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Trademark Appeal Case

商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2015−900231(T2015−900231/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5755369号商標の指定商品及び指定役務中、第9類「電子応用機械器具及びその部品,コンピュータソフトウェア,コンピュータゲームソフトウェア,ダウンロード可能な電子計算機用プログラム,携帯電話機用コンピュータプログラム,ダウンロード可能な電子計算機用ゲームプログラム,ダウンロード可能な携帯電話機用ゲームプログラム,ETC(自動料金収受システム)車載器」、第35類「広告業,試供品の配布,商品の販売促進・役務の提供促進のためのクーポン券の発行及び管理,販売又は営業促進のためのポイント蓄積式カードの発行・管理及び清算,商品の販売促進・役務の提供促進のための企画及び実行の代理,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,企業の人事・労務管理及び求人活動に関する指導及び助言,企業の人事管理のための適性検査,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,商品の売買契約の代理・媒介・仲介・取次ぎ・代行,商品の売買契約の代理・媒介・仲介・取次ぎ・代行に関する情報の提供,消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供,ホテルの事業の管理,企業に関する情報の提供,文書又は磁気テープのファイリング,一般事務の代行,電子計算機による文書の送信及び受信の事務処理代行,経理事務の代行,コンピュータデータベースへの情報編集,インターネットのホームページにおける広告用スペースの貸与,職業の適性に関する助言,職業(職種・職務)適性検査,コンピュータデータベースへの情報構築及び情報編集」及び第42類「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるコンピュータプログラムの提供,インターネットにおける検索エンジンの提供,インターネットの電子掲示板又はホームページの作成・更新,インターネットの電子掲示板又はホームページの作成に関する情報の提供,インターネットサーバーエリアの貸与,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,コンピュータネットワークにおけるウェブサイトの作成・設計・保守,インターネットにおける電子掲示板用のサーバの記憶領域の貸与,ブログのためのサーバの記憶領域の貸与,インターネットにおいて利用者が交流するためのソーシャルネットワーキング用サーバーの記憶領域の貸与」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品及び指定役務についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5755369号商標(以下「本件商標」という。)は、「AirSupplier」の文字を標準文字で表してなり、平成26年6月3日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,コンピュータソフトウェア,コンピュータゲームソフトウェア,ダウンロード可能な電子計算機用プログラム,携帯電話機用コンピュータプログラム,ダウンロード可能な電子計算機用ゲームプログラム,ダウンロード可能な携帯電話機用ゲームプログラム,ETC(自動料金収受システム)車載器」(以下「第9類取消理由対象商品」という。)、第35類「広告業,試供品の配布,商品の販売促進・役務の提供促進のためのクーポン券の発行及び管理,販売又は営業促進のためのポイント蓄積式カードの発行・管理及び清算,商品の販売促進・役務の提供促進のための企画及び実行の代理,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,企業の人事・労務管理及び求人活動に関する指導及び助言,企業の人事管理のための適性検査,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,商品の売買契約の代理・媒介・仲介・取次ぎ・代行,商品の売買契約の代理・媒介・仲介・取次ぎ・代行に関する情報の提供,消費者のための商品購入に関する助言と情報の提供,ホテルの事業の管理,企業に関する情報の提供,文書又は磁気テープのファイリング,一般事務の代行,電子計算機による文書の送信及び受信の事務処理代行,経理事務の代行,コンピュータデータベースへの情報編集,インターネットのホームページにおける広告用スペースの貸与,職業の適性に関する助言,職業(職種・職務)適性検査,コンピュータデータベースへの情報構築及び情報編集」(以下「第35類取消理由対象役務」という。)及び第42類「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるコンピュータプログラムの提供,インターネットにおける検索エンジンの提供,インターネットの電子掲示板又はホームページの作成・更新,インターネットの電子掲示板又はホームページの作成に関する情報の提供,インターネットサーバーエリアの貸与,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,コンピュータネットワークにおけるウェブサイトの作成・設計・保守,インターネットにおける電子掲示板用のサーバの記憶領域の貸与,ブログのためのサーバの記憶領域の貸与,インターネットにおいて利用者が交流するためのソーシャルネットワーキング用サーバーの記憶領域の貸与」(以下「第42類取消理由対象役務」という。)を含む第9類、第35類、第36類及び第41類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年2月25日に登録査定、同年4月3日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立てに引用する国際登録第1107483号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、2011年3月1日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2011年(平成23年)8月15日に国際商標登録出願、第9類「Computer programs.」、第35類「Advertising; business management; business administration; office functions; consultancy in the field of marketing with regard to the sale of customised product parts; organisational and professional business consultancy (including in the field of marketing) and information for product manufacturers, dealers, repair workshops and customers, in particular consultancy with regard to the sale of product parts; arranging of exhibitions and trade fairs for commercial, industrial or advertising purposes; organisation and arranging of advertising events; sales consultancy with regard to the installation and replacement of product parts.」及び第42類「Creating and hosting of electronic information, communication and transaction platforms on the Internet, in particular for the procurement, receipt, collating, communicating, forwarding and exchange of information and data, for business communications and for facilitating the initiation and conclusion of contracts of all kinds, the aforesaid services in particular in connection with procurement, supply management and product development.」を指定商品及び指定役務として、平成24年10月26日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標は、商標法第43条の2第1号により、その指定商品及び指定役務中、第9類「全指定商品」、第35類「全指定役務」及び第42類「全指定役務」についての登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。

