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結論

勝訴(請求認容)

商標「KRONOS」と「CRONOS」の欧文字1字違いの類似性(第4条第1項第11号|審判異議2015−900094(T2015−900094/J7))

審判番号
異議2015−900094(T2015−900094/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「KRONOS」引用商標「CRONOS」
争点(論点)
欧文字1字違いの類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第9類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判異議2015−900094(T2015−900094/J7)・異議)は、本件商標「KRONOS」と引用商標「CRONOS」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「欧文字1字違いの類似性」です。指定商品・役務は第9類に属します。特許庁は「登録第5733951号商標の商標登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5733951号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5733951号商標(以下「本件商標」という。)は、「KRONOS」の文字を標準文字で表してなり、平成26年5月12日に登録出願、第9類「従業員の労働時間・出勤又は予定の管理のためのコンピュータソフトウェア,コンピュータソフトウェア」を指定商品として、平成26年12月11日に登録査定、同27年1月16日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4065363号商標(以下「引用商標」という。)は、「CRONOS」の欧文字を書してなり、平成7年8月2日に登録出願、第9類に属する「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品」を始めとする商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年10月3日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由の要点

申立人は、上記2の引用商標を引用して、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第5号証を提出している。

4 本件商標に対する取消理由

当審において、平成27年8月28日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

(1)本件商標

本件商標は、上記1のとおり、「KRONOS」の文字からなり、該文字に相応し「クロノス」の称呼を生じるものである。

そして、該文字は、「(ギリシャ神話の)クロノス」の意味を有する(広辞苑 第六版)語であり、また、商標権者が本件商標の審査における意見書(平成26年11月20日提出)において「『KRONOS』の語はギリシャ神話における天の神『URANUS』と大地の女神『GAEA』の息子で農耕神を意味し、(「CRONOS」とも表記される)、その通りの観念を生じる。」と述べるとおり、「(ギリシャ神話の)クロノス」の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、上記2のとおり、「CRONOS」の文字からなり、該文字に相応し「クロノス」の称呼を生じるものである。

そして、該文字は、「(ギリシャ神話の)クロノス」の意味を有する(株式会社大修館書店発行「ベーシック ジーニアス英和辞典」)語であって、上記(1)の認定、判断と同様に、「(ギリシャ神話の)クロノス」の観念を生じるものである。

(3)本件商標と引用商標の類否

本件商標と引用商標を比較すると、両者は外観において、いずれも6文字構成からなるものであって、語頭の「K」と「C」の1文字に差異を有するものの、他の5文字「RONOS」を共通にするものであるから、紛らわしいものというのが相当である。

また、称呼においては、「クロノス」の称呼を共通にし、「(ギリシャ神話の)クロノス」の観念を共通にするものである。

そうすると、本件商標と引用商標とは、外観において紛らわしく、称呼及び観念を共通にするものであるから、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。

(4)本件商標と引用商標の指定商品の類否

本件商標と引用商標の指定商品は、それぞれ前記1及び2のとおりであり、前者の指定商品「従業員の労働時間・出勤又は予定の管理のためのコンピュータソフトウェア,コンピュータソフトウェア」と、後者の指定商品中の「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品」とは、同一又は類似の商品といえる。

(5)まとめ

上記のとおり、本件商標は、引用商標と類似する商標であって、その指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

また、本件商標と引用商標とが出所の混同を生じないというべき特殊な取引の実情は見いだせない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。

5 商標権者の意見

商標権者は、上記4の取消理由の通知に対し、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。

6 当審の判断

本件商標について通知した上記4の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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