Trademark Appeal Case
「オーデ」称呼の類似と混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2015−900271(T2015−900271/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5766470号商標(以下「本件商標」という。)は、「オーデックス」及び「AUDEX」の文字を二段に横書きしてなり、平成27年1月20日に登録出願、第2類「塗料」を指定商品として、同年5月8日に登録査定、同年5月22日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第1334325号商標(以下「引用商標」という。)は、「オーデ」及び「O−DE」の文字を二段に横書きしてなり、昭和50年1月24日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同53年5月15日に設定登録され、その後、平成20年7月23日に指定商品を第2類「塗料,染料,顔料,印刷インキ(「謄写版用インキ」を除く。)」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号、同項第15号、同項第19号又は同項第7号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証(枝番を含む。)を提出した。(以下、枝番のすべてをいうときは、枝番を省略する場合がある。)
1 申立人商標について
(1)申立人及びそのグループ会社は、1881年に創業した我が国を代表する総合塗料メーカーであり、家庭用のみならず、工業用、すなわち、建築用、船舶用、自動車塗装用等、幅広い用途の塗料を取り扱っている。その事業範囲は、我が国はおろか、世界中に及び、また、グループ連結の年間売上高は、約2,600億円に及ぶ(甲3)。
(2)申立人及びそのグループ会社は、「オーデ」の文字を含む一群の商標(表1(「オーデフレッシュ」、「オーデコート」等、21の商標) 以下、まとめて「申立人商標」という。)を、1974年から現在に至るまで、幅広い用途の商品に使用し、長年一貫して、工業用水性塗料のシリーズとして展開し(甲4、甲5)、申立人商標を使用する商品群は、申立人及びそのグループ会社にとって、重要な位置を占めている。
(3)申立人商標が使用される商品の2010年度から2014年度までの年間合計売上高は、70億円ないし90億円で推移している(表2)。
(4)申立人商標に係る水性塗料市場における市場占有率は、約7パーセント前後を安定推移しており(甲6、表2、表3)、100社近くの塗料メーカーが存在する我が国の塗料業界において、一商品群のみで約7パーセントの売上高を占めている事実は、申立人商標が塗料業界において、申立人及びそのグループ会社の業務に係る工業用水性塗料シリーズを示すものとして広く認識されるに至っていることを推認させるものである。
(5)「オーデ」の文字を含む商標を使用する新製品が開発又は発売される都度、業界紙やビジネス誌に取り上げられてきた(甲7)。
(6)上記(1)ないし(5)の結果、遅くとも本件商標の登録出願日である平成27年1月20日には、「オーデ」の文字を含む商標、とりわけ「オーデ」を語頭に配する商標は、関連する需要者及び取引者の間で、申立人及びそのグループ会社の業務に係る商品群を示す表示として、広く知られるに至っていたというべきであり、その周知・著名性は、現在に至るまで維持されている。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、片仮名「オーデックス」と欧文字「AUDEX」とを二段に書してなるものである。他方、引用商標は、片仮名「オーデ」と欧文字「O−DE」とを二段に書してなるものである。
本件商標は、その構成中に「オーデ」の文字を含み、上記のとおり、「オーデ」の文字は、工業用水性塗料について、申立人及びそのグループ会社の商標として、広く認識されるに至っている。本件商標に係る指定商品の分野において、両商標の語頭に配された「オーデ」の文字の一致をもって、当該商品の取引者、需要者が両商標に係る商品の出所を誤認混同する蓋然性は相当高いといえる。したがって、本件商標は、引用商標との間で、類似するというべきである。また、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似する。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
上述のとおり、「オーデ」の文字を含む商標、とりわけ「オーデ」を語頭に配する商標は、関連する需要者及び取引者の間で、申立人及びそのグループ会社の業務に係る商品群を示す表示として、広く知られるに至っていたというべきであり、その周知・著名性は、現在に至るまで維持されている。本件商標に係る指定商品は、それぞれ申立人の業務に係る商品と同一であり、密接に関連する。申立人商標は、申立人又はそのグループ会社の独自の創作により採択された創造商標であり、かつ、申立人グループの商品群を示す商標として広く使用されているものである。
