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Trademark Appeal Case

商標不使用取消と使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2013−301091(T2013−301091/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2693838号商標(以下「本件商標」という。)は、「NAVIOS」の欧文字をやや太字で横書きしてなり、平成2年1月24日登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年8月31日に設定登録されたものであり、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品を、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」及び第7類、第11類及び第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」について取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品中、上記商品について、継続して3年以上、我が国において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取消すべきものである旨述べて、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

第3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。

1 答弁の理由

本件商標は、商標権者が、本件審判請求の登録前3年以内(以下「要証期間内」という。)に日本国内において、第9類「電子応用機械器具及びその部品」について使用しているものである。

(1)乙第1号証は、商標権者のホームページから抜粋した「会社案内」であり、商標権者は、昭和53年に設立され、長野県佐久市に本社事業所をおく企業である。

(2)乙第2号証は、同ホームページ抜粋「製品情報/その他の製品情報」であり、「組込みシステム用リアルタイムOS」の製品情報をみると、「装置開発に必要な技術の一つとして組込みシステム用リアルタイムOSの利用があります。弊社では1989年にNavios/68Kと命名したITRON仕様に準拠した組込みシステム用リアルタイムOSを開発しました。・・・開発した組込みシステム用リアルタイムOSはNavios/68K、Navios/180M、Navios/180N、Navios/96N、Navios/26N、Navios/AVRなどがあります。多くの装置に組み込んで販売した実績があります。」という記載が認められ、本件商標の登録出願日以前から今日に至る25年の長きに渡り、本件商標と社会通念上同一の欧文字「Navios」が、商標権者の納める商品に商標として使用されてきたことがわかる。

また、同じく商品紹介において、「Navios○(なお、丸の中にRの文字が表示されている。以下、これを「○」と表示する。)は、ナビオ株式会社の登録商標です。」と明記され、商標権者の商品を購入しようとする者に対して、「Navios○」は、一連の商品群をシリーズ化した標章(ペットネーム)と認識されていることは明らかで、識別力を有する商標として機能している。

(2)乙第5号証は、同ホームページトップの写しであり、「お知らせ」の欄に「2013.12.01掲載 ホームページをリニューアルしました【お知らせ】」の記載がある。そして、同ホームページ「製品情報/その他の製品情報」をクリックすると、乙第2号証のページが掲載されている。

また、乙第6号証は、商標権者のホームページ作成者であり、サーバ管理者であるスペクトルデザインオフィス代表の証明であり、そのホームページにおける「トップページ」及び「その他製品情報−その他」のページが、平成25年12月1日にリニューアルされ、本日に至るまで継続してサーバにそのデータが蓄積されている事実を証明している。

(3)商標権者の商品「組込みシステム用リアルタイムOS」は、各種産業用機器に汎用に使えるソフトウェアである。小型の産業用機器のOSとして開発されたのが商標権者の商品「組込みシステム用リアルタイムOS」で、各種産業用機器に組み込んで販売するほか、そのホームページに、「製品情報(その他の製品情報)」として紹介されているように、単独でソフトウェア商品としても販売している商品である。この事実は、乙第7号証の、被請求人会社の代表者の証明からも明かであり、商標権者の商品は、モトローラ、日立、富士通、アトメル、各社のプロセッサ対応のソフトウェアである。

(4)したがって、本件商標は、本件審判請求に係る指定商品に、その請求の登録前3年以内に使用されていたことが明らかであり、その登録が維持されるべきである。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出した証拠及びその主張によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第2号証は、商標権者のホームページであるところ、その「製品情報」において、商標権者は、1989年にITORON仕様に準拠した組込みシステム用リアルタイムOS「Navios/68K」を開発し、当該OSには、その他に「Navios/180M」「Navios/180N」「Navios/96N」「Navios/26N」「Navios/AVR」(以下、それぞれを「使用各商標」といい、これらをまとめて「使用商標」という場合がある。)があることを掲載している。

また、商標権者は、同ホームページにおいて、「Navios」が、商標権者の登録商標であることを明示している。

(2)乙第6号証は、商標権者のホームページの製作を受託した者による証明書であるところ、当該製作者は、商標権者のホームページにおける「トップページ」及び「その他製品情報−その他」を、平成25年12月1日にリニューアルしたことを認めている。また、商標権者のホームページ(乙5)においても、当該ホームページが上記期日にリニューアルされたことが掲載されているものであり、職権調査によれば、乙第6号証に係る「その他製品情報−その他」(http://www.navio.jp/p-other.html)と乙第2号証に係る「製品情報」の内容が一致することから、上記(1)の「製品情報」は、平成25年12月1日にリニューアルされて掲載されたものと見て差し支えない。

(3)商標権者のホームページ(乙2)において、使用商標に係る組込みシステム用リアルタイムOSは、各種産業用機器に組み込み販売されることが掲載されているものであり、また、商標権者の代表取締役は、当該OSが各種産業用機器に組み込み販売するほか、単独でソフトウェアとして販売しているものであることを認めている(乙7)。

2 判断

上記1によれば、商標権者は、要証期間内である平成25年12月1日から、そのホームページにおいて、その業務に係る組込みシステム用リアルタイムオペレーティングシステム(OS)について使用商標を表示して広告したことが認められる。

そして、当該組込みシステム用リアルタイムオペレーティングシステムは、システム全体を管理する「コンピュータプログラム」であり、商標権者により各種産業用機器に組み込まれて販売される又はパッケージ型ソフトウェアとして販売されるものであることから、本件審判請求に係る指定商品「電子応用機械器具及びその部品」の範疇に属する商品である。

また、使用各商標には、「Navios」の文字が使用されているものであり、該文字は「/」を挟み「68K」「180M」「180N」「96N」「26N」「AVR」の文字と分離して看取されること、及び「コンピュータプログラム」との関係において、数字と欧文字の組合せ及び欧文字の組合せによる表示は、商品の記号・型式等を表すものとして使用される場合が少なくないこと、さらに、商標権者は、ホームページにおいて、「Navios」が同人の登録商標であることを表示していることから、使用商標は、「Navios」の部分が独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、上記第1のとおり、「NAVIOS」の文字からなるものであるところ、本件商標と使用商標の要部である「Navios」とは、欧文字の大文字と小文字という書体にのみ変更を加えた同一の文字からなるものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。

したがって、商標権者は、平成25年12月頃、そのホームページにおいて、本件審判請求に係る指定商品「電子応用機械器具及びその部品」に含まれる「コンピュータプログラム」についての広告に、本件商標と社会通念上同一の商標を付して電磁的方法により提供したものと認められる。

3 まとめ

以上からすると、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その請求に係る指定商品「電子応用機械器具及びその部品」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したものということができる。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その請求に係る指定商品についての登録を取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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