Trademark Appeal Case
地名と品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−12853(T2015−12853/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「地中海」の文字と「メディテラニアン」の文字とを上下二段に横書きしてなり、第30類「調味料,香辛料」を指定商品として、平成26年11月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ヨーロッパ南岸・アフリカ北岸およびアジア西岸に挟まれた海』を意味する『地中海』の文字と、『地中海』を意味する英語『mediterranean sea』の音訳の一部であり、上記の地中海を直感させる『メディテラニアン』を普通に用いられる方法で表してなるところ、その指定商品との関係で、地中海は、その産地又はその原材料の産地を表すものと認識させる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、需要者は、地中海周辺地域産の商品又は地中海周辺地域産の原材料からなる商品であること、すなわち、商品の産地、品質(原材料産地)を表したものと認識するというのが相当であるから、本願商標は、指定商品の産地、品質を普通に用いられる方法で表示してなるものにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標を構成する「地中海」の文字が「ヨーロッパ南岸・アフリカ北岸およびアジア西岸に挟まれた海」の意味であることを表す事実及び本願の指定商品を含む飲食料品の産地を認識させるものとして使用されている事実、「メディテラニアン」(「MEDITERRANEAN」)の文字が「地中海」を認識させる語として使用されている事実を発見したので、該事実について、別掲1ないし3のとおり、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、平成28年3月31日付け証拠調べ通知書によってこれを開示し、期間を指定して、これに対する意見を求めた。
4 請求人の意見
請求人は、上記証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「地中海」の文字と「メディテラニアン」の文字とを上下二段に横書きしてなるものであるところ、その構成態様は、格別特異なものではなく、普通に用いられる方法で表示したものといえる。
そして、その構成中、上段の「地中海」の文字は、前記3の証拠調べ通知で示した別掲1の事実を踏まえると、「ヨーロッパ南岸・アフリカ北岸およびアジア西岸に挟まれた海」であることを一般に認識させるといえるものであり、同じく証拠調べ通知で示した別掲2の事実から、本願の指定商品を含む飲食料品の分野において、「ヨーロッパ南岸・アフリカ北岸およびアジア西岸に挟まれた海」である「地中海」の周辺地域を産地とする商品や「地中海」の周辺地域を産地とする原材料を有する商品に使用されていることが認められる。
また、本願商標の構成中、下段の「メディテラニアン」の文字は、同じく証拠調べ通知で示した別掲3の事実から、「地中海」を認識させるものとして使用されていることが認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、本願商標から「ヨーロッパ南岸・アフリカ北岸およびアジア西岸に挟まれた海」の「地中海」を容易に想起し、その商品が「ヨーロッパ南岸・アフリカ北岸およびアジア西岸に挟まれた海」である「地中海」又はその周辺地域を産地とする商品や「地中海」又はその周辺地域を産地とする原材料を使用した商品であると認識するにとどまるとみるのが相当であるから、本願商標は、商品の産地、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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