結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2013−900011(T2013−900011/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5529021号商標(以下「本件商標」という。)は、「TMALL」の欧文字を書してなり、平成23年12月26日に登録出願、第9類「眼鏡」、第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,放送番組の制作,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,機械器具に関する試験又は研究,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、同24年9月14日に登録査定、同年10月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の登録商標を引用している。
登録第5227157号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成20年7月2日に登録出願、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,文書又は磁気テープのファイリング,求人情報の提供,電子商取引における商品の売買契約の媒介,電子商取引に関する事業情報の提供,電子商取引に係る事業の運営・管理,電子商取引の利用促進のためのポイントの蓄積・集計・管理及び清算,電子商取引で発生した売掛金の請求書送付の事務の代行」及び第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,商品代金の徴収の代行,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引,外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券先渡取引・有価証券店頭指数等先渡取引・有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引又はこれらの取引の媒介・取次ぎ若しくは代理,有価証券等精算取次ぎ,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,企業の信用に関する調査,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算,クレジットカード・デビットカードの発行の取次ぎ又は斡旋,クレジットカードの発行及び利用に関する情報の提供,クレジットカード会員の募集及び会員の管理,クレジットカード利用に際しての信用の保証」を指定役務として、同21年5月1日に設定登録されたものである。
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第15号、同第19号及び同第7号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その指定商品及び指定役務中、第35類、第41類、第42類の全指定役務についての登録は取り消されるべきであるとして、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第86号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人が、第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供を行うインターネットショッピングモールの運営・接続及び情報の提供」(以下「使用役務」という。)について使用し、本件商標の出願前より取引者、需要者間に広く認識されている引用商標、「T−MALL」及び「Tモール」(以下、まとめていうときは「引用各商標」という。)と同一又は類似であり、かつ、上記申立人が引用各商標を使用する役務と同一又は類似の役務、第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用するものである。
したがって、本件商標の第35類の全指定役務は、商標法第4条第1項第10号に該当し登録を受けることができないものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、申立人の商標として、広く一般に知られているから、本件商標が、第35類の全指定役務、第41類の全指定役務、第42類中少なくとも「デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」は、商標法第4条第1項第15号に該当し登録を受けることができないものである。
(3)商標法第4条第1項第19号について
本件商標の商標権者は、インターネットショッピングモール「淘宝網(タオバオネット)」を中国で運営するとともに、中国輸入サイト「Alibaba Japan」を日本で運営する者である。
商標権者は、申立人のインターネットショッピングモール「T−MALL」が日本において著名であることを知りながら登録を受けたものであって、本件商標を不正の目的をもって使用するものである。したがって、本件商標の第35類の全指定役務、第41類の全指定役務、第42類の全指定役務は、商標法第4条第1項第19号に該当し登録を受けることができないものである。
(4)商標法第4条第1項第7号について
商標権者は、申立人が運営する「T−site」、「T−MALL」等のインターネットショッピングサイトと同様のインターネットショッピングモール「淘宝網(タオバオネット)」を中国で運営するとともに、中国輸入サイト「Alibaba Japan」を日本で運営する者であるが、申立人の周知著名な引用商標にフリーライドする意思で日本において商標権取得を試みた当該行為は、公の秩序、善良な風俗を害する商標である。
したがって、本件商標の第35類の全指定役務、第41類の全指定役務、第42類の全指定役務は、商標法第4条第1項第7号に該当し登録を受けることができないものである。
当審において、商標権者に対して平成25年9月26日付けで通知した取消理由の内容は、別掲2のとおりである。
商標権者は、上記4の取消理由について、指定した期間に意見を述べていない。
(1)登録異議申立てに係る指定役務中、第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について
本件商標についてした、前記4の取消理由は、妥当なものと認められる。
してみれば、本件商標の指定商品及び指定役務中、第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
(2)登録異議申立てに係る指定役務中、第35類以外の第41類及び第42類の全指定役務について以下検討する。
ア 商標法第4条第1項第15号該当性について
引用商標は、別掲2の取消理由に記載したとおり、申立人の業務に係る使用役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時には既に、取引者、需要者の間に相当程度認識されていたものと認められる。
しかしながら、引用商標の使用役務と、本件商標の第41類及び第42類の全指定役務とは、その役務の提供の手段、目的又は場所、需要者の範囲等が異なるものであるから、商標権者が本件商標を第41類及び第42類の指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者に引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものである。
したがって、本件商標は、第41類及び第42類の全指定役務について、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
イ 商標法第4条第1項第19号該当性について
引用商標は、別掲2の取消理由に記載したとおり、申立人の業務に係る使用役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時には既に、取引者、需要者の間に相当程度認識されていたものと認められる。
しかしながら、申立人提出の証拠からは、商標権者が本件商標を第41類及び第42類の全指定役務に使用することが、申立人の引用商標に蓄積された名声、信用、顧客吸引力にフリーライドし、不正の利益を得る目的をもって本件商標の登録を受けたものとすべき具体的事実を見いだすことができないものであるから、本件商標は、不正の目的をもって使用するものということができない。
したがって、本件商標は、第41類及び第42類の全指定役務について、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
ウ 商標法第4条第1項第7号該当性について
引用商標は、本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る使用役務を表示する商標として、我が国の需要者の間に相当程度知られていたとしても、申立人提出の証拠によっては、商標権者が申立人の引用商標にフリーライドする意思で本件商標を登録したものとすべき具体的事実を見いだすことができない。
また、本件商標は、「TMALL」の欧文字を表してなるものであるから、その構成自体において公序良俗違反に該当するものでないことは明らかである。
したがって、本件商標は、第41類及び第42類の全指定役務について、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に係る登録は、商標法第4条第1項第10号に違反してされたものであるから、商標法第43条の
3第2項の規定により、取り消すべきものとし、申立てに係るその余の指定役務については、取り消すべき理由はないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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