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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−19778(T2015−19778/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「さらさらドライシート」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,生理用パンティライナー,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,失禁用ナプキン,失禁用パッド,失禁用ライナー,失禁用パンツ,大人用紙オムツ(パンツ式のものを含む),失禁用おしめ,失禁用吸収性ショーツ及びトランクスその他の失禁用吸収性下着,紙製幼児用おしめ,使い捨て(紙製)乳幼児用おしめ(パンツ式のものを含む),使い捨て(紙製)乳幼児用トレニングパンツ,愛玩動物用おむつ,愛玩動物用紙製おしめ,乳幼児用粉乳,乳幼児用飲料,乳幼児用食品」を指定商品として、平成26年12月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『さらさらドライシート』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中、『さらさら』の文字は『油気・粘り気・湿気がなく心地よく乾いているさま。』等の意味を有する語であり、『ドライ』の文字は『乾いているさま』等の意味を、『シ−ト』の文字は『薄板や紙などの一枚。』等の意味を有する知られた外来語である。そして、生理用ナプキン、失禁用おしめ、大人用紙おむつ等を取り扱う業界において、肌に触れる部分の表面が湿気がこもらずさらさらした状態等を表す語として『さらさら』、『さらさらドライ』の文字が、また、さらさらした状態のシート(吸収体)として『ドライシ−ト』や『さらさらドライシ−ト』の文字が使用されている実情がみられるから、このような商品との関係では、本願商標は、『湿気がこもらずさらさらした状態のシート』等の意味合い容易に認識させるものである。そうすると、これをその指定商品中、湿気がこもらずさらさらした状態のシートを使用した商品(生理用ナプキン、失禁用おしめ、大人用紙おむつ等)に使用しても、単に商品の品質を表示したにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について

本願商標は、「さらさらドライシート」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、「さらさら」と「ドライ」と「シート」の語からなるものと理解されるものであって、「さらさら」の語は、「油気・粘り気・湿気がなく心地よく乾いているさま。」の意味を、「ドライ」の語は、「乾いているさま。」の意味を、「シート」の語は、「薄板や紙などの1枚。」の意味を有するものとして親しまれたものである。

そして、別掲の新聞記事及びインターネット情報によれば、指定商品を含む失禁用品、おむつ用品、生理用品等について、もれ防止や快適性などに配慮したシート状の素材を使用した商品が取引され、特に、肌に触れる部分のシートがさらさらしている状態やドライ感のある状態であることを表すものとして、「さらさら」、「ドライ」及び「シート」の各語、あるいはこれらの語の組合せが使用されている実情がある。

そうすると、「さらさら」と「ドライ」と「シート」の語とを結合した構成からなる本願商標をその指定商品中「生理用ナプキン,生理用パンティライナー,失禁用ナプキン,失禁用パッド,失禁用ライナー,失禁用パンツ,大人用紙オムツ(パンツ式のものを含む),失禁用おしめ,失禁用吸収性ショーツ及びトランクスその他の失禁用吸収性下着,紙製幼児用おしめ,使い捨て(紙製)乳幼児用おしめ(パンツ式のものを含む),使い捨て(紙製)乳幼児用トレニングパンツ,愛玩動物用おむつ,愛玩動物用紙製おしめ」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「さらさらとしたドライ感を保つシートを使用した商品」であると理解し、これを表したものと認識するにとどまるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといえる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標は、「湿気がこもらずさらさらした状態のシート」等の漠然とした意味合いが生じ得るようなことがあったとしても、商品の構造上、湿気がこもらずさらさらな状態となっているのか、材質自体がさらさらした感触をもたらすものであるのか、等の詳細が必ずしも明確ではないから、「さらさらドライシート」の語全体からは、常に一義的な意味合いが想起されるとは限らず、これが、原審が指摘した指定商品に使用されても、多義的な意味合いが生じ得るのであるから、本願商標からは商品の具体的な品質等を正確に認識することはできず、本願商標が単に商品の品質を表示するものとして理解されることはない旨主張する。

しかしながら、本願商標が「さらさら」と「ドライ」と「シート」の語とから構成されていることは請求人も認めているところ、これらの語が有する意味合いや、指定商品に係る業界における、これらの語の使用のされ方からすると、本願商標が、その指定商品中、上記(1)に挙げた商品に使用されたときに、取引者、需要者によって、その商品が「さらさらとしたドライ感を保つシートを使用した商品」であると理解、認識されることは、上記(1)のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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