結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2015−17325(T2015−17325/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第33類「日本酒」を指定商品として、平成27年1月14日に登録出願されたものである。
そして、その指定商品については、当審における同28年3月2日付け手続補正書により、第33類「清酒」と補正されたものである。
原査定において、本願商標の構成中「利右衛門」の文字部分を分離、抽出し、その上で「リエモン」の称呼及び「18世紀初めに薩摩にサツマイモの苗を持ちこんだとされる前田利右衛門」の観念を生じるとし、称呼及び観念を共通にする類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2212605号商標(以下「引用商標」という。)は、「利右衛門」の文字を横書きしてなり、昭和62年7月24日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年2月23日に設定登録され、その後、同22年1月6日に指定商品を第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
審判長は、請求人に対し、平成28年2月16日付け拒絶理由通知書で、要旨次のとおりの拒絶の理由を通知した。
指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願の指定商品「日本酒」の表示については、これまで商標法施行規則別表の第33類に例示し、「泡盛,焼酎,清酒」などを含む日本固有の酒を表す商品表示として採択してきたが、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和28年法律第7号)に基づく「酒類の地理的表示に関する表示基準」(平成27年国税庁告示第19号)により、国税庁長官が「日本酒」を酒類の地理的表示として指定した(平成27年12月25日)結果、地理的表示としての「日本酒」は、国内産米を原料とし、国内で製造された清酒のみに使用できる名称であり、本願の指定商品「日本酒」の範囲とは異なることから、本願の指定商品「日本酒」の表示は、現在においては、その内容及び範囲が明確でない表示であるといわざるを得ないものである。
したがって、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。
(1)商標法第6条第1項について
本願は、その指定商品について、上記1のとおり補正された結果、商品の内容及び範囲が明確なものになった。
その結果、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、別掲のとおり、「甲州利右衛門」の文字を筆書き風の書体で縦書きしてなるところ、その構成文字は、同書、同大、同間隔で、外観上まとまりよく一体的に表されており、これから生じる「コウシュウリエモン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
そうすると、本願商標は、上記構成及び称呼においては、これに接する取引者、需要者が「利右衛門」の文字部分に着目して、当該文字部分から生じる称呼及び観念をもって取引に資するというよりは、その構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握され、取引に資するとみるのが自然であり、他に、「利右衛門」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情も見いだせない。
したがって、本願商標の構成中「利右衛門」の文字部分を分離、抽出し、その上で「リエモン」の称呼及び「18世紀初めに薩摩にサツマイモの苗を持ちこんだとされる前田利右衛門」の観念が生じるとし、これを前提に、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとして当審において通知した拒絶の理由は解消し、かつ、本願商標は、同法第4条第1項第11号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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