Trademark Appeal Case
Satin Goldの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−4220(T2015−4220/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「Satin Gold」の欧文字を標準文字で表してなり、第7類ないし第9類及び第11類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成26年5月22日に商標登録出願されたものである。
そして、その指定商品については、原審における平成26年10月20日付け手続補正書により補正された結果、第7類「電気洗濯機,ネットワーク環境に接続できる機能を持ちリモート制御やコンテンツのダウンロードなどの機能を持った洗濯機,食器洗浄機,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,ネットワーク環境に接続できる機能を持ちリモート制御やコンテンツのダウンロードなどの機能を持った掃除機,フローリング用電気式床磨き機,電気ミキサー,家庭用電気式肉ひき機,電気式缶切,家庭用電気アイスクリーム製造機,家庭用電気もちつき機,電気式ジュース搾り機,電気式コーヒーミル,電気式フードプロセッサー,電機ブラシ」、第8類「電気アイロン,電気かみそりおよび電気バリカン,ヘアアイロン,ヘアストレートアイロン,電気式ヘアートリマー,電気式ヘアーカッター」、第9類「乾電池,蓄電池,光電池,充電式電池,二次電池,リチウムイオン電池,リチウムイオン二次電池,その他の電池,映写機用光源ランプ,液晶プロジェクター用光源ランプ」及び第11類「家庭用電気式ズボンプレッサー,暖冷房装置,ヒートポンプ,ヘアドライヤー,蒸気式美顔器,イオン式電気美顔器,電気式ヘアスチーマー,電球用ソケット,ランプ用反射器(照明用器具に附属するものに限る),赤外線電球(医療用のものを除く。),白熱電球,ハロゲンランプ,ネオンランプ,シールドビームランプ,ビームランプ,蛍光灯,キセノンランプ,ヨードランプ,メタルハライドランプ,LEDランプ,豆電球,懐中電灯,自動車用ライト,電球用フィラメント,点灯管,白熱電灯器具,電気ランプ,屋内と屋外の照明用器具,発光ダイオードランプ,投光照明器具,スポットライト,照明用スタンド,庭園用照明器具,街路灯,ヘッドライト,太陽灯,ダウンライト・床埋込灯・壁埋込灯・天井灯その他の埋込灯,照明器具用スイッチ,照明器具用コントローラ,その他の電球類および照明用器具,電気ストーブ,電気こたつ,電気あんか,家庭用電気温風暖房機,家庭用エアーコンディショナー,扇風機,電気式空気清浄機,電気換気扇,加湿器,除湿機,電気毛布,家庭用電気湯沸かし器,家庭用貯水式電気湯沸かし器,電気レンジ,電子レンジ,電気トースター,投込式電気加熱器,電気冷蔵庫,電気冷凍庫,電気炊飯器,電気式調理用ホットプレート,家庭用電気食品蒸し器,家庭用製パン機,電気ポット,電気なべ,電気コーヒー沸かし,家庭用電気卵調理器,家庭用電気ポップコーン製造機,家庭用電気ハンバーガー製造機,家庭用電気ワッフル製造機,家庭用電気ヨーグルト製造機,家庭用電気グリル,家庭用電気式圧力なべ,家庭用電気冷水機,家庭用衣類乾燥機,家庭用空気清浄用イオン発生器,電気足温器,スープメーカー,ネットワーク環境に接続できる機能を持ちリモート制御やコンテンツのダウンロードなどの機能を持ったエアコン・冷蔵庫・炊飯器・電子レンジ・電気レンジ,家庭用電熱用品類(美容用又は衛生用のものを除く。),家庭用電気式美顔用加湿器,家庭用電気式美顔器,家庭用超音波美顔器,美容用又は衛生用の家庭用電熱用品類,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用椅子」となったものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『Satin Gold』の文字を標準文字で表示してなるところ、指定商品との関係において、『Satin』の文字が『経糸・緯糸に絹の練糸を使用した本繻子などの繻子織の織物』の意味に通じる語として、『Gold』の文字が『金色』を意味する語として、それぞれ一般に知られていることから、本願商標は、全体として『繻子織りのような光沢のある金色』程の意味合いを看取させるものである。そして、本願指定商品と需要者等を同じくする商品をはじめいろいろな商品分野において、当該文字の表音を片仮名表記した『サテンゴールド』の文字が色彩を表示する語として広く用いられている。そうすると、『Satin Gold』の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、その商品が『サテンゴールドの色を施してなるものであること』を表示したものと理解するにすぎないものであるから、本願商標は、単に商品の品質(色彩、内容)を普通に用いられる方法で表したものといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審においてした証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施し、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、別掲のとおりの事実を内容とする証拠調べの結果を通知した。
4 証拠調べに対する意見の要旨
請求人は、前記3の証拠調べ通知に対して、以下のように述べている。
(1)「Satin Gold(サテンゴールド)」の語は、「表面が滑らかで光沢のある絹織物のような金色」という意味を想起させるものであるとしても、元来、金色は光沢のある色であり、該語がどのような光沢を伴う金色であるか需要者は具体的に認識することができないから、指定商品の品質を具体的に示したものということはできず、識別力を有する語である。
また、インテリア、時計、ファッションの分野に関するウェブサイトに「サテン仕上げ」の記載があっても、これら分野は、本願商標の指定商品の分野とは異なっており、また、「サテン仕上げ」の英訳は「Satin Finish」であるから、需要者が、本願商標の「Satin」部分から「サテン仕上げ」を認識するとはいえない。
(2)証拠調べ通知書において、「Satin Gold(サテンゴールド)」の語が、イヤホンやデジタルカメラ用ソフトケース、携帯電話用ケース、ドアロック、扉用部材、戸当りテープ、鍍金・塗装名称、テープ、楽器のリード、楽器のマウスピース、指輪、サングラス、女性用サンダル、腕時計、バイク、自動車、ゴルフクラブに使用されている旨、指摘されているが、いずれの商品も本願商標の指定商品とは異なり、本願商標の指定商品に係る需要者の間において広く認識されている旨の証拠にはなりえない。
