Trademark Appeal Case
同一称呼商標の登録可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2013−900419(T2013−900419/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5617331号商標(以下「本件商標」という。)は,「ブロマガ」の文字を標準文字で表してなり,平成24年9月27日に登録出願され,第9類「画像処理用コンピュータのプログラム,インターネットを利用してダウンロード可能なコンピュータプログラム,その他のコンピュータプログラム,コンピュータプログラムを記憶させた記録媒体,電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,レコード,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,ダウンロード可能な電子書籍,電子出版物」,第38類「コンピュータを利用したメッセージ及び映像による通信,電気通信(放送を除く。),ウェブログ上の電子掲示板通信及びこれに関する情報の提供,放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,通信ネットワークを利用した電子書籍及び電子定期刊行物の提供,書籍の制作,通信ネットワークで提供される電子書籍及び電子定期刊行物の制作,通信ネットワークを利用した画像・映像の提供及びこれらに関する情報の提供,映画の上映・制作又は配給,通信ネットワークを利用した音・音声・音楽の提供及びこれらに関する情報の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」及び第42類「通信ネットワークを利用した気象情報の提供,その他の気象情報の提供,デザインの考案,インターネットを利用したデザインの考案に関する情報の提供,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,機械器具に関する試験又は研究」を指定商品及び指定役務として,同25年8月28日に登録査定され,同年9月20日に設定登録されたものである。
2 引用商標
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する使用商標(以下「引用商標1」という。)は,「ブロマガ」の文字からなるものであり,これを,「インターネットなどを介して,ホームページなどのサイトにアクセスし,例えばそのサイト内で公開されている有名人あるいは著名人が書いたエッセイ,小説,評論などを有料で閲覧できるシステムに基づく有料サービス事業」(以下「ブログ等の有料記事閲覧サービス」という。)全般に使用しているものである。
(2)申立人が引用する登録第5621414号商標(以下「引用商標2」という。)は,「ブロマガ」の片仮名と「BlogMaga」の欧文字とを上下二段に書してなり,平成24年9月13日に登録出願,第42類「インターネット等の通信ネットワークにおけるホームページの設計・作成又は保守,インターネット等の通信ネットワークにおけるホームページの設計・作成又は保守に関するコンサルティング,インターネット等の通信ネットワークにおけるホームページの設計・作成又は保守に関する情報の提供,インターネット等の通信ネットワークにおける情報・サイト検索用の検索エンジンの提供,インターネット等の通信ネットワークを利用するためのコンピュータシステムの設計・作成又は保守に関するコンサルティング,インターネット等の通信ネットワークを利用するプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータにおけるウィルスの検出・排除及び感染の防止・パスワードに基づくインターネット情報及びオンライン情報の盗用の防止並びにコンピュータにおけるハッカーの侵入の防止等の安全確保のためのコンピュータプログラムによる監視,インターネットサイトにおけるブログ検索用の検索エンジンの提供,インターネットにおけるブログのためのサーバーの記憶領域の貸与,ウェブログの運用管理のための電子計算機用プログラムの提供,ウェブログ上の電子掲示板用サーバの記憶領域の貸与及びこれに関する情報の提供,オンラインによるブログ作成用コンピュータプログラムの提供又はこれに関する情報の提供,インターネットホームページを閲覧するための電子計算機の貸与,インターネット上で利用者が交流するためのソーシャルネットワーキング用サーバコンピュータの記憶領域の貸与,インターネット上の情報を閲覧するためのコンピュータプログラムの提供,インターネット等の通信ネットワークにおいて利用可能な記憶装置の記憶領域の貸与」を指定役務として,同25年10月11日に設定登録されものである。
その後,商標登録の無効審判(無効2014−890017)により,その指定役務中,第42類「ウェブログの運用管理のための電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるブログ作成用コンピュータプログラムの提供,インターネット上の情報を閲覧するためのコンピュータプログラムの提供」についての登録を無効とする旨の審決がされ,同28年7月11日にその確定審決の登録がされ,現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第10号,同第11号及び同第15号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである旨申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。
(1)具体的理由
ア 証拠について
(ア)甲第2号証について
申立人が証拠(甲2)として提出する「MarkeZine(マーケジン)」記事は2009年1月20日にインターネット上に掲載されたものであり,その見出しには,「FC2ブログ,記事に課金できる『ブロマガ』サービスを開始」と掲げられている。
そして,この見出しの下には「FC2ブログは,記事に課金設定して投稿することで,月額購読ポイントを支払った読者が閲覧できるようになる『ブロマガ』サービスを開始した。」との記載がある。