(1)本件商標登録と引用商標登録について

本件商標は、平成26年6月3日に登録出願され、同27年4月3日に設定登録されたものである。

一方、引用商標は、平成23年8月15日に登録出願され、同24年10月26日に設定登録され、現在に至っているものである。

しかして、引用商標が、本件商標よりも先願に係る登録商標であることは明らかである。

(2)本件商標と引用商標との類似性について

ア 外観の類似性

本件商標は、欧文字「AirSupplier」を標準文字で横書きした構成からなり、引用商標は、欧文字「AirSupply」を横書きした構成からなる。

本件商標は11文字からなり、引用商標は9文字からなるが、両者は語頭から8文字目までが同一であって、本件商標及び引用商標中の文字の大部分が共通している。しかも、1文字目の「A」及び4文字目の「S」が大文字で表され、その他の文字が小文字で表されている点においても共通する。

しかして、時と所を異にして離隔的に観察するときは、後述するように両商標の称呼・観念が相紛らわしいという要素も加わって、両商標の末尾に位置する文字の記憶が曖昧となり、外観上相紛らわしい印象となり、互いを見誤るおそれは十分にあるというべきである。

よって、本件商標は、引用商標と外観上類似する商標である。

イ 称呼の類似性

本件商標からは「エアーサプライヤー」の称呼が生じ、引用商標からは「エアーサプライ」の称呼が生じる。

これらの称呼を比較すると、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音から第7音までの「エアーサプライ」の音を共通にし、異なるところは語尾における「ヤー」の音の有無にすぎない。しかも、当該「ヤー」の音は聴取され難い語尾音であることから、「ヤー」の音の有無が称呼全体に及ぼす影響は極めて小さく、両称呼をそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調、語感が近似し、互いに聴き誤るおそれがあるというべきである。

よって、本件商標は、引用商標と称呼上類似する商標である。

ウ 観念の類似性

本件商標「AirSupplier」からは「空気供給元」との観念が生じ(甲第3号証)、引用商標「AirSupply」からは「空気供給」との観念が生じ(甲第4号証)、両商標からはほぼ同一の観念が生じる。

よって、本件商標は、引用商標と観念上類似する商標である。

(3)本件商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類似性について

本件商標の指定商品及び指定役務中、第9類「電子応用機械器具及びその部品,コンピュータソフトウェア,・・・ETC(自動料金収受システム)車載器」は、引用商標の第9類の指定商品と類似する商品である。

また、本件商標の指定商品及び指定役務中、第35類「広告業,試供品の配布,・・・コンピュータデータベースへの情報構築及び情報編集」は、引用商標の第35類及び第42類の指定役務と類似する役務である。

さらに、本件商標の指定商品及び指定役務中、第42類「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,...インターネットにおいて利用者が交流するためのソーシャルネットワーキング用サーバーの記憶領域の貸与」は、引用商標の第42類の指定役務と類似する役務である。

(4)結び

以上のとおり、本件商標は引用商標と類似するものであり、また、その指定商品及び指定役務も同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

