Trademark Appeal Case
普段着メイクの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−9843(T2015−9843/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「普段着メイク」の文字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料」を指定商品として、平成26年8月5日に登録出願されたものである。
2 当審における拒絶理由
本願商標は、「普段着メイク」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「普段着」の文字は、「日常、家で着る衣服。平常服。常住着。」の意味を有し、同じく「メイク」の文字は、「化粧。」を意味する語である「メークアップ」の略語として、共に、広く一般に親しまれているものである。
そして、化粧品及び美容に関連する業界においては、「普段着メイク」の文字が、別掲1に示す例のように使用されている事実がある。
また、別掲1(7)に示す例のとおり、上記の業界及び「化粧品」の需要者の間において、TPOに応じて化粧の方法又は仕上がりの状態を変えることが行われており、さらに、別掲1(8)ないし(13)及び別掲2に示す例のとおり、「メイク」の語にTPOを表す言葉を冠した「○○メイク」の語が、例えば、「(お)仕事メイク」、「デートメイク」、「よそ行(ゆ)きメイク」、「オフィスメイク」、「ブライダルメイク」、「お呼ばれメイク」、「会議メイク」、「パーティーメイク」のように、化粧の仕上がりの状態に応じ、当該TPOに適した化粧の方法又は仕上がりの状態を表すものとして使用されている事実もある。
以上の事実を踏まえると、化粧品及び美容に関連する業界においては、「普段着メイク」の文字が、「普段着に適した化粧の方法又は仕上がりの状態」程の意味合いを認識させる一種の化粧用語として使用されている実情がうかがえる。
そうすると、本願商標をその指定商品中の「化粧品」に使用しても、これに接する需要者は、単に「普段着に適した化粧の方法又は仕上がりの状態」という一種の化粧用語を表示するものであると理解、認識するにとどまるから、本願商標は、商品の出所識別標識としての機能を発揮し得ないものであって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
3 当審における拒絶理由に対する請求人の意見(要旨)
請求人は、前記2の拒絶理由通知に対し、平成27年12月9日付けで意見書を提出し、要旨以下のように主張した。
本願商標は、「普段着メイク」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「普段着」の文字には「日常、家で着ている衣服。」の意味があり、「メイク」の文字には「メークアップの略。化粧。」の意味があるところ、拒絶理由通知において提示された事実には、別掲1(2)を除き、「普段着メイク」の具体的な意味合いが明確に記載されていない。
また、別掲2の「仕事メイク」、「デートメイク」、「オフィスメイク」、「ブライダルメイク」、「お呼ばれメイク」、「会議メイク」、「パーティーメイク」等の「○○メイク」の語に揃えるのであれば、「普段着メイク」ではなく、「普段(用)メイク」と表現すべきであるから、本願商標は、多種の意味合いが生じ、直ちに識別力がない商標とまではいえず、また、その商品のキャッチフレーズ、または、内容等を直接的又は具体的に表したものと認識させるものともいい難い。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえないものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶するとした判断は、妥当ではない。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「普段着メイク」の文字を標準文字で表してなるところ、前記2の当審における拒絶理由通知に示したとおり、その構成中の「普段着」の文字は、「日常、家で着る衣服。平常服。常住着。」の意味を有し、同じく「メイク」の文字は、「化粧。」を意味する語である「メークアップ」の略語として、共に、広く一般に親しまれているものである。
そして、化粧品及び美容に関連する業界において、TPOに応じて化粧の方法又は仕上がりの状態を変えることが行われており、「メイク」の語にTPOを表す言葉を冠した「○○メイク」の語が、例えば、「(お)仕事メイク」、「デートメイク」、「よそ行(ゆ)きメイク」、「オフィスメイク」、「ブライダルメイク」、「お呼ばれメイク」、「会議メイク」、「パーティーメイク」のように、化粧の仕上がりの状態に応じ、当該TPOに適した化粧の方法又は仕上がりの状態を表す語として使用されており、加えて、「普段着メイク」の文字も、これらの語と同列に使用されている取引の実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品中の「化粧品」に使用しても、これに接する需要者は、単に「普段着に適した化粧」程の意味を表示するものであると理解、認識するにとどまるから、本願商標は、商品の出所識別標識としての機能を発揮し得ないものであって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、当審における拒絶理由通知に対し、前記3のとおりの意見を述べ、「拒絶理由通知において提示された事実には、『普段着メイク』の具体的な意味合いが明確に記載されておらず、『仕事メイク』、『デートメイク』等の『○○メイク』の語に揃えるのであれば、『普段(用)メイク』と表現すべきであるから、本願商標からは、多種の意味合いが生じ、直ちに自他商品の識別力がない商標とまではいえない。」旨主張する。
しかしながら、拒絶理由通知において提示した事実に、「普段着メイク」の具体的な意味合いが明確に記載されていないとしても、化粧品及び美容に関連する業界において、TPOに応じて化粧の方法又は仕上がりの状態を変えることが行われており、そうした化粧の方法又は仕上がりの状態を表す語として、「メイク」の語に各TPOを表す言葉を冠した「(お)仕事メイク」、「デートメイク」等の「○○メイク」の語が使用され、「普段着メイク」の文字も、これらの語と同列に使用されていることは、上記(1)のとおりであり、これらの取引の実情をも勘案すれば、本願商標全体からは、「普段着に適した化粧」程の意味を表すものと認識、理解させるにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとはいえない。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。