すなわち,FC2インクは,2009年1月20日に,「インターネットなどを介して,ホームページなどのサイトにアクセスし,例えばそのサイト内で公開されている有名人あるいは著名人が書いたエッセイ,小説,評論などを有料で閲覧できるシステム」を開発し,かかるシステムに基づく有料サービス事業を開始したのである。
そして,商標,サービスマークとして「ブロマガ」なる語を造語して立ち上げ,この「ブロマガ」を前記サービス事業全般に使用する商標,サービスマークとしたのである。
したがって,前記有料サービス事業を運用するために使用される各種の商品及び該当役務について「ブロマガ」なる商標及びサービスマークを使用しているのが理解できる。
しかして,(a)第9類の商品に関していえば,当該記事の記載から,2009年1月20日より,FC2インクが,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を商品区分第9類の商品にも使用開始したことが明確である。
なぜなら,前述の如く,上記の有料サービス事業を行うためには,上記の商品を使用して行うこととなるからである。
すなわち,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を使用して前記インターネット上で有料閲覧できるサイトを立ち上げて有料サービス事業を行うためには,「画像処理用コンピュータのプログラム,インターネットを利用してダウンロード可能なコンピュータプログラム,その他のコンピュータプログラム,コンピュータプログラムを記憶させた記録媒体」などを使用することは当然だからである。
(b)第38類の役務に関していえば,当該記事の記載から,2009年1月20日より,FC2インクが,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を役務区分第38類の例えば「コンピュータを利用したメッセージ及び映像による通信,電気通信(放送を除く。),ウェブログ上の電子掲示板通信及びこれに関する情報の提供」に使用開始したことが明確である。
なぜなら,前述の如く,上記の有料サービス事業を行うためには,上記の役務を使用して行うこととなるからである。
すなわち,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を使用して前記インターネット上で有料閲覧できるサイトを立ち上げて有料サービス事業を行うためには,「コンピュータを利用したメッセージ及び映像による通信,電気通信(放送を除く。),ウェブログ上の電子掲示板通信及びこれに関する情報の提供」を使用することは当然であり,必ず使用することになるからである。
(c)第41類の役務に関していえば,当該記事の記載から,2009年1月20日より,FC2インクが,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を役務区分第41類の「通信ネットワークを利用した画像・映像の提供及びこれらに関する情報の提供,通信ネットワークを利用した音・音声・音楽の提供及びこれらに関する情報の提供」について,前記有料サービス事業を行っていると上記の記事から見て取れるのである。
なぜなら,前述の如く,上記の有料サービス事業を行うためには,上記の役務を使用して行うこととなるからである。
すなわち,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を使用して前記インターネット上で有料閲覧できるサイトを立ち上げて有料サービス事業を行うためには,「通信ネットワークを利用した画像・映像の提供及びこれらに関する情報の提供,通信ネットワークを利用した音・音声・音楽の提供及びこれらに関する情報の提供」を使用することは当然であり,必ず使用することになるからである。
(d)第42類の役務に関していえば,当該記事の記載から,2009年1月20日より,FC2インクが,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を役務区分第42類の「通信ネットワークを利用した気象情報の提供,その他の気象情報の提供,デザインの考案,インターネットを利用したデザインの考案に関する情報の提供」について,前記有料サービス事業を行っていると上記の記事から見て取れるのである。
なぜなら,前述の如く,上記の有料サービス事業を行うためには,上記の役務を使用して行うこととなるからである。
すなわち,「ブロマガ」なるサービスマーク及び商標を使用して前記インターネット上で有料閲覧できるサイトを立ち上げて有料サービス事業を行うためには,「通信ネットワークを利用した気象情報の提供,その他の気象情報の提供,デザインの考案,インターネットを利用したデザインの考案に関する情報の提供」を使用することは当然であり,必ず使用することになるからである。
しかも,FC2インクが行った「ブロマガ」なる商標及びサービスマークを使用しての前記有料サービス事業は現在も継続して盛大に行われており,一般の需要者のみならず,当業界の業界内においても前記「ブロマガ」なる語は周知著名となっている。多くの著名人や有名人が「ブロマガ」なる商標,サービスマークを使用した有料サービス事業に参画し,自己のインターネットのブログやエッセイ,インターネット書籍や雑誌などの販売,提供サービスを行っているのである。
このことからすると,「ブロマガ」はFC2インクの有する未登録周知商標であることは疑いのないものであり,本件商標は,商標法第4条第1項第10号若しくは同項第15号に違反して登録されたものである。
(イ)甲第3号証について
申立人が証拠(甲3)として提出する「インターネットコム」記事は2009年1月20日に掲載されたものであり,「FC2は2009年1月20日,同社が運営する無料Blogサービス『FC2ブログ』にて,ユーザーがBlog記事を月額購読にできる,課金記事『ブロマガ』を開始した」と記載されているものである。甲第2号証と同様に,該当商品及び該当サービスについて商標及びサービスマーク「ブロマガ」の使用開始が立証できる。
(ウ)甲第4号証について
