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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−18829(T2015−18829/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第10類、第11類及び第28類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成27年1月21日に登録出願されたものである。

そして、その指定商品については、原審における平成27年6月16日付け及び当審における同年11月12日付けの手続補正書により、第28類「運動用具」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4844933号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、同じく登録第4844934号商標(以下「引用商標2」といい、引用商標1及び同2をまとめて、以下「引用商標」という場合がある。)は、別掲3のとおりの構成からなり、いずれも平成16年4月21日に登録出願、第25類及び第28類に属する別掲4に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年3月11日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、「BodyFit」の文字を横書きしてなるところ、その構成中、前半の「Body」の文字は「身体」の意味を、後半の「Fit」の文字は「適合すること」の意味を有する語として、いずれも広く一般に親しまれたものであるから、全体として「身体に適合する」程の意味合いを認識させ、その構成文字に相応して「ボディフィット」の称呼を生じるものである。

(2)引用商標

ア 引用商標1

引用商標1は、別掲2のとおり、楕円の中に人を模したものと思しき図形の下に、ややデザイン化された「BODYFIT」の文字を大きく書し、さらにその下段に「by SPORTS AUTHORITY」の文字を小さく書してなるところ、その構成中の「by」の文字は、「〜によって、〜による」等の意味を有する語として一般に親しまれた英語であり、「by」の文字の後に記載された組織等によって製造・販売される商品であること認識させるものである。

そうすると、引用商標1の構成中、「by SPORTS AUTHORITY」の文字部分は、「SPORTS AUTHORITYによって製造・販売される商品」であることを認識させるものであり、「BODYFIT」の文字部分は、上記(1)と同様に「身体に適合する」程の意味合いを認識させる語であって、本願の指定商品の品質等を表すものではなく、これ自体独立して自他商品識別標識として機能すると認められるから、「SPORTS AUTHORITY」が製造・販売する個々の商品の標識、すなわちペットネームとして認識されるものである。また、引用商標1の文字部分については、上段と下段で文字の書体、大きさが異なるものであって、大きく表された「BODYFIT」の文字が強く支配的な印象を与えるものであり、引用商標1は、「BODYFIT」の文字部分と「by SPORTS AUTHORITY」の文字部分とに明瞭に分離して看取され得るものであるというのが相当である。

さらに、引用商標1の構成文字全体から生じる「ボディフィットバイスポーツオーソリティ」の称呼は冗長であることも相まって、引用商標1は、その構成全体から生じる「ボディフィットバイスポーツオーソリティ」の称呼及び「スポーツオーソリティによって身体に適合する」程の観念のほか、顕著に表された上段の「BODYFIT」の文字に相応して「ボディフィット」の称呼及び「身体に適合する」程の観念を生じるものである。

イ 引用商標2

引用商標2は、別掲3のとおり、楕円の中に人を模したものと思しき図形の右に、「BODYFIT」の文字を大きく書し、その下段に「by SPORTS AUTHORITY」の文字を小さく書してなるところ、その構成中の「by SPORTS AUTHORITY」の文字部分は、上記アの引用商標1の認定と同様に、「SPORTS AUTHORITYによって製造・販売される商品」であることを認識させるものであり、「BODYFIT」の文字部分は、「SPORTS AUTHORITY」が製造・販売する個々の商品の標識、すなわちペットネームとして認識されるものである。また、引用商標2の文字部分についても、上記アの引用商標1についてした判断と同様に、大きく表された「BODYFIT」の文字が強く支配的な印象を与えるものであり、引用商標2は、「BODYFIT」の文字部分と「by SPORTS AUTHORITY」の文字部分とに明瞭に分離して看取され得るものであるというのが相当である。

さらに、引用商標2の構成文字全体から生じる「ボディフィットバイスポーツオーソリティ」の称呼は冗長であることも相まって、上記アの引用商標1についてした判断と同様に顕著に表された上段の「BODYFIT」の文字に相応して「ボディフィット」の称呼及び「身体に適合する」程の観念をも生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおり、「ボディフィット」の称呼を共通にするものである。

また、本願商標と引用商標とは、その構成全体をもって比較するときは、外観上、相違するものの、本願商標の「BodyFit」の文字部分と引用商標の構成中にあって強く支配的な印象をあたえる「BODYFIT」の文字部分とを比較するときは、その綴りを同じくするものであり、互いに近似する印象を与えるものといえる。

そして、本願商標と引用商標とは、いずれも「身体に適合する」の観念を生ずるものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼及び観念を共通にし、外観上も近似した印象を与える類似の商標である。

以上からすれば、本願商標は、引用商標に類似する商標であって、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(4)請求人の主張について

請求人は、大阪地方裁判所平成20年(ワ)第4733号判決を挙げ、ファッション業界においては、新たなブランドを立ち上げる際に、既存ブランドの知名度を利用して、新ブランドが既存ブランドの関連ブランドであることを示すための手法として、「by」の後ろに「既存ブランド名」を掲げる方法が採用されており、このような場合は、「by」の後に続く「既存ブランド名」が、強い出所識別機能を発揮していると認識されているとし、引用商標の構成中、「BODYFIT」の部分に出所識別機能を備えているとしても、「by SPORTS AUTHORITY」の部分の方により強い出所識別機能が認められるため、「BODYFIT」の部分だけを要部として抽出することは妥当でない旨主張する。

しかしながら、上記(2)のとおり、引用商標は、上下二段に書した文字部分と図形部分からなる結合商標であるところ、その構成中、「by SPORTS AUTHORITY」の文字部分は、「SPORTS AUTHORITYによって製造・販売される商品」であることを認識させるものであることから、「BODYFIT」の文字部分は、ペットネームとして認識されるものであり、また、「BODYFIT」の文字は、大きく、かつ、太く表され視覚上強い印象を与えるものであって、さらに、構成文字全体から生じる称呼も冗長であることから、その構成中の「BODYFIT」の文字部分のみが独立して認識されることを否定できないものである。

さらに、引用商標と同様に「SPORTS AUTHORITY」の文字を含む標章において、別掲5のようにペットネーム部分が単体で用いられている例があることからすれば、引用商標においても、ペットネームと認識される「BODYFIT」の文字部分のみが独立して商品の出所識別標識として機能し得るものといえる。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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