本件商標は、一群の申立人商標と同様、「オーデ」の文字を語頭に配することから、本件商標を指定商品に使用した場合、これに接する需要者及び取引者は、申立人、又は同人と資本関係又は業務提携関係を有する者の業務に係る商品群の一であるかのような印象を受け、その出所について誤認混同を生じるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるというべきである。
4 商標法第4条第1項第19号該当性について
本件商標は、請求人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている申立人商標と同一又は類似する。
また、本件商標権者は、日本において塗料を製造販売する業者であり、申立人商標が申立人及びそのグループ会社によって採択され、使用されているものであることを、本件商標の登録出願時点において認識していたことは明らかである。
したがって、本件商標に係る出願は、不正の目的をもって行われたものである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるというべきである。
5 商標法第4条第1項第7号該当性について
本件商標権者は、申立人商標が申立人及びそのグループ会社によって採択され、使用されているものであることを知りながら、共に「オーデ」を語頭に配する本件商標を、申立人の承諾を得ることなく、商標登録出願したものである。かかる出願は、その経緯に社会的相当性を欠くものであって、また、指定商品に関する本件商標の使用は、社会公共の利益に反する。
よって、本件商標は、商標第4条第1項第7号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるというべきである。
第4 当審の判断
1 申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標の周知著名性について
(1)申立人の提出に係る証拠及び主張によれば、以下の事実を認めることができる。
ア 甲第3号証は、申立人のウェブサイトであるところ、その6葉目には「日本ペイントホールディングスグループは、多くの暮らしと産業を彩る国内塗料メーカーのパイオニアです。日本初の塗料メーカーとして1881年に創業した日本ペイント。以来130年以上にわたり、技術とネットワークを広げ、事業領域を拡大してきました。」等の記載がある。
イ 甲第4号証は、申立人発行の「日本ペイント環境報告書2000年度」抜粋写しであるところ、その第19頁の「年表」には、「1974年 オーデシリーズ(水溶性各種合成樹脂塗料)発売」の記載がある。
ウ 甲第5号証は、申立人の商品カタログ(ウェブサイトのプリントアウト)であるところ、そこには、「オーデフレッシュSi100III」(甲5の1)、「オーデコートGエコ」(甲5の2)、「オーデグロス」(甲5の3)、「オーデノータック」(甲5の4)、「オーデファインアクト」(甲5の5)、「O−de|base」、「オーデベース」、「naxオーデベースα」、「naxオーデベースe3」(甲5の6)、「オーデフラットベース」、「ODE FLAT BASE」(甲5の7)、「オーデパワー」(甲5の8)、「オーデタイト」、「オーデパワー」、「オーデナノガード」(甲5の9)、「オーデエコライン」(甲5の10)、「オーデマリンPF」、「ODEMARINE PF」(甲5の11)、「オーデプーレF」(甲5の12)の記載がある。
エ 甲第6号証は、一般社団法人日本塗料工業会発行「塗料生産・出荷・在庫数量及び平均単価表」(平成22年度〜平成26年度)写しであるところ、そこには、合成樹脂塗料の水系の販売金額が平成22年度「114,889(百万円)」、同23年度「116,762(百万円)」、同24年度「121,274(百万円)」、同25年度「134,732(百万円)」、同26年度「135,024(百万円)」の記載があり、合計622,681(百万円)である。
そして、申立人がいう申立人商標が使用される商品の2010年度ないし2014年度の年間売上高(表2)の合計が42,146(百万円)であることから試算すると、合成樹脂塗料の水系における申立人商標が使用される商品の売上高シェアは、約7%である。
オ 甲第7号証は、「オーデ」及び「日本ペイント」をキーワードとして、ジー・サーチデータベースサービス「新聞・雑誌記事情報検索」によって検出された新聞・記事情報プリントアウト(1988年、1990年、1992年、1994年、1996年〜1999年、2003年〜2014年)であり、そこには、「ニッペ・オーデファイン」(甲7の1)、「ニッペ オーデファイン」(甲7の2)、「ニッペオーデファインアクト」(甲7の3、甲7の7)、「ニッペオーデファイン」(甲7の3)、「オーデセレクト500」(甲7の4)、「オーデ リ・ウォールシステム」(甲7の5、甲7の6)、「オーデフレッシュS100」(甲7の6)、「オーデパティオ」(甲7の8〜甲7の10、甲7の15、甲7の16)、「オーデフレッシュF100」(甲7の11、甲7の13)、「オーデフレッシュF−100」(甲7の12、甲7の14)、「オーデフレッシュ」(甲7の15、甲7の16、甲7の22)、「オーデリウォールシステム」(甲7の17〜甲7の19、甲7の21、甲7の22)、「オーデプーレF」(甲7の20)、「オーデシリーズ」(甲7の23、甲7の24)、「オーデエコライン」(甲7の25、甲7の31)、「オーデリサイクル」(甲7の25〜甲7の27)、「オーデパワーシリーズ」(甲7の28)、「オーデパワー200系」(甲7の28)、「オーデパワー/PPTシリーズ」(甲7の28)、「オーデベース」(甲7の29、甲7の30、甲7の32、甲7の35、甲7の36、甲7の50〜甲7の53、甲7の55、甲7の56、甲7の60、甲7の62、甲7の64、甲7の66、甲7の68、甲7の70)、「オーデベース(イーキューブ)」(甲7の34)、「オーデベース3eシステム」(甲7の29、甲7の33、甲7の45、甲7の72)、「オーデベース3e(イーキューブ)システム」(甲7の35、甲7の37、甲7の38、甲7の52、甲7の72)、「テイスティング・オーデベース」(甲7の37、甲7の53)、「オーデエコライン マイルド」(甲7の39)、「オーデエコラインVer3.」