4 取消理由通知

当審において、平成28年1月5日付けで、商標権者に対し通知した取消理由は、次のとおりである。

(1)本件商標と引用商標との類似について

ア 本件商標

本件商標は、前記1のとおり、標準文字で「AirSupplier」と表してなるものであるから、その構成文字に相応して、「エアーサプライヤー」の称呼を生じるものであって、該語は、一般に親しまれた成語ではないものの、「Air」が「空気」などを意味する英語として、また、「Supplier」が「供給をする人(物)」などを意味する英語として、いずれも我が国においてよく知られているものであるから、本件商標は、構成全体として「空気供給者(元)」なる意味合いを表したと理解されるものといえる。

イ 引用商標

引用商標は、別掲のとおり、ゴシック体風の文字で「AirSupply」と横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「エアーサプライ」の称呼を生じるものであって、該語は、一般に親しまれた成語ではないものの、「Air」が「空気」などを意味する英語として、また、「Supply」が「供給、補給」などを意味する英語として、いずれも我が国においてよく知られているものであるから、引用商標は、構成全体として「空気供給(補給)」なる意味合いを表したと理解されるものといえる。

ウ 本件商標と引用商標との対比

(ア)外観

本件商標と引用商標は、書体が相違し、かつ、前者は11文字、後者は9文字よりなり、構成文字数が相違するものの、看者の注意を強く引く語頭から8文字までの「AirSuppl」の文字を共通にし、末尾部分において、わずかに前者における「ier」と後者における「y」の文字の差異を有するにすぎないものである。さらに、本件商標と引用商標は、いずれも第1文字の「A」と第4文字の「S」を大文字で表し、他の文字は小文字で表している点において共通にし、これより直ちに「Air」の語と「Supplier」の語又は「Supply」の語とを結合したと理解され、看者に与える外観上の印象において近似するものであるから、上記相違点が及ぼす影響は僅かなものといえる。

してみると、本件商標と引用商標は、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合は、外観上互いに紛れるおそれがあるものとみるのが相当である。

(イ)称呼

本件商標より生じる「エアーサプライヤー」の称呼と引用商標より生じる「エアーサプライ」の称呼は、「エアーサプライ」の音を同じくし、末尾において、「ヤー」の音の有無の差異を有するところ、該差異音は、半母音「j」と母音「a」を結合した摩擦音「ヤ」とこれに帯同する長音であって、そのうちの「ヤ」の音は、それ自体弱音であり、長音を伴うとしても、これらは、いずれも聴取され難い末尾に位置するものであるから、その発音は、他の音に比べて明瞭さを欠くものとなり、該差異音が称呼全体に及ぼす影響は大きいものとはいえない。

してみれば、本件商標より生じる「エアーサプライヤー」の称呼と引用商標より生じる「エアーサプライ」の称呼は、これらをそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が極めて近似したものとなり、互いに聞き誤るおそれがあるものということができる。

(ウ)観念

前記認定のとおり、本件商標と引用商標は、「空気」など意味する英語「Air」を共通にし、これに、「供給をする人(物)」を意味する英語「Supplier」又は「供給、補給」など意味する英語「Supply」を結合した商標であり、それぞれから生じる意味合いは同一とはいえないとしても、「供給、補給」は、人の行為又は物の動作によってなされるという点を考慮すると、両商標は、観念上相紛らわしく類似するものといえる。

(エ)以上のとおりであるから、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛らわしい類似の商標であるといわざるを得ない。

エ 本件商標の指定商品・指定役務と引用商標の指定商品・指定役務との類似

(ア)第9類に属する商品について

本件商標の指定商品中、「第9類取消理由対象商品」は、引用商標の指定商品である「Computer programs.」と同一又は類似の商品と認められる。

(イ)第35類に属する役務について

本件商標の指定役務中、「第35類取消理由対象役務」は、引用商標の指定役務中、第35類「全指定役務」と同一又は類似の役務と認められる。

(ウ)第42類に属する役務について

本件商標の指定役務中、「第42類取消理由対象役務」は、引用商標の指定役務中、第42類「全指定役務」と同一又は類似の役務と認められる。

オ むすび

したがって、本件商標と引用商標とは、類似する商標であって、かつ、本件の指定商品及び指定役務中、「第9類取消理由対象商品」、「第35類取消理由対象役務」及び「第42類取消理由対象役務」は引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似する商品又は役務であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

5 商標権者の意見

前記4の取消理由に対し、商標権者は、何ら意見を述べるところがない。

6 当審の判断

本件商標についてした前記4の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、「結論掲記の指定商品及び指定役務」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品及び指定役務については、その登録を取り消す理由がないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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