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結論

勝訴(請求認容)

商標「KOBOT」と「COVOT」の称呼類似と観念の相違(第4条第1項第11号|審判不服2016−3480(T2016−3480/J1))

審判番号
不服2016−3480(T2016−3480/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「KOBOT」引用商標「COVOT」
争点(論点)
称呼類似と観念の相違
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2016−3480(T2016−3480/J1)・不服)は、本件商標「KOBOT」と引用商標「COVOT」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と観念の相違」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第7類、第9類及び第10類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年3月26日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同27年6月17日付け及び同年9月29日付けの手続補正書並びに当審における同28年7月15日付け手続補正書をもって別掲2のとおりの指定商品に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標法第6条第1項及び第2項について

本願に係る指定商品のうち、平成27年9月29日付け手続補正書により補正された補正後の指定商品中「人型双腕で調理をなす調理ロボット,人型双腕で皿へ料理の盛付をなす盛付ロボット,人型双腕で料理を運ぶ給仕ロボット,人型双腕で洗い済み食器を食器棚へしまう整頓ロボット,人型双腕をなす衣類折り畳みロボット,人型双腕で洗濯した衣類のハンガーかけ・はずしロボット,人型双腕の品物片付けロボット,人型双腕の書類整理ロボット,電気通信機器・電子計算機を装備し留守番・見張り・異常時の通報・健康管理の機能を備えた上半身を持つ移動式又は固定式人型ロボット」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないものであり、また、そのため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、登録第4654744号商標(以下「引用商標1」という。)、登録第5491571号商標(以下「引用商標2」という。)及び登録第5518366号商標(以下「引用商標3」という。これらをまとめていう場合は、以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

なお、引用商標は、その概要が別掲3ないし5のとおりであって、それらの商標権はいずれも現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第6条第1項及び第2項について

本願は、その指定商品について、前記1のとおり補正された結果、その指定商品の内容及び範囲が明確なものになったと認められる。

その結果、本願の指定商品は商標法第6条第1項及び第2項の規定の要件を具備するものとなった。

(2)商標法第4条第1項第11号について

ア 本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、黄色で表した「C」、「b」及び「t」並びに紺色で表した2つの「o」の欧文字を「Cobot」と横書きし(以下「文字部分」という。)、その下部に黄色の円弧の一部(以下「図形部分」という。)を表した構成からなるところ、本願商標は、文字と図形との結合商標と認識されるものである。

そして、本願商標の構成中の文字部分は、本願指定商品である「ロボット」を取り扱う業界において、別掲6のとおり、該文字が「コボット」と称呼され、「協働(協力)ロボット」の意味合いで使用されている事実がある。

そうすると、本願商標は、文字部分から「コボット」の称呼及び「協働(協力)ロボット」の観念を生ずるというのが相当である。

イ 引用商標1

引用商標1は、別掲3のとおり、「コボット」の片仮名及び「COVOT」の欧文字を二段書きしてなるところ、該文字は辞書に掲載されていないことから、特定の語義を想起しない造語として認識され、引用商標1からは特定の観念は生じないものである。

そして、引用商標1は、上記の構成からなるところ、上段に記載された片仮名が下段の欧文字の読み方を特定しているものとみるのが自然であるから、引用商標1からは「コボット」の称呼が生ずるというのが相当である。

ウ 引用商標2及び3

引用商標2及び3は、別掲4及び5のとおり、「KOBOT」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は辞書に掲載されていないことから、特定の語義を想起しない造語として認識され、両商標からは特定の観念は生じないものであり、また、該文字に相応して、「コボット」の称呼を生ずるものである。

エ 本願商標と引用商標1との比較

本願商標及び引用商標1は、共に「コボット」の称呼を生ずるものであるから、両商標は「コボット」の称呼を共通にするものである。

次に、外観についてみるに、両商標の構成は、それぞれ上記ア及びイのとおりであり、図形部分又は片仮名文字及び色彩の有無並びに中間における「b」と「V」の相違を有することから、外観において、両者は、判然と区別し得るものである。

また、観念については、本願商標は、「協働(協力)ロボット」の観念を生ずるのに対し、引用商標1からは特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念においても相紛れるおそれのないものである。

そうしてみると、本願商標と引用商標1とは、称呼において共通するとしても、外観においては、判然と区別し得るものであり、また、観念においても、相紛れるおそれはないものであるから、その称呼、外観、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、両商標は、非類似の商標というべきである。

オ 本願商標と引用商標2及び3との比較

本願商標及び引用商標2及び3は、共に「コボット」の称呼を生ずるものであるから、両商標は「コボット」の称呼を共通にするものである。

次に、外観についてみるに、両商標の構成は、それぞれ上記ア及びウのとおりであり、図形部分及び色彩の有無、語頭における「C」と「K」の相違並びに「C」又は「K」以外の文字の大文字と小文字の差異を有することから、外観において、両者は、判然と区別し得るものである。

また、観念については、本願商標は、「協働(協力)ロボット」の観念を生ずるのに対し、引用商標2及び3からは特定の観念は生じないものであるから、両商標は、観念において相紛れるおそれのないものである。

そうしてみると、本願商標と引用商標2及び3とは、称呼において共通するとしても、外観においては、判然と区別し得るものであり、また、観念においても、相紛れるおそれはないものであるから、その称呼、外観、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、両商標は、非類似の商標というべきである。

カ 小括

以上によれば、本願商標と引用商標とは、これらを同一又は類似する商品に使用しても、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(3)まとめ

上記(1)及び(2)のとおり、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶理由は解消し、また、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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