(甲7の31)、「オーデベースe‘3’システム」(甲7の40)、「オーデベース(イーキューブ)システム」(甲7の41、甲7の42)、「オーデエコラインVerIII」(甲7の43、甲7の54)、「オーデベースe‘3’」(甲7の44)、「オーデベース・イーキューブ・システム」(甲7の46)、「オーデフレッシュSi500」(甲7の47)、「オーデフレッシュSi500サーフコート」(甲7の47)、「オーデコートGエコ」(甲7の48、甲7の57、甲7の61)、「naxオーデベース3e(イーキューブ)システム」(甲7の49)、「naxオーデベース」(甲7の53、甲7の58、甲7の59、甲7の67、甲7の69、甲7の71、甲7の72)、「naxオーデ(2:1)アクアクリヤー」(甲7の58)、「naxオーデウレタンプラサフエコV1」(甲7の58)、「オーデノータック」(甲7の63、甲7の65)、「naxオーデベースアルファ」(甲7の72)、「naxオーデアルファ」(甲7の72)、「オーデベースアルファ」(甲7の72)、「オーデアルファ」(甲7の72)、「オーデフレッシュシリーズ」(甲7の73)、「スーパーオーデフレッシュSi」(甲7の74)、「スーパーオーデフレッシュF」(甲7の75)の記載がある。
(2)以上によれば、申立人及びそのグループ会社は、1974年から申立人商標を工業用水性塗料の各種商品に使用していること、我が国における合成樹脂塗料の水系において、申立人商標が使用される商品全体の売上高のシェアは約7%であること及びそれらの商品に関する開発・発売等の記事が様々な新聞に掲載されていることが認められる。
しかしながら、申立人商標は、いずれも「オーデ」、「O−de」又は「ODE」と他の文字を組み合わせたものであって、「オーデ」又は「O−DE」の文字が単独で使用されているものは見当たらない。
また、申立人商標は、21個の商標からなるが、個々の商標を付した商品の取引の状況や具体的な宣伝の回数、カタログの作成枚数、頒布状況等は明らかではない。
さらに、「オーデ」が、シリーズ商品を表すものであることをうかがわせるのは、上記(1)イ、甲第4号証の「日本ペイント環境報告書 2000年度」の年表中の「オーデシリーズ」の記載及びオ、甲第7号証の23及び甲第7号証の24の新聞記事中の「オーデシリーズ」の記載のみであり、その他に「オーデ」又は「O−DE」の文字が、シリーズ商品を表す意味合いで使用され、又はシリーズ商品であることを積極的に広告、宣伝がされている状況は見当たらない。
そうすると、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標は、上記甲各号証によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、日本国内における取引者、需要者の間に広く認識され、周知、著名であったとは認め難いものである。
また、「オーデ」の文字が申立人のシリーズ商標を表すものとして周知であったとも認められない。
さらに、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標の外国における使用状況などの証拠は見いだせないから、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標は、外国において周知、著名であったとは認められないものである。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、上記第1のとおり、「オーデックス」及び「AUDEX」の文字を二段に書した構成からなり、その構成文字に相応して、「オーデックス」の称呼が生じるものである。
そして、本件商標を構成する「オーデックス」及び「AUDEX」の文字は、いずれも特定の意味を有する既成語ということができないものであって、一種の造語といえるものであるから、本件商標は、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、上記第2のとおり、「オーデ」及び「O−DE」の文字を二段に書した構成からなり、その構成文字に相応して、「オーデ」の称呼が生じるものである。
そして、引用商標を構成する「オーデ」及び「O−DE」の文字は、いずれも特定の意味を有する既成語ということができないものであって、一種の造語といえるものであるから、引用商標は、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観における対比
本件商標と引用商標は、それらの構成上、明らかに区別し得る差異を有するものであるから、外観において相紛れるおそれはない。
