結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2015−23019(T2015−23019/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「ellips」の欧文字を標準文字で表してなり、第3類「洗い流さないトリートメント」を指定商品として、平成26年12月1日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(3)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第843378号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ELIP」の欧文字を書してなり、昭和42年11月27日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同45年1月16日に設定登録された後、平成22年3月17日に指定商品を第3類「化粧品」とする指定商品の書換登録がされ、その後、商標登録の取消し審判により、指定商品中「化粧品、但し、紅を除く」について取り消すべき旨の審決がされ、同24年7月5日にその確定審決の登録がされたものである。
(2)登録第4437916号商標(以下「引用商標2」という。)は、「エリップ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成11年12月9日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同12年12月8日に設定登録され、その後、商標登録の取消し審判により、指定商品中「化粧品、但し、紅を除く」について取り消すべき旨の審決がされ、同24年7月2日にその確定審決の登録がされたものである。
(3)登録第5634611号商標(以下「引用商標3」という。)は、「エリップ」の片仮名及び「ELIP」の欧文字を上下2段に書してなり、平成24年3月19日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同25年12月6日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし3をまとめて「引用商標」という。
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「ellips」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は特定の意味を有する語として一般の辞書等に掲載がなく、造語と認められるものであるから、英語又はローマ字読みに倣って、「エリップス」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標1は、上記2(1)のとおり、「ELIP」の欧文字を書してなるところ、該文字は特定の意味を有する語として一般の辞書等に掲載がなく、造語と認められるものであるから、英語又はローマ字読みに倣って、「エリップ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
そして、引用商標2は、上記2(2)のとおり、「エリップ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「エリップ」の称呼が生じ、また、該文字は特定の意味合いを有する語として一般の辞書等に掲載がないことから、造語と認められ、特定の観念を生じるとはいえないものである。
また、引用商標3は、上記2(3)のとおり、「エリップ」の片仮名及び「ELIP」の欧文字を上下2段に書してなるところ、上段の片仮名と下段の欧文字は同じ書体により、外観上まとまりよく表されているものであり、かつ、上段の片仮名は、下段の欧文字の読みを特定するものと無理なく認識できるものであるから、その構成文字に相応して、「エリップ」の称呼を生じ、また、該各文字は、上記のとおり、造語と認められ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
ア 本願商標と引用商標1を比較すると、外観において、全体の文字数が本願商標は6文字からなるのに対し、引用商標1は4文字からなるものであって、両商標は中間の「ll」と「L」の文字の差異及び尾部の「s」の文字の有無に差異を有するところ、比較的短い構成文字数からなる商標同士の比較において、両商標は、これらの差異により看者が受ける印象が大きく異なるものといえ、両商標の構成文字が大文字と小文字で異なることも相まって、外観上相紛れるおそれはない。
次に、称呼において、本願商標から生じる「エリップス」と、引用商標1から生じる「エリップ」の称呼とを比較すると、前者は5音、後者は4音からなるものであって、「ス」の音の有無という差異を有するものであるところ、両者は、上記(1)及び(2)のとおり、共に造語と認められることから、いずれの音にアクセントがあるとはいえず、全体的に平坦に発音され、本願商標から生じる「エリップス」の「ス」の音が前音に吸収されることなく、明瞭に聴取されるものであり、加えて、5音及び4音という比較的短い音構成において、該差異音が称呼全体に及ぼす影響は少なくないことから、両者をそれぞれ称呼しても、語調、語感が相違し、互いに明瞭に聴別し得るものであるから、両商標は、称呼上相紛れるおそれはない。
また、観念において、本願商標及び引用商標1は、いずれも特定の観念が生じないものであるから、観念上相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、両商標の外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
イ 本願商標と引用商標2を比較すると、外観において、両商標は、文字の種類が明らかに相違し、明確に区別し得る差異を有するものであるから、外観上相紛れるおそれはない。
次に、称呼において、本願商標から生じる「エリップス」と、引用商標2から生じる「エリップ」の称呼は、上記アのとおり、両者をそれぞれ称呼しても、語調、語感が相違し、互いに明瞭に聴別し得るものであるから、両商標は、称呼上相紛れるおそれはない。
また、観念において、本願商標及び引用商標2は、いずれも特定の観念が生じないものであるから、観念上相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、両商標の外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
ウ 本願商標と引用商標3を比較すると、外観において、両商標は、各構成文字が明らかに相違し、明確に区別し得る差異を有するものであるから、外観上相紛れるおそれはない。
次に、称呼において、本願商標から生じる「エリップス」と、引用商標3から生じる「エリップ」の称呼は、上記アのとおり、両者をそれぞれ称呼しても、語調、語感が相違し、互いに明瞭に聴別し得るものであるから、両商標は、称呼上相紛れるおそれはない。
また、観念において、本願商標及び引用商標3は、いずれも特定の観念が生じないものであるから、観念上相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標3とは、両商標の外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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