また、「Satin Gold」は、英語が公用語に含まれている欧州共同体やオーストラリア、シンガポールでも登録になっていることから、識別力があるものと思料する。
(3)証拠調べ通知書において、サテンホワイトやサテンシルバー、サテンレッド、サテンベージュ、サテンブルー、サテンブラウン、サテングレー等の「Satin(サテン)」と色彩を表す語とを結合した語の使用例がある旨、指摘されているが、いずれの語も本願商標と同一・類似の語ではなく、識別可能である。
また、色彩を表す語であっても、色彩とは別の観念を持つ語もある。そうした場合、需要者が「Satin(サテン)」と色彩を表す語とを結合した語であるという共通点だけをもって、本願商標を直ちに商品の品質(色彩)を直接的又は具体的に表示したものとして認識するとはいえず、本願商標が識別力を有しないとする証拠にはなりえない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「Satin Gold」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「Satin」の欧文字は、「しゅす(織)、サテン(表面がなめらかで光沢のある絹織物)、しゅすの(ような),なめらかな,光沢のある」等を意味する語であり、また、「Gold」の欧文字は、「金色」の意味を有する語として、広く一般に親しまれているものである。
そして、前記3の証拠調べ通知で示した事実によれば、金属等の表面仕上げの一種として、サテンのような模様や質感に仕上げること(サテン仕上げ)があり、また、本願の指定商品に係る電気炊飯器、電気掃除機、電気冷蔵庫、扇風機及び電気ポットを含めた幅広い商品分野において、その商品の色彩がサテンのような模様や質感を有することとその色彩を表すものとして、「Satin(サテン)」と色彩を表す語とを結合した語が使用され、さらに、その色彩が金色であるものに、「Satin Gold(サテンゴールド)」の語が使用されている実情がある。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者に、その商品が「サテンのような模様や質感を有する金色の色彩を施してなるもの」であると理解させるにとどまるものというべきであるから、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎない商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「Satin Gold(サテンゴールド)」の語からは、どのような光沢を伴う金色であるかを需要者が具体的に認識できないから、本願商標は、その指定商品の品質を具体的に示したものとはいえない旨主張する。
しかしながら、上記のとおりの本願商標の各構成文字の語意に、上記で示した実情をも踏まえれば、「Satin Gold」の欧文字からなる本願商標を、その指定商品に使用した場合、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、その商品が、サテンのような細かい線の模様や、サテンのようなつやのない質感を有する金色の色彩を施したものであること、すなわち、商品の品質を容易に理解、認識させるものというべきであるから、請求人の主張は採用できない。
イ 請求人は、前記3の証拠調べ通知で示した事実は、本願の指定商品とは分野が異なるものであるから、これらをもって、本願の指定商品に係る需要者の間において、「Satin Gold(サテンゴールド)」の語が、商品の品質を表すものとして広く認識されているとはいえない旨主張する。
しかしながら、証拠調べ通知は、本願の指定商品と製造販売部門や需要者の範囲を共通にすることが少なくない電気製品(別掲(2)ア〜ウ、別掲(3)ア〜オ、ク)を含めた幅広い商品分野における事実を示すとともに、本願の指定商品に係る電気炊飯器(別掲(2)エ)、照明用器具(別掲(2)オ)、電気掃除機(別掲(3)キ)、電気冷蔵庫(別掲(3)ケ)、扇風機(別掲(3)コ)及び電気ポット(別掲(3)サ)においても同様の事実があることを示しているものであって、これらの実情をも踏まえれば、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、取引者、需要者が商品の品質を表したものと理解、認識するものというのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。
ウ 請求人は、前記3の証拠調べ通知で示した事実のうち、「Satin Gold(サテンゴールド)」以外の「Satin(サテン)」と色彩を表す語とを結合した語の使用例(「サテンレッド」等)は、本願商標と同一・類似の語ではなく、また、色彩を表す語であっても、色彩とは別の観念を持つ語もあるから、「Satin(サテン)」と色彩を表す語とを結合した語であるという共通点だけをもって、本願商標が識別力がないことの証拠とはなり得ない旨主張する。
しかしながら、証拠調べ通知で示した「Satin(サテン)」とGold(ゴールド)以外の色彩を表す語とを結合した語の使用例(別掲(3))は、いずれも、「Satin(サテン)」と色彩を表す語の結合である点を本願商標と共通にするものであって、本願商標に接する取引者、需要者の認識を認定、判断するに当たって考慮すべき実情であり、また、色彩を表す語が色彩とは別の観念を持つ場合があるとしても、少なくとも証拠調べ通知で示した事実(別掲(3))は、いずれも色彩を表す語がその商品の色彩を表したものと容易に看取,理解され得るものであるから、請求人の主張は採用できない。
エ 請求人は、過去の審決例及び登録例を挙げ、また、「Satin Gold」が外国において商標登録されているとして、本願商標も登録されるべき旨主張しているが、商標が識別力を有するか否かの判断は、登録査定時又は審決時において、取引の実情を勘案し、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準として、商標ごと、各国ごとに個別具体的に判断すべきであるところ、請求人が挙げた審決例及び登録例は、いずれも本願商標とは構成等を異にし、かつ、本件の審決時における我が国における取引の実情及びその指定商品の取引者、需要者の認識は上記のとおりであるから、請求人の主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。