結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第30212号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2567852号商標(以下、「本件商標」という。)は、「BURTON LTD」の文字を横書きしてなり、第21類「装身具,ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成3年8月6日に登録出願、同5年8月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1ないし第3号証を提出している。
(1) 本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実が存しないものであるから、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきである。
また、本件商標の商標登録原簿謄本によれば、専用使用権者、通常使用権者等の設定登録はなされていないものである。
(2) 答弁に対する弁駁
(イ) 被請求人は、請求人は「取消審判制度」を乱用していると主張しているが、請求人の商標登録出願(商願平9一140208号及び商願平11一13306号他)に対する拒絶理由通知において本件商標が引用されているため(甲第2号証及び甲第3号証)、請求人は本件審判請求を行うに十分な利害関係を有しており、本件審判の請求は権利の乱用ではない。
(ロ) 被請求人の提出に係る各乙号証について
乙第1号証の第1頁に表示された写真には、本件商標と社会通念上同一と理解される「BURTON LTD」の文字が見られるとしても、他の写真に見られる商品については本件商標「BURTON LTD」が使用されているとは見られない。
第1頁に表示された写真の商品も含めて乙第1号証に見られる商品については、これらの商品がいつ、どこで、だれによって、どのように取り扱われたかについての説明・証明がなされていない。
乙第2号証の「ライセンス委任状」の日付は、1982年1月29日であって、その内容はライセンスの許諾について言及しているのみであり、本件商標がその指定商品について本件審判請求の登録前3年以内に実際の取引において使用されたという事実を客観的に証明し得るものであるとはいえない。
乙第3号証については、「MEN’S CLUB I985 ファッション特集号」「POPEYE 1980年1月10日号」及びその他の雑誌からの抜粋写と思われる資料が含まれているが、「MEN’S CLUB I985ファッション特集号」は1985年に、「POPEYE 1980年1月10日号」は1980年1月10日に、それぞれ発行されたものと思われる。その他の雑誌からの抜粋についてはその雑誌名・発行年月日が明らかでない。したがって、これらは本件商標がその指定商品について本件審判請求の登録前3年以内に実際の取引において使用されたという事実を証明し得るものであるとはいえない。
また、「『バートン・クロージング社』広告パンフレット」と表示された資料は発行年月日が不明であり、その内容も英語で記載され、ドルによる金額表示がなされていて、これが日本国内において頒布されたものであるか明らかでない。
また、その他の資料については、それがいつ、どのような目的で作成され、どのように使用されたものであるか明らかでない。
(ハ) 以上の次第で、被請求人が提出した証拠によっては、本件審判請求の登録前3年以内に日本において、本件商標を請求にかかる商品について使用していたことを証明することはできない。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第3号証を提出している。
(1) 被請求人の業務は、海外のファッション・メーカー、ファッション・デザイナー、スポーツ団体とライセンス契約を締結し、それらの海外で有名なメーカー名、デザイナー名、団体名等を使用して、日本国内でライセンスによる商品化事業を行う代理人の立場である。
(2) 被請求人は、1982(昭和57)年1月25日にアメリカ国ニューヨーク州にある「BURTON(バートン)」ブティックの経営者であり、デザイナーである「BURTON HORN(バートン・ホーン)」氏とライセンス契約を締結し、その時から現在まで国内で「かばん」の製造販売を行っている。
その商品製造の過程で「BURTON LTD」の商標も併せて使用していたもので、請求人の主張は的外れなものである。その資料を乙第1ないし第3号証として提出する。
請求人は「取消審判制度」を乱用したものといわざるを得ない。
(3) 乙第1号証の第1頁に表示した写真の撮影日は、平成11年4月15日、撮影場所、撮影者は「株式会社成文社代表取締役高橋辰生」が「東京都新宿区高田馬場2丁目16番5号大吉ビル503号」で撮影したもので、それは商品の通信販売の資料作成のために作成されたものである。
上記撮影が事実であることを示すため、株式会社成文社が発行した「販売証明書」を提出する。
(4) 乙第2号証の「ライセンス委任状」は、商品販売の基本となるもので、本件商標のアメリカのライセンス元との関係の上から重要なものである。
(5) 乙第3号証の「バートン・クロージング社の広告パンフレット」は、1998年10月1日に作成されたものである。
(1) 被請求人は、本件審判請求は請求人が取消審判制度を乱用したものである旨主張しているが、単に主張するのみでその具体的理由を何ら述べていないし、他に本件審判請求が取消審判制度の乱用に当たるとする理由も見出し難いところであるから、被請求人のこの主張は採用することができない。
(2) 被請求人は、本件商標を使用している事実を証明するとして各乙号証を提出しているので、該証拠について検討する。
乙第1号証は、商品「かばん」等を撮影した写真と認められるところ、被請求人の主張によれば、該写真が撮影されたのは、平成11年4月15日であり、本件審判請求の登録(平成11年3月17日)後であるから、この写真をもって本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内の期間内に使用されていたということはできない。
乙第2号証は、「ライセンス委任状」の写しと認められるところ、これは「BURTON LTD.」が被請求人に「BURTON」及び「BURTON LTD.」の名前を使った衣料等の日本での製造・販売の許可を与えたことを示すのみであって、本件商標が日本国内において使用されている具体的な事実を何ら証明するものではない。
さらに、乙第3号証は、「MEN’S CLUB 1985 ファッション特集号」、「POPEYE」(1980年1月10日号)その他の雑誌からの抜粋写し、「BURTON Ltd」のパンフレットの写し等と認められるところ、これらによれば、アメリカ合衆国ニューヨーク州のデザイナーである「BURTON HORN(バートン・ホーン)」氏によって、又はその経営に係る「BURTON Ltd.」のブティックにおいて本件商標と社会通念上同一と認められる商標が使用されていることが窺えるとしても、上記雑誌はアメリカ合衆国における実情を紹介したものにすぎないし、上記パンフレットも同国において頒布されたものや、単に同国の「BURTON Ltd.」のブティックを紹介したものと認められ、また、「BURTON Ltd.」のブティックの店頭及び店内を撮影した写真と思しきものは、単に同国における状態を示すにすぎず、いずれも、本件商標が日本において使用されていることを示すものではない。
また、被請求人の提出に係る「株式会社成文社」の「販売証明書」は、取扱に係る商品、商標、数量、日時、取引先等が何ら具体的に示されておらず、これをもって本件商標が使用されていたものと認めることができない。
その他、以上の事実を覆すに足りる証拠はない。
結局、被請求人の提出に係る各書証によっては、本件審判請求の登録前3年以内に本件商標が日本国内において使用されていたということはできない。
また、被請求人は本件商標を使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
(3) 以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。