イ 称呼における対比
本件商標と引用商標の称呼については、上記(1)及び(2)のとおり、本件商標からは「オーデックス」の称呼が、引用商標からは「オーデ」の称呼が生じるところ、両称呼は、長音と促音を含め6音と3音という称呼において「ックス」の3音の有無に差異があるところ、比較的短い両称呼において3音の差異が及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼しても、語調、語感が異なるものとして聴取され、互いに聴き誤るおそれはないとういうべきであるから、両商標は、称呼において相紛れるおそれはない。
ウ 観念における対比
本件商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおり、いずれも特定の観念が生じないものであるから、観念において相紛れるおそれはない。
エ 小括
以上のとおりであるから、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標ということができるものである。
(4)申立人の主張について
申立人は、「オーデ」の文字が申立人及びそのグループ会社の商標として周知であるから、「オーデ」の文字を含む本件商標は引用商標と類似すると主張するが、上記1(2)のとおり、「オーデ」の文字が周知であるとは認められないものであり、また、本件商標から「オーデ」の文字部分が分離抽出されて認識されるというべき事情も見いだせないから、申立人の主張は採用できない。
(5)まとめ
本件商標と引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
上記2(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であり、また、上記1(2)のとおり、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において周知、著名であったとは認めることができないものであるから、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が、これから引用商標、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないものというべきであり、該商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。
4 商標法第4条第1項第19号該当性について
本件商標は、上記2(3)のとおり、引用商標とは、非類似の商標であり、また、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標は、上記1(2)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、日本国内及び外国における取引者、需要者の間に広く知られていたとは認められないものである。
さらに、申立人の提出に係る証拠のいずれをみても、商標権者が本件商標を引用商標、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標に化体した信用、名声などを毀損させ、その出所表示機能を希釈化させるといった不正の目的をもって使用すると認めるに足る事実は、見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
5 商標法第4条第1項第7号該当性について
引用商標、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標は、上記1(2)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時に、我が国及び外国の取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めることはできないものであり、また、本件商標と引用商標とは類似するところのない別異の商標であるから、商標権者が、引用商標、申立人の「オーデ」単独の文字からなる商標及び申立人商標に化体した信用等にただ乗りし、不正の利益を得るために使用する目的で出願するなど、本件商標の出願の経緯等に著しく社会的相当性を欠くものがあるということはできず、商標権者による本件商標の使用が、商取引の信義則に反するものともいえない。
さらに、本件商標は、上記第1のとおりの構成からなるものであって、それ自体何らきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるものでなく、また、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものとすべき事由はなく、かつ、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
6 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号、同項第19号及び同項第7号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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