Trademark Appeal Case
地名と一般名称の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2016−2177(T2016−2177/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「日本ギリシャヨーグルト」の文字を書してなり、第29類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年12月2日に登録出願され、その後、その指定商品については、原審における同27年10月22日付け及び当審における同28年2月12日付け手続補正書により、第29類「日本で生産載されたギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」に補正されたものである(合議体注:指定商品の表示中、「載」の文字は誤記と考えられるため、以下「載」の文字を除いて記載することとする。)。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『日本ギリシャヨーグルト』の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、『ギリシャヨーグルト』の文字は、インターネットウェブサイトによれば、ギリシャで食されてきたヨーグルトで、通常のヨーグルトの製法に、水切りの工程を経て製造されるものであり、当該商品が、我が国で製造・販売されていることが理解されるものである。そうすると、本願商標を本願の指定商品に使用するときは、その商品が『日本で生産されたギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト』ほどの意味合いを需要者に認識させるにとどまる。してみれば、本願商標は、本願の指定商品の産地、品質を普通に用いられる方法で表したものというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成28年7月5日付けで証拠調べ通知書によってこれを開示し、期間を指定して、意見を求めた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の意見(要旨)
本願商標は、日本ギリシャヨーグルト株式会社(請求人)が、自社の商品(ギリシャヨーグルト)の販売時に使用する限り、取引者、需要者をして、「日本で生産又は販売された、ギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」のように誤認、混同を生じさせるものではない。
本願商標は、たしかに、「日本」の文字を使用しているために、「日本で生産又は販売」されたと理解するが、「日本」の文字と「ギリシャ」の文字が大きさも字体も同じであり「普通に用いられる方法」で表示された標章であるから、「日本ギリシャ」と考えることもできる。「日本ギリシャ」は、特別な国名ではない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「日本ギリシャヨーグルト」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中、「日本」の文字は、我が国の国名であり、商品の産地、販売地を表すものと理解させるものである。
また、別掲のとおり、日本国内において、ギリシャ由来の製法(水切り製法)によるヨーグルトが、複数の事業者によって製造され、該製法により製造されたヨーグルトを表すものとして、「ギリシャヨーグルト」の文字が使用され、販売されている事実が認められる。
そうすると、本願商標は、「日本」の文字と「ギリシャヨーグルト」の文字を一連に表したものであって、これをその指定商品に使用した場合には、取引者、需要者に、商品が「日本で生産又は販売された、ギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」であると理解、認識させるにすぎないから、商品の産地、販売地、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、日本ギリシャヨーグルト株式会社(請求人)が、自社の商品(ギリシャヨーグルト)の販売時に使用する限り、取引者、需要者をして、「日本で生産又は販売された、ギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」のように誤認、混同を生じさせるものではない旨を主張している。
しかしながら、本願商標は、「日本ギリシャヨーグルト株式会社」ではないから、請求人を表すものではなく、その商品の産地又は販売地を表す「日本」の文字と、その商品の品質である「ギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」を表す「ギリシャヨーグルト」の文字とを一連に表したものと理解させるにすぎないものであるから、上記(1)のとおり、「日本で生産又は販売された、ギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」であると理解、認識させるものである。
また、請求人は、本願商標は、「日本」の文字と大きさも字体も同じである「ギリシャ」の文字から、国名ではない「日本ギリシャ」とも考えられる旨主張している。
しかしながら、別掲のとおり、「ギリシャヨーグルト」の文字が、「ギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」を表すものとして使用されており、また、本願の指定商品は、「日本で生産されたギリシャ由来の製法により製造されたヨーグルト」であるから、本願商標は、容易に「日本」と「ギリシャヨーグルト」の文字からなるものと理解されるものである。
したがって、請求人の主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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