Trademark Appeal Case
欧文字一字の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−11441(T2015−11441/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「(X)」を標準文字で表してなり、第3類、第14類及び第25類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年1月27日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同年10月20日受付の手続補正書において、第3類「香料,薫料及び香水類,オードパフューム,オードトワレ,香水,コロン,化粧品,ファンデーション,おしろい,コンシーラー,口紅,リップグロス,リップコンディショナー,アイライナー,アイシャドウ,マスカラ,アイブローペンシル,まゆ毛用化粧品,ペンシル状の化粧品,ほお紅,ネイルエナメル,ブロンザー,身体用及び顔用の日焼け止め用化粧品,薬用でない化粧品・せっけん類及び歯磨き,アフターシェーブローション,ひげそり用クリーム,肌用せっけん,顔用クレンザー,顔用のモイスチャライザー,アイクリーム,目もと用のジェル状化粧品,アイメイクアップリムーバー,顔用の化粧落とし剤,薬用でないしみ取り用化粧品,顔用の化粧水,顔用せっけん,ハンドクリーム,ボディクリーム,ボディローション,ボディオイル,身体用のジェル状化粧品,ボディパウダー,薬用でない皮膚の手入れ用化粧品,薬用でないしわ取りクリーム,薬用でない肌の再生を促すクリーム,顔の角質除去用の化粧品,顔の美容用マスク,セルフタンニング用化粧品,身体用せっけん,ヘアシャンプー,ヘアコンディショナー,ヘアスプレー,ヘアームース,ヘアージェル,毛髪保湿用化粧品,ヘアーローション,身体用の制汗用化粧品・防臭剤及びエッセンシャルオイル,歯磨き,せっけん類」、第14類「測時器及び計時用具,時計,腕時計,ストップウォッチ,時計用の鎖飾り,懐中時計,時計バンド,時計付ブレスレット,身飾品,時計鎖,時計側,時計の部品,キーホルダー」及び第25類「下着,ワイシャツ類及びシャツ,ティーシャツ,ポロシャツ,ジャージー製被服,スウェットシャツ,ズボン及びパンツ,ジーンズパンツ,ショーツ,セーター,スウェットパンツ,ジャケット,コート,ベスト,ウォームアップスーツ,ボディスーツ,部屋着,寝巻き類,補正下着,ブリーフ,ボクサーブリーフ,タンクトップ,バンド,トランクス,靴下,メリヤス下着,メリヤス靴下,タイツ及びタイツストッキング,レオタード,レギンス,水泳着,レッグウォーマー,スカーフ,帽子,トーク(帽子),バイザー(帽子),衣服用フード,バンダナ,ベルト,手袋,ランジェリー,トップス,パジャマ,ネクタイ,ジョギングスーツ,スポーツ用ブラジャー,ブラジャー,パンティ,スリップ,テディ,キャミソール,婦人の体型を整えるための下着,ビスチェ,運動着,被服」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『()』(括弧)内に、ローマ文字の『X』を標準文字で表したものであり、極めて簡単かつありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における審尋
当審において、請求人に対し、平成27年11月9日付けで、要旨以下のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するものである旨の暫定的見解を示した上で審尋をし、期間を指定して、これに対する回答を求めた。
本願商標は、「()」(括弧)内(以下「括弧内」という。)に欧文字一字の「X」を表してなるものであるところ、一般に、欧文字一字は、商品の規格や形式等を表すための記号、符号として類型的に使用されるものであることから、商標としての自他商品識別力を有するものではなく、商標法における登録要件との関係においては、極めて簡単、かつ、ありふれた標章のみからなる商標として、商標法第3条第1項第5号に該当するものといえる。
そして、本願商標は、このような欧文字一字を括弧内に表してなるものであるが、本願の指定商品を含む分野において、別掲のとおり、欧文字一字を括弧内に表してなる実情が認められることから、欧文字一字を括弧内に書してなる標章は、サイズ、色彩又はサイズや重量の規格、形式などを表す際の記号や符号として類型的に用いられているといえるものであり、それ自体では、商品の出所識別標識として使用されているとはいい難いものである。
してみると、本願の指定商品を含む商取引の場において、括弧内に欧文字一字を書してなる表記が、主にサイズなどの規格を表すものとして、便宜的に使用されているというのが実情であるといえる。
そうすると、本願商標は、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者に、商品の規格等を表示する上で、便宜的に記号、符号として用いられたものであることを認識させるにすぎないとみるのが相当であるから、極めて簡単、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といえるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
4 審尋に対する請求人の回答の要点
請求人は、前記3の審尋に対し、「サイズを表すS、M、L等の文字や、サイズ表記のH、W、Dの文字、色彩を表す英単語の頭文字であるY、L、G、O等の文字、及び重量の単位であるgの文字等、括弧内に書した欧文字一字が、サイズ等を表す記号・符号として用いられている場合があることは認められるものの、サイズや色彩等を表す英単語の頭文字となり得ない欧文字一字を括弧内に書した場合には、これに接する取引者、需要者は、必ずしも、商品の規格等を表示する上で、便宜的に記号、符号として用いられたものであると認識するとはいえない。本願商標の『X』は、サイズ表記や色彩等の表示として使用されているものは見受けられない。してみると、商品の色彩やサイズ等を表示するものの頭文字となり得ない『X』を括弧内に書してなる本願商標は、商品の規格等を表す記号・符号として認識されるとは考え難く、商品の出所識別標識として十分機能し得るから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章からなるものとはいえない。」旨の意見を述べている。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第5号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「(X)」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成態様は、欧文字一字「X」を括弧内に表しているものであり、このような欧文字一字を括弧内に表してなるものは、本願の指定商品を含む分野において、別掲のとおり、商品の規格や形式等を表すための記号、符号として類型的に使用されている。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者に、商品の規格等を表示する上で、便宜的に記号、符号として用いられたものであることを認識させるにすぎないとみるのが相当であるから、極めて簡単、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といえるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
(2)請求人の主張
請求人は、サイズや色彩等を表す英単語の頭文字となり得ない欧文字一字を括弧内に書した場合には、これに接する取引者、需要者は、必ずしも、商品の規格等を表示する上で、便宜的に記号、符号として用いられたものであると認識するといえるものではなく、「X」は、サイズ表記や色彩等の表示として使用されているものは見受けられないことから、本願商標は、商品の規格等を表す記号、符号として認識されるとは考え難く、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章からなるものとはいえない旨主張する。
しかしながら、別掲の事実は、本願の指定商品との関係において、欧文字一字のみならず、欧文字一字が括弧内に表されたものについても、商品の規格等を表示する記号、符号として使用されていることを示したまでであって、このように、欧文字一字を括弧内に表してなるものが商品の規格や形式等を表すための記号、符号として類型的に使用されていることを考慮すると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標もその類型の一つとして認識するのが相当であるから、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する旨認定、判断したものである。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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