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結論

勝訴(請求認容)

商標「栄雅」と「栄華」の称呼同一と外観・観念の類否(第4条第1項第11号|審判不服2016−11141(T2016−11141/J1))

審判番号
不服2016−11141(T2016−11141/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「栄雅」引用商標「栄華」
争点(論点)
称呼同一と外観・観念の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2016−11141(T2016−11141/J1)・不服)は、本件商標「栄雅」と引用商標「栄華」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼同一と外観・観念の類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「栄雅」の文字を標準文字で表してなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成27年5月26日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同28年4月4日付け手続補正書により、第33類「泡盛,合成清酒,焼酎,白酒,清酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第1900224号商標(以下「引用商標」という。)は、「栄華」の文字を横書きしてなり、昭和59年12月28日に登録出願、第28類「酒類」を指定商品として、同61年10月28日に設定登録され、その後、平成18年7月5日に指定商品を第32類「ビール」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、前記1のとおり、「栄雅」の文字を書してなるところ、この文字は、「さかえる」ほどの意味合いを有する「栄」の漢字と、「みやびやかなこと」ほどの意味合いを有する「雅」の漢字とを結合したものであって、これらの漢字はいずれもごく親しまれたものであるものの、これらを結合した構成全体から、各漢字が有する上記意味合いを想起する以上に特定の意味合いが想起されるものではないから、本願商標は、特定の意味合いを有しない一種の造語と理解される。

してみると、本願商標は、その構成文字に相応して「エイガ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標は、前記2のとおり、「栄華」の文字を書してなるところ、この文字は、「世に時めき栄えること」ほどの意味合いを有する親しまれた成語であるから、「世に時めき栄えること」の観念及び「エイガ」の称呼を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標の類否

本願商標と引用商標は、外観については、1文字目の「栄」の漢字が共通するものの、2文字目は前者は「雅」の漢字であるのに対し、後者は「華」の漢字であって、2文字からなる簡潔な構成のうち1文字が明らかに異なるものであるから、両商標は、外観上、相紛れるおそれはないものである。

次に、称呼については、本願商標と引用商標は、共に「エイガ」の称呼を生じるものであるから、称呼上、同一のものである。

さらに、観念については、本願商標は、特定の観念を生じないものであるから、特定の観念を生じる引用商標とは、観念が共通するものとはいえない。また、前記(1)のとおり、本願商標を構成する「栄」と「雅」の文字は、それぞれ「さかえる」、「みやびやかなこと」ほどの意味合いを有するごく親しまれた漢字であるから、本願商標に接する取引者、需要者は、これが上記意味合いの漢字によって構成されるものとして把握するといえる。してみると、「世に時めき栄えること」との観念を生じる引用商標とは、観念上、相紛れるおそれはない。

以上からすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、たとえ、称呼を同一にするとしても、外観及び観念において相紛れるおそれがないから、商品の出所について誤認混同を生じない非類似の商標と判断するのが相当である。

したがって、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当とはいえず、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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