Trademark Appeal Case
原材料略称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成6年審判第10166号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「サンゴ」の文字を書してなり、第1類「化学品(他の類に属するものを除く。)薬剤 医療補助品」を指定商品として、平成3年1月29日に登録出願されたものである。
2 原審における拒絶の理由
原審において登録異議の申立があった結果、「甲第5号証(財団法人日本健康食品協会の『第1版化学的合成品以外の食品添加物リスト』)によれば、『サンゴ未焼成カルシウム』は、造礁サンゴを滅菌乾燥し、粉末にして得られ、食品添加物として用いられている事実が認められる。また、甲第6号証(コーラルバイオテック株式会社の『CORALBIOTECH』の小冊子)によれば、風化造礁サンゴ粒を加工して製造の飲料水を浄水及びミネラル化する商品が販売された事実が認められる。そして、これらの商品は、その用途、形態からみて本願の指定商品中の化学品に含まれる商品と認められ、また、これら商品に『サンゴ』の文字からなる本願商標が使用された場合には、現実にこの文字がこれらの商品の原材料表示として使用されているか否かに関わらず、直ちにこれらの商品の原材料表示として認識されると認められる。そうとすると、本願商標は、これらの商品については、その商品の原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」と認定して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
当審の職権調査の結果、「風化サンゴ礁」、「サンゴ化石」及び「天然サンゴ」を原料として、「食品製造用製剤」、「カルシウム素材」及び「浄水剤」が製造販売されているものである(日本食糧新聞1992年5月20日10面、同新聞1998年7月31日2面、日刊工業新聞1993年7月8日31頁、日経流通新聞1998年5月22日13頁参照)。
そして、原審の認定と上記の調査結果を総合すると、「造礁サンゴ」、「風化サンゴ礁」、「サンゴ化石」及び「天然サンゴ」を原料として、「サンゴ未焼成カルシウム」、「食品製造用製剤」、「カルシウム素材」及び「浄水剤」が製造販売されていて、「サンゴ」とは、上記商品との関係において、該商品の取引者、需要者にあっては「造礁サンゴ」、「風化サンゴ礁」、「サンゴ化石」及び「天然サンゴ」の略称を表したものと認識し、理解されるとみるのが相当である。
また、「サンゴ未焼成カルシウム」、「食品製造用製剤」、「カルシウム素材」及び「浄水剤」は、いずれも「化学品」の範疇に属するものと認められる。
そうとすると、本願商標は、前記に表示したとおり、「サンゴ」の文字からなるものであり、これをその指定商品中例えば、「カルシウム」に使用しても、該商品に接する取引者、需要者は、単に商品の品質、原材料を表示したものと認識し、理解するに止まると認められ、結局、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるをえない。
なお、請求人は、「『サンゴ未焼成カルシウム』あるいは『風化造礁サンゴ』が原材料表示なのであって、本願商標『サンゴ』は、直接にかかる原材料を意味するものではないのである。」旨主張しているが、「サンゴ」については、前記のとおり判断するのが相当であり、請求人の主張は採用できない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものと認められ、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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