Trademark Appeal Case
称呼・外観の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2015−685031(T2015−685031/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第1222503号商標(以下「本件商標」という。)は、「STAR FIT」の欧文字を横書きしてなり、2014年(平成26年)6月27日に国際商標登録出願、第25類「Footwear;sports wear;outerclothing;pants;singlets;brassieres;panties;beachwear;leggings (leg warmers);neckties;mufflers {clothing};winter gloves;scarves;stockings;socks;caps (headwear);belts (garments);leotards and tights;anoraks;clothing.」を指定商品として、平成27年3月18日に登録査定、同年7月3日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由において引用する登録第4446515号商標(以下「引用商標」という。)は、「Stay Fit」の欧文字を横書きしてなり、平成12年3月6日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同13年1月19日に設定登録され、その後、同22年10月26日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであって、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品中、第25類「outerclothing;pants;singlets;brassieres;panties;beachwear;leggings (leg warmers);neckties;mufflers {clothing};winter gloves;scarves;stockings;socks;caps (headwear);leotards and tights;clothing」について、商標法第4条第1項第10号及び同項第11号に該当するから、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)引用商標の周知・著名性
申立人は、引用商標を付した商品を平成12年4月から継続して販売している。
同商品は、コンパクトな箱形パッケージや世界初の片足売り、専用スタンドでの売り場展開など、画期的なスタイルと販売手法で、発売当初から絶大な人気を博しており、例えば、雑誌(甲第3号証ないし甲第5号証)やテレビ(甲第6号証ないし甲第8号証)等、多数の媒体に取り上げられている。
また、同商品は、平成12年12月5日に、「2000小学館DIMEトレンド商品大賞 ニューアイデア部門賞」を受賞(甲第9号証の1及び2)し、同13年12月5日に発表された「2001年のヒット商品番付」(甲第10号証の1及び2)において、前頭6枚目に順位付けされた。
さらに、同商品は、実店舗のほか、インターネットにおける販売を行うなど、精力的な営業活動がされている。
その結果、引用商標は、本件商標の登録出願前に、我が国において、既に需要者間に周知、著名となっていた。
(2)本件商標と引用商標との類否
ア 外観について
本件商標と引用商標とを比較すると、両商標は、いずれもスペースを挟んで前半部分の4文字と後半部分の3文字からなるものであり、その差異は、すべて大文字で構成されているか又は大文字と小文字から構成されているかの違いと、4文字目が「R」であるか又は「y」であるかの違いにすぎない。
ここで、宣伝広告等で実際に使用される商標の態様は、その構成文字を大文字のみ又は小文字のみで統一したものや、大文字と小文字を混在させたものなど、その時々に応じた使い方がされるのが一般的である。
また、本件商標と引用商標とは、同じ文字数からなるものであり、「R」と「y」の違いも、需要者の視覚的注意力が比較的届き難い中間部分におけるものであるから、両商標は、外観上、極めて紛らわしいものである。
イ 称呼について
本件商標は、「スターフィット」の称呼を生じるものである一方、引用商標は、「ステイフィット」又は「ステーフィット」の称呼を生じるものである。
そこで、本件商標から生じる「スターフィット」の称呼と引用商標から生じる「ステーフィット」の称呼を比較すると、両称呼は、同数音であり、その差異は、50音図の同行に属する「タ」と「テ」の音の違いにすぎず、しかも、両音が比較的印象の薄い中間部に位置するため、明確に聴別し難い微差にすぎない。
したがって、「スターフィット」の称呼と「ステーフィット」の称呼とをそれぞれ称呼するときは、両称呼は、語調及び語感が近似し、互いに紛れるおそれが十分にある・
(3)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否
本件商標の指定商品中、第25類「outerclothing;pants;singlets;brassieres;panties;beachwear;leggings (leg warmers);neckties;mufflers {clothing};winter gloves;scarves;stockings;socks;caps (headwear);leotards and tights;clothing」は、引用商標の指定商品中の第25類「被服」と同一又は類似するものである。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、その登録出願前に、我が国において、既に需要者間に周知、著名となっていた引用商標と外観及び称呼が相紛らわしい類似のものであり、かつ、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と抵触するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
ア 本件商標
本件商標は、前記1のとおり、「STAR FIT」の欧文字を横書きしてなるところ、「STAR」の欧文字と「FIT」の欧文字との間には1文字分程度の間隙があり、また、前者は、「星」を意味する英語、後者は、「適合すること」を意味する英語として、我が国において、いずれも一般に広く慣れ親しまれているものであることから、これに接する者をして、上記2つの英語を組み合わせたものと容易に看取、把握されるものである。
そして、上記2つの英語の組合せは、その構成全体をもって、熟語を形成するなどとはいえないものであり、各語が有する意味からしても、特定の意味合いを生じるものとはいい難い。
してみれば、本件商標は、「スターフィット」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「Stay Fit」の欧文字を横書きしてなるところ、「Stay」の欧文字と「Fit」の欧文字との間には1文字分程度の間隙があり、また、前者は、「滞在すること」を意味する英語、後者は、上述のとおり、「適合すること」を意味する英語として、我が国において、いずれも一般に広く慣れ親しまれているものであることから、これに接する者をして、上記2つの英語を組み合わせたものと容易に看取、把握されるものである。
そして、上記2つの英語の組合せは、その構成全体をもって、熟語を形成することが一般に知られているとまではいい難く、各語が有する意味からしても、特定の意味合いを生じるものとはいい難い。
してみれば、引用商標は、「ステイフィット」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。
なお、申立人は、引用商標について、本件商標の登録出願前に、既に我が国の取引者、需要者の間で周知、著名となっていた旨主張するが、申立人の提出に係る甲各号証によれば、引用商標を付した商品「ストッキング」が、2000年ないし2001年頃に、雑誌やテレビ等を通じて話題になった様子はうかがえるものの、その後、本件商標の登録出願時及び登録査定時までの間における該商品に係る取引の実情等は何ら明らかにされておらず、また、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、取引者、需要者の間で広く認識されていたと認めるに足る事実も見いだし得ないから、上記申立人の主張を採用することはできない。
ウ 本件商標と引用商標との比較
本件商標と引用商標とは、それぞれ上記ア及びイのとおり、いずれも一般に広く慣れ親しまれている英語の2語を1文字分程度の間隙をもって組み合わせてなるものであり、前半の語において、「STAR」と「Stay」という明確な差異が存するものであるから、両商標は、外観上、容易に区別し得るものである。
また、本件商標は「スターフィット」の称呼を生じるものであるのに対し、引用商標は「ステイフィット」の称呼を生じるものであるところ、両称呼は、第2音及び第3音において、「ター」と「テイ」という音の差異があり、この差異が、全体として6音という比較的短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は少なくないとみるのが相当であるから、それぞれを一連に称呼しても、語感、語調が相違し、互いに聴き誤るおそれはない。
さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、両商標を比較することはできない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであり、観念においては比較することができないものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同項第11号該当性について
本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、非類似の商標であり、十分に区別し得る別異の商標というべきものである。
また、引用商標は、上記(1)イにおいて述べたとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、取引者、需要者の間で広く認識されていたと認めることのできないものである。
してみれば、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似のものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同項第11号に該当するものではない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同項第11号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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