申立人が証拠(甲4)として提出する「ZDNet Japan」記事は2009年1月20日に掲載されたものであり,「FC2,incは,運営する無料ブログサービス『FC2ブログ』にて,2009年1月20日より,ユーザーがブログ記事を月額購読制にできる,課金記事『ブロマガ』を開始」と記載されているものである。甲第4号証についても,甲第2号証,甲第3号証と同様に,該当商品及び該当サービスについて商標及びサービスマーク「ブロマガ」の使用開始が立証できる。
(エ)甲第5号証について
申立人が証拠(甲5)として提出するものは,FC2ブログ内で掲載されている著者堀江貴文氏の「堀江貴文のブログでは言えない話」である。当該掲載ブログは発行月2010年2月から2014年3月までFC2のブロマガを利用して毎月発行されているものである。4年以上の間継続してFC2のブログ内で「ブロマガ」について使用しており,同記事の右側に設けられている「ジャンルランキング」では当該ブログが2位(2014年3月4日現在)となっているものである。
かかる甲第5号証により,商標及びサービスマーク「ブロマガ」は未登録周知商標と立証できるものである。
(オ)甲第6号証について
申立人が証拠(甲6)として提出する「はてなブックマーク」記事は2012年8月21日に掲載されたものであり,「ニコニコ動画などを運営するドワンゴは8月21日,新サービス『ブロマガ』を開始した」と記載されているものである。また,同記事の下段「みんなのブックマーク」の欄では,「ブロマガは,FC2がやってたよね。(有料のところは読んだことがないけど)」とのコメントが掲載されている。
この甲第6号証によっても本件商標及びサービスマークが未登録周知商標であることを立証できるものである。
イ 商標法第4条第1項第10号若しくは同第15号の適用について
(ア)本件商標と甲第2号証との対比
本件商標は片仮名である「ブロマガ」である。
他方,申立人が証拠として提出する「MarkeZine(マーケジン)」記事内で使用されている商標は片仮名で「ブロマガ」である。
してみれば,本件商標と甲第2号証の商標は,共に「ブロマガ」の称呼を生ずることは明らかであるから,その称呼において同一の商標である。
そして,本件商標と甲第2号証の指定商品及び指定役務は,前記したとおりであるから,同一又は類似のものである。
すなわち,「ブロマガ」は他人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標,すなわち未登録周知商標に該当する。
さらに,本件商標は,需要者に他人の業務に係る商品及び役務と混同を生じさせる商標にも該当する。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号若しくは同第15号に違反して登録されたものである。
(イ)本件商標と甲第3号証との対比
本件商標は片仮名である「ブロマガ」である。
他方,申立人が証拠として提出する「インターネットコム」記事内で使用されている商標は片仮名で「ブロマガ」である。
してみれば,本件商標と甲第3号証の商標は,共に「ブロマガ」の称呼を生ずることは明らかであるから,その称呼において同一の商標である。
そして,本件商標と甲第3号証の指定商品及び指定役務は,前記したとおりであるから,同一又は類似のものである。
すなわち,「ブロマガ」は他人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標,すなわち未登録周知商標に該当する。
さらに,本件商標は,需要者に他人の業務に係る商品及び役務と混同を生じさせる商標にも該当する。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号若しくは同項第15号に違反して登録されたものである。
(ウ)本件商標と甲第4号証との対比
本件商標は片仮名である「ブロマガ」である。
他方,申立人が証拠として提出する「ZDNet Japan」記事内で使用されている商標は片仮名で「ブロマガ」である。
してみれば,本件商標と甲第4号証の商標は,共に「ブロマガ」の称呼を生ずることは明らかであるから,その称呼において同一の商標である。
そして,本件商標と甲第4号証の指定商品及び指定役務は,前記したとおりであるから,同一又は類似のものである。
すなわち,「ブロマガ」は他人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標,すなわち未登録周知商標に該当する。
さらに,本件商標は,需要者に他人の業務に係る商品及び役務と混同を生じさせる商標にも該当する。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号若しくは同項第15号に違反して登録されたものである。
(エ)本件商標と甲第5号証との対比
本件商標は片仮名である「ブロマガ」である。
他方,申立人が証拠として提出する「堀江貴文のブログでは言えない話」が掲載されているサイトはFC2ブログの「ブロマガ」を利用するものである。
してみれば,本件商標と甲第5号証の商標は,共に「ブロマガ」の称呼を生ずることは明らかであるから,その称呼において同一の商標である。
そして,本件商標と甲第5号証の指定商品及び指定役務は,前記したとおりであるから,同一又は類似のものである。
また,前記したとおり甲第5号証中の「ブロマガ」は需要者の間でも広く認識されているものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
(オ)本件商標と甲第6号証との対比
本件商標出願は平成24年9月27日である。
他方,申立人が証拠として提出する甲第6号証は,2012年8月21日に本件商標の新サービス「ブロマガ」を発表したときのものである。
前記したとおり,本件商標が発表されたときには,既に同業者及び需要者は「ブロマガについてはFC2が既に使用し,サービス事業をやっていた」との認識があり,「ブロマガ」は他人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標,すなわち未登録周知商標に該当する。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
