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Trademark Appeal Case

欧文商標の要部抽出と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−23027(T2015−23027/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第43類「飲食の提供」を指定役務として、平成26年12月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録第5031677号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年11月10日に登録出願、「レストランにおける飲食物の提供,その他の飲食物の提供」を含む第43類、第1類、第5類、第18類、第20類、第29類、第30類、第31類及び第33類を指定商品及び指定役務として、同19年3月9日に設定登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標との類否について

ア 本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、ゼブラ(縞馬)の柄の曲線からなる図形を上部に配し、中央部分は「鉄板焼」の文字と「OUT of AFRICA」の欧文字を二段に横書きしてなり、該文字部分の下部にまばらな草のような図形を配してなるものである。なお、「OUT of AFRICA」の文字は、茶、緑、黄、赤、青の五つの色彩によって表されている。

そして、その構成文字中の「out of」の文字が、「〜の外へ」、「〜から」等の意味を有することから、「OUT of AFRICA」の文字部分は、「アフリカの外へ」又は「アフリカから」ほどの意味合いを理解させるものであり、その構成文字に相応して、「アウトオブアフリカ」の称呼を生ずるものである。

また、「鉄板焼」の文字部分は、本願の指定役務との関係においては、単に提供する飲食物の種類を表すものであり、本願商標においては、自他役務の識別力がない文字部分である。

さらに、ゼブラ(縞馬)の柄の曲線からなる図形部分及び草のような図形部分は、文字部分中の「AFRICA」の文字との関連で、アフリカを想像させるための図形ともいえるものであるが、該図形部分と文字部分とは、構成全体として何らかの特定の意味合いを看取させる等、常に一体のものとして把握し、認識しなければならないとすべき特段の事情も見受けられないものである。

そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中、大きく表され、強く印象される「OUT of AFRICA」の文字部分に着目して取引に当たる場合も少なくないというのが相当であるから、該「OUT of AFRICA」の文字部分は、独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものである。

してみれば、本願商標は、該「OUT of AFRICA」の文字部分に相応して「アウトオブアフリカ」の称呼を生じ、「アフリカの外へ」又は「アフリカから」の観念を生ずるものである。

イ 引用商標

引用商標は、別掲2のとおり、「out of Africa(「A」の文字がデザイン化されている。以下同じ。)」の文字とアフリカ大陸、お面及び象の群れが描かれた図形からなるものであるところ、該「out of Africa」の文字部分は、上記と同様に、「アフリカの外へ」又は「アフリカから」程の意味合いを理解させるものであり、その構成文字に相応して、「アウトオブアフリカ」の称呼を生ずるものである。

さらに、アフリカ大陸、お面及び象の群れが描かれた図形部分は、文字部分中の「Africa」の文字との関連で、アフリカを想像させるための図形ともいえるものであるが、該図形部分と文字部分とは、構成全体として何らかの特定の意味合いを看取させる等、常に一体のものとして把握し、認識しなければならないとすべき特段の事情も見受けられないものである。

そうすると、引用商標に接する取引者、需要者は、その構成中、大きく表され、強く印象される「out of Africa」の文字部分に着目して取引に当たる場合も少なくないというのが相当であるから、該「out of Africa」の文字部分は、独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものである。

してみれば、引用商標は、該「out of Africa」の文字部分に相応して、「アウトオブアフリカ」の称呼を生じ、「アフリカの外へ」又は「アフリカから」の観念を生ずるものである。

ウ 本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、本願商標の図形部分と引用商標の図形部分は、その構成が相違するものであるが、ともに、アフリカを想像させる図形といえるものであって、かつ、両商標の文字部分は、その綴りが同じであるから、文字部分については類似しており、両者は、外観上、近似した印象を与えるものである。

次に、称呼においては、両者は「アウトオブアフリカ」の称呼を共通にするものであり、観念においても、両者は、「アフリカの外へ」又は「アフリカから」の観念を共通にするものである。

以上のとおり、本願商標と引用商標とは、その文字部分において、外観の印象が近似するものであって、かつ、称呼及び観念を共通にするものであるから、役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある互いに紛らわしい類似の商標と判断するのが相当である。

また、本願の指定役務「飲食の提供」と引用商標の指定役務中の「レストランにおける飲食物の提供,その他の飲食物の提供」は、同一又は類似するものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、「本願商標中の『OUT of AFRICA』の文字部分及び引用商標の『out of Africa』の文字部分は、『アフリカから』、『アフリカ起源の』、『アフリカ出所の』という意味合いにすぎず、『from Africa』と同義であるから、識別力に与える影響度合いが小さい。」旨を主張している。

しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標及び引用商標は、その構成態様から、「OUT of AFRICA」の文字部分及び「out of Africa」の文字部分が独立して、自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、外観において近似した印象を与えるものであって、その称呼と観念を共通にするものであるから、本願商標と引用商標は、役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標というべきである。

したがって、請求人の主張は、採用することができない。

イ 請求人は、「本願商標は、請求人が運営する周知著名な『ザ・ウィンザー・ホテル洞爺』の名物レストラン(鉄板焼き)の屋号として使用しており、本件商標を屋号とするレストランが、レストランの評価付きガイドブックとして有名なミシュランガイド北海道2012版にて星を得て、有名レストランとして評価されているから、引用商標と混同する事情にはない。」旨を主張している。

しかしながら、請求人が提出した証拠からは、本願商標をその指定役務に使用している事実を認めることができず、また、本願商標の使用開始時期、使用期間、売上高等の営業の規模や広告宣伝等について証明しうる資料は提出されていない。

してみれば、本願商標は、これがレストランの屋号として使用され、ミシュランガイド北海道2012版に掲載されているとしても、そのことをもって、その指定役務について需要者の間に広く認識されている商標ということができないから、本願商標がその指定役務に使用されたとしても、これに接する需要者又は取引者が、直ちに請求人の役務であると認識するとはいえないというのが相当である。

そして、上記(1)のとおり、本願商標と引用商標とは、類似の商標であり、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と類似する役務であるから、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあるものである。

したがって、請求人の主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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