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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2015−300679(T2015−300679/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4372524号商標(以下「本件商標」という。)は、「アステカ」の片仮名と「AZTECA」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成11年2月16日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ドレッシング,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),食塩,米,食用グルテン,ピザ,酒粕,角砂糖,カカオペースト,アーモンドペースト,氷,穀物の加工品,菓子及びパン,即席菓子のもと,酵母」を指定商品として、同12年3月31日に設定登録され、その後、同22年1月5日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。

そして、本件審判の請求の登録日は、平成27年10月8日である。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由として、本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである旨述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。

なお、請求人は、後記第3の被請求人の答弁に対し、弁駁していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。

1 使用の事実

被請求人は、以下のとおり、本件商標を、その指定商品中の「菓子(チョコレート)、ココア」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用している。

(1)乙第1号証は、業務用チョコレート総合カタログであるところ、同カタログ中の「チョコレート加工品」欄に、商品名「アステカグラッサージュ 04SIK」の記載があり、その商品のパッケージ前面に貼付されたラベル中に「AZTECA\アステカ」と表示されている。

そして、上記カタログの右下隅には「2014.06改訂」と記載されていることから、該カタログが2014年(平成26年)6月時点のものであることは明らかである。

よって、本件商標と社会通念上同一と認められる商標「アステカ」及び「AZTECA\アステカ」が「チョコレート」について使用されていることは、明らかである。

(2)乙第2号証ないし乙第4号証は、2012年から2014年の間に発行した請求書及び請求明細書であるところ、これらには、商品名として、「アステカココアPG12 20K」又は「アステカチョコチップ 8K」の記載がある。

そして、「ココア」及び「チョコチップ」は、商品の普通名称であることから、上記使用商標において、自他商品識別機能を発揮するのは、「アステカ」の片仮名部分であり、また、使用商標の「アステカ」は、本件商標と「アステカ」の称呼及び「14世紀から16世紀にかけて、メキシコ中央高原に栄えた民族」の観念を共通にすることから、該使用商標と本件商標とは、社会通念上同一性を有する商標といえるものである。

よって、本件商標と社会通念上同一と認められる商標「アステカ」が「ココア」及び「チョコレート」について使用されていることは、明らかである。

2 まとめ

以上のとおり、本件商標と社会通念上同一と認められる商標「AZTECA\アステカ」及び「アステカ」は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、「チョコレート」及び「ココア」に使用されていたことは明らかであるから、本件商標の登録は、取り消されるべきではない。

第4 当審の判断

1 本件商標の使用について

(1)乙第1号証は、本件商標の商標権者に係る「業務用チョコレート総合カタログ」であって、2014年(平成26年)6月に改訂されたものである。

上記カタログには、「製菓用チョコレート」、「チョコレート加工品」及び「洋菓子材料品」等が掲載されているところ、その「チョコレート加工品」に含まれる商品の1つとして、「アステカグラッサージュ 04S1K」と称するものがあり、その商品の包装袋に貼付されたラベルには、「AZTECA」の表示が視認できる。

(2)「グラッサージュ」とは、「グラサージュ」ともいわれ、砂糖その他のいろいろな材料を混ぜ合わせ、これに香料を添加してつくる軟らかい混ぜものであって、主としてパンやケーキの表面にかぶせる材料として使用されるもの(「パン・洋菓子事典」、パン・洋菓子事典編纂会発行)であり、例えば、「含水のチョコレートクリーム」のことを「グラサージュ ショコラ」という場合がある(「日本チョコレート・ココア協会」のウェブサイト中にある「チョコレート・ココアに関する用語辞典 チョコレート編」(http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/word/chocorate.html))。

(3)本件商標は、前記第1のとおり、「アステカ」の片仮名と「AZTECA」の欧文字とを上下二段に横書きしてなるところ、両文字は、いずれも「14世紀メキシコ盆地のテノチティトランを中心に北方出身のアステカ族(メシーカ族)が築いた一大文化圏。また、その王国。」を意味する語(「広辞苑第六版」、株式会社岩波書店発行)として一般に広く知られているものである。

(4)上記(1)ないし(3)において述べたことを総合勘案すると、本件商標の商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内の平成26年6月に、自己の業務に係る商品について、「業務用チョコレート総合カタログ」を作成(改訂)し、そのカタログに、チョコレート加工品であるグラッサージュ(グラサージュ)であって、「AZTECA」の表示がある商品ラベルを貼付した「アステカグラッサージュ 04S1K」と称する商品を掲載したことが認められる。

そして、上記商品の名称である「アステカグラッサージュ 04S1K」の構成中、「グラッサージュ」の文字部分は、商品の一般名称を、同じく、「04S1K」の文字部分は、その文字構成に照らし、特定の意味合いを想起させることのない品番等といった一種の記号・符号を、それぞれ表してなるものといえるから、該名称において、自他商品識別機能を果たし得るのは「アステカ」の文字部分とみるのが相当であるところ、該「アステカ」の文字部分は、上記(3)のとおり、特定の意味を有する既成の語であり、かつ、本件商標の構成中の上段部分と同一のつづりからなるものであって、同一の称呼を生ずるものであるから、上記「アステカ」の文字部分は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。

また、上記商品の包装袋に貼付された商品ラベル中の「AZTECA」の文字も、同様の理由により、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。

さらに、上記商品は、チョコレートを加工してなるグラッサージュ(グラサージュ)であるから、本件商標の指定商品中に含まれる商品「チョコレート」の範ちゅうに属するものと認められる。

してみれば、本件商標の商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に、その請求に係る商品について、本件商標と社会通念上同一の商標の使用(商標法第2条第3項第8号にいう行為)をしたものと認められる。

2 むすび

以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その請求に係る指定商品について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したものということができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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