また,『マキシム・ド・パリ株式会社』の名称自体が,『MAXiM’s』の文字が『マキシム』と読まれることを如実に表している。従って,引用商標についても,『MAXiM’s de Paris』のロゴの称呼と同様に,『マキシム』の称呼のみが生じるものと認められるから,『マキシムズ』又は『マキシムス』の称呼を生じる本願商標とは,称呼上明確に聴別し得るものである。また,引用商標は,末尾の「s」の前にアポストロフィー記号が付されているから,本願商標とは外観上も十分に区別できるものである。」旨主張する。
しかしながら,引用商標は「MAXiM’S」の構成よりなるものであって,たとえ,「MAXiM’s de Paris」の一連のロゴが「マキシム・ド・パリ」と常に記載,称呼されている事実があるとしても,商標の類否判断は,対比する両商標の具体的な構成態様及びその指定商品との関係から個別かつ具体的に判断をすべきものであることに照らせば,当該「MAXiM’s de Paris」の存在によって,本願商標と引用商標との類否判断が左右されるものでもない。
そして,前記(2)で述べたとおり,引用商標からは,「マキシムズ」の称呼が生じるものというのが相当であり,また,前記(3)で判断したとおり,本願商標と引用商標とは,外観上差異を有するとしても,称呼及び観念において共通するものであり,互いに相紛らわしい類似の商標というべきである。
したがって,請求人の上記主張は,採用することができない。
(5)まとめ
以上のとおりであるから,本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
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