ウ 商標法第4条第1項第11号の適用について
本件商標と甲第7号証を対比するに,本件商標の指定商品には,「画像処理用コンピュータのプログラム,インターネットを利用してダウンロード可能なコンピュータプログラム,その他のコンピュータプログラム」が含まれている。
しかしながら,これら「電子計算機用コンピュータプログラム」は,第42類中の「電子計算機用のコンピュータプログラムの提供」と類似するものである(類似商品・役務審査基準,第9類,電子計算機用プログラムの備考の欄:参考資料)。
申立人は,商標「ブロマガ」につき,第42類の役務である「ウェブログの運用管理のための電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるブログ作成用コンピュータプログラムの提供,インターネット上の情報を閲覧するためのコンピュータプログラムの提供」などについての引用商標2(登録第5621414号商標)を有している。
そして,申立人の有する引用商標2は,本件商標の出願日,すなわち,2012年9月27日より前の2012年9月13日に出願されており,商標登録されたものである。
してみると,本件商標は,商標法第4条第1項第11号にも違反して登録されたものといわざるを得ない。
エ むすび
以上のとおり,本件商標は,甲第2号証ないし甲第6号証で使用される「ブロマガ」なる語と同一又は類似するものであり,また,その指定商品及び指定役務も同一又は類似するものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号及び同項第15号並びに同第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号の該当性について
ア 申立人が使用する商標「ブロマガ」(引用商標1)の周知性について
申立人が使用する引用商標1の周知性について検討するに,申立人は,その証拠として,甲第2号証ないし甲第6号証を提出している。
そして,甲第2号証ないし甲第4号証は,インターネットにおける平成21年(2009年)1月20日のウェブサイトのニュース記事であり,また,甲第6号証は,2012年8月21日のウェブサイトのニュース記事であって,これらは,申立人の提供する「ブログ等の有料記事閲覧サービス」が開始されることに関する記事を内容とするものである。そして,これらには,そのサービス名として「ブロマガ」の文字が使用されている。
また,甲第5号証は,日付けが確認できない申立人の「ブログ等の有料記事閲覧サービス」における「ブログ」のウェブページであり,これには,「ブロマガ」の文字が使用されている。
しかしながら,上記したウェブサイトのニュース記事の証拠以外には,本件商標が登録出願された平成24年9月27日以前に「ブロマガ」の文字からなる引用商標1が申立人の業務に係る商標として使用され,周知なものとなっている事情を証する証拠は提出されていない。
してみれば,引用商標1は,申立人の提出する全証拠によっては,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,「ブログ等の有料記事閲覧サービス」について,申立人の業務に係る役務を表示する商標として,需要者の間で広く認識されるに至っていたと認めることはできない。
イ 本件商標と引用商標1の類否について
本件商標は,「ブロマガ」の文字を標準文字で表してなるものであり,他方,引用商標1も,「ブロマガ」の文字を横書きしてなるものであるから,両商標は,片仮名の文字として,その綴りを同じくする同一又は類似の商標といえる。
ウ 小括
以上によれば,本件商標と引用商標1が同一又は類似の商標であるとしても,引用商標1が申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間で広く認識されるに至っている商標とは認められない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号の該当性について
本件商標と引用商標1が同一又は類似の商標であるとしても,引用商標1が著名なものとは認められないこと上記(1)のとおりである。
してみれば,本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合,これに接する需要者が引用商標1を想起し連想して,当該商品又は役務を申立人の業務に係る商品又は役務,あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかのように,商品又は役務の出所について混同を生じさせるおそれがある商標ということはできない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標は,「ブロマガ」の文字を標準文字で表してなり,前記1に記載のとおり,第9類,第38類,第41類及び第42類の商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。
他方,引用商標2は,「ブロマガ」の片仮名と「BlogMaga」の欧文字とを上下二段に書してなり,前記2に記載のとおり,第42類の役務を指定役務としているものであるが,商標登録の無効審判(無効2014−890017)により,その指定役務中,第42類「ウェブログの運用管理のための電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるブログ作成用コンピュータプログラムの提供,インターネット上の情報を閲覧するためのコンピュータプログラムの提供」についての登録を無効とする旨の審決がされ,平成28年7月11日にその確定審決の登録がされているものである。
してみれば,本件商標の第9類,第38類,第41類及び第42類の指定商品及び指定役務と,引用商標2の第42類の指定役務とは,互いに非類似の商品及び役務というべきであって,同一又は類似する商品及び役務であるとは認められないものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第10号,同第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。