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Trademark Appeal Case

品質・形状表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−8824(T2015−8824/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ゴールド微粒」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤(農薬に当たるものを除く。)」を指定商品として、平成26年4月30日に登録出願されたものである。

そして、その指定商品については、原審における同年10月23日付け手続補正書により、第5類「微粒状の風邪薬」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『金色』等を意味し、その指定商品との関係において、商品の品質の誇称表示として使用されている『ゴールド』の文字と、その商品が『極めて小さい粒』であることを表す『微粒』の文字とを、一連に『ゴールド微粒』と標準文字で現してなるものである。そうすると、本願商標は、これを本願の指定商品に使用しても、『品質のすぐれた極めて小さい粒の風邪薬』であることのみを理解させるにとどまり、自他商品を区別するための識別機能を有しないものであって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することが困難なものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、本願商標の文字に照応する商品(『品質のすぐれた極めて小さい粒の風邪薬』)以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における手続の経緯

当審において、平成27年11月27日付け証拠調べ通知書により、本願商標の構成中の「微粒」の文字は、本願の指定商品との関係において、商品の形状を表すものと理解させるものであると指摘するとともに、本願の指定商品を含む風邪薬を取り扱う業界において、特定のシリーズ商品について、それに属する他の形状、成分が異なる商品と区別する表示として、「ゴールド」の文字、欧文字又は商品の形状を表す文字を組み合わせたもの、あるいはそれぞれ単独で、該シリーズ商品名の後に付加されている事実が見いだせるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するとして、請求人に対し、別掲に示すウェブサイト情報を提示し、意見を求めたところ、請求人は、同28年1月8日付けで意見書を提出した。

4 請求人の意見

請求人は、上記3の通知書に対し、以下を要旨とする意見を述べた。

(1)本願商標に含まれる「微粒」の文字は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構のウェブサイトで検索すると、「細粒」、「顆粒」と比較して医薬品にあまり使用されていないという実情があり、本願商標の「ゴールド微粒」の文字は、請求人の製品のみがヒットする。したがって、「細粒」や「微粒」を含む文字が、シリーズ商品内での商品同士を区別する表示であると認識される場合があるとしても、本願商標は、医薬品(特に風邪薬)には一般的に使用されていない特殊な表現であることから、自他商品の識別標識として機能することは明白である。

(2)「薬剤」について、「ゴールド」の文字と商品の形状を表す文字を組み合わせた商標、「ゴールド」の文字と欧文字を組み合わせた商標、及び、欧文字と商品の形状を表す文字を組み合わせた商標の登録例がある。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号該当性について

本願商標は、「ゴールド微粒」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成において、「金、黄金」(株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)、「(金のように)貴重なもの、高貴なもの、素晴らしいもの」(株式会社小学館「小学館ランダムハウス英和大辞典」)等の意味を有する語として、広く知られている「ゴールド」の文字及び「非常に細かい粒」(株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)の意味を有する語である「微粒」の文字とを結合したものと容易に認識させるものである。

そして、その構成中の「微粒」の文字は、本願の指定商品との関係において、商品の形状を表すものと理解させるものである。

ところで、本願の指定商品を含む風邪薬を取り扱う業界においては、各メーカーから、ある特定のシリーズ商品名のもと、風邪の症状に対する効能・効果、成分の種類・分量、形状等が異なる商品が各種販売されているところ、別掲のとおり、特定のシリーズ商品について、例えば「ゴールド顆粒」、「ゴールドA錠」、「K錠」のように、「ゴールド」の文字、欧文字又は商品の形状を表す文字を組み合わせたもの、あるいはそれぞれ単独で、該シリーズ商品に属する他の形状、成分が異なる商品と区別する表示として、該シリーズ商品名の後に付加されている事実が数多く認められる。

そうすると、「ゴールド」の文字及び商品の形状を表す文字を組み合わせてなる本願商標は、その指定商品に使用された場合には、これに接する取引者、需要者は、取引上一般に用いられる、形状や成分が異なる商品同士を区別する表示として採択された文字の組合せの一種であると理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとはいえず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、医薬品の情報検索において、本願商標の構成中の「微粒」の文字が「細粒」、「顆粒」と比較してあまり使用されていない実情と「ゴールド微粒」の文字が請求人の製品のみヒットすることから、本願商標は、風邪薬に一般的に使用されていない特殊な表現であり、自他商品の識別標識として機能する旨主張する。

しかしながら、請求人は、原審において、本願商標の構成中の「微粒」の文字が商品の形状(極めて小さい粒)であることを自認した上で、上記1のとおり、本願の指定商品を「微粒状の風邪薬」に補正したのであるから、医薬品における「微粒」の文字の使用が他の形状を表す文字と比較して少ないことを根拠とし、本願商標を特殊な表現であるとした上記の主張は失当である。

イ 請求人は、本願商標の登録適格性を主張するために、登録例を挙げているが、本願商標とは、商標の構成態様を異にするものであって、出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるものであるから、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではない。

ウ したがって、請求人の主張を採用することはできない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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