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Trademark Appeal Case

結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2016−900100(T2016−900100/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5821882号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5821882号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、2015(平成27)年7月9日に大韓民国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成27年10月7日に登録出願、同28年1月4日に登録査定がされ、第9類「オーディオ機器,オーディオ用スピーカー,ポータブルスピーカー,ワイヤレススピーカー,スマートフォン,携帯電話機,ウェアラブルスマートフォン,ワイヤレスヘッドセット,ヘッドセット,携帯電話機用ワイヤレスヘッドセット,スマートフォン用ワイヤレスヘッドセット,デジタルセットトップボックス,携帯電話機用の革製ケース,スマートフォン用革製ケース,携帯電話機用のフリップカバー,スマートフォン用フリップカバー,アプリケーションソフトウェア,タブレット型コンピュータ,コンピュータ用モニター,電子看板用モニター,電子広告表示装置,ウェアラブルコンピュータ,コンピュータ,コンピュータ用プリンター,発光ダイオードを利用したディスプレイ,タブレット型コンピュータ専用の革ケース,タブレット型コンピュータ用のフリップカバー,ポータブルコンピュータ,タブレット型コンピュータ用ワイヤレスヘッドセット,再充電可能な電池,バッテリーチャージャー,3D眼鏡,デジタルカメラ,監視ネットワークシステム用監視カメラ,データ通信ネットワークを用いた監視装置用監視カメラ,テレビジョン受信機,サラウンド音声用スピーカー・スピーカー・チューナー・サウンドミキサー・イコライザー・オーディオレコーダー・ラジオ受信機からなるコンポーネント型ステレオ装置,音響又は映像の記録用・送信用又は再生用の機械器具,イヤフォン,DVDプレーヤー,携帯型メディアプレーヤー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同28年1月22日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由として引用する国際登録第1187240号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、2013年(平成25年)7月3日にPeople's Republic of Chinaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、同年11月29日に国際商標登録出願、第9類「Portable telephones, electric batteries, chargers for electric batteries.」を指定商品として、平成28年6月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

1 商標法第8条第1項について

(1)本件商標の構成

英和辞典(「ジーニアス英和辞典 第4版」、株式会社大修館書店発行)によれば、「Sound」の文字は、「音、音響、響き」、「・・・のような音がする」、「鳴る、響く」、「鳴らす」等の意味を有する語であり、音響機器について、商品の機能、用途を表示する語として一般的に採択、使用されている語である。

そのため、本件商標の構成中、「Sound」の文字部分は、本件商標の指定商品に使用した場合、商品の機能、用途を表すものとして出所識別標識としての機能を有しないか、又は極めて微弱な部分であるといえるから、かかる「Sound」の文字部分からは、商品の出所識別標識としての称呼及び観念は生じない。

これに対して、本件商標の構成中、「Sugar」の文字部分は、前掲英和辞典によれば、「砂糖」を意味する語であり、我が国においても、その意味は広く一般的に知られている。

そして、この「Sugar」の文字部分は、本件商標の指定商品とは全く関連性のない語であるから、本件商標の指定商品との関係では商品の出所識別標識としての機能を十分発揮するものである。

また、本件の商標構成全体で観察した場合、「Sound Sugar」は、従来から一般的に使用されている用語、熟語でもなく、論理的、文法的にも一般的な用語として理解されうる用語でもない。

そうすると、本件商標を、その指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「Sound」及び「Sugar」の各部分を分離観察し、その「Sound」の文字部分を機能、用途を表示する語とし、これ以外の文字部分「Sugar」を自他商品の識別標識として捉え、「Sugar」の文字部分より生じる「シュガー」の称呼をもって、取引に資する場合も少なくないと考えるのが相当である。

以上により、本件商標は、構成文字全体に相応して生じる「サウンドシュガー」の称呼のほかに、「Sugar」の文字部分に相応して、単なる「シュガー」の称呼をも生じ、「砂糖」の観念を生じるものである。

(2)引用商標の構成

引用商標は、やや図案化した「SUGAR」の文字を横書きしてなるものであるところ、これより「シュガー」の称呼を生じ、「砂糖」を観念することがあるものと認められる。

(3)本件商標と引用商標の類否

本件商標と引用商標とを対比すると、両商標は、外観が相違するとしても、本件商標の指定商品について使用した場合には、いずれも「シュガー」の称呼及び「砂糖」との観念が生じる。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念を同一にする類似商標というべきである。

(4)審決例

本件と同様の事例として、「SOUND」と他の語を組み合わせた結合商標について、「SOUND」の文字は、音響機器について、商品の機能、用途を表示する語として普通に採択使用されているとした審決例が存在している(甲3)。

(5)商品の類否について

本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する。

2 むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものであり、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

第4 当審の判断

1 商標法第8条第1項該当性について

(1)本件商標

本件商標は、別掲1のとおり、「Sound Sugar」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成各文字は、同じ大きさ、同じ書体で表され、外観上まとまりよく一体に看取し得るものであって、これより生じる「サウンドシュガー」の称呼も格別冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、かかる構成においては、殊更、「Sugar」の文字部分のみに着目されるとするよりは、その構成文字全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識、理解されるとみるのが自然である。

申立人は、本件商標の構成中の「Sound」の文字部分は、商品の機能、用途を表すものとして出所識別標識としての機能を有しないか、又は極めて微弱な部分である旨主張する。

しかしながら、本件商標は、その構成中の「Sound」の文字部分が「音、音響」等を意味する英語として、知られているものであるとしても、本件商標の指定商品との関係において、該文字が、直ちに具体的な商品の機能、用途に結びつくものとはいい難い。また、他に本件商標から、「Sugar」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせないものである。

そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「サウンドシュガー」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないというべきである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲2のとおり、「SUGΛR」の文字を書してなるところ、その構成中「Λ」の文字は、前後の構成文字から容易に「A」の文字を表したものと認識し、該構成文字全体をもって、「SUGAR」の欧文字を表したものと把握されるものとみるのが自然であるから、引用商標はその構成文字に相応して、「シュガー」の称呼及び「砂糖」の観念を生じるというのが相当である。

(3)本件商標と引用商標との類否

本件商標と引用商標との類否について検討するに、外観においては、両商標は、その構成が相違し、外観上、十分に区別できるものである。

そして、称呼においては、本件商標から生じる「サウンドシュガー」の称呼と、引用商標から生じる「シュガー」の称呼とは、称呼の識別における重要な語頭音において、「サウンド」の音の有無の差異に加え、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、明確に聴別できるものである。

また、観念においては、本件商標は、観念を生じないものであるから、引用商標と比較することができず、類似するとはいえないものである。

そうとすれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(4)小括

そうすると、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似の商品であるとしても、上記のとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものということはできない。

2 申立人の主張する審決例について

申立人は、「SOUND」と他の語を組み合わせた結合商標について、「SOUND」の文字は、音響機器について、商品の機能、用途を表示する語として普通に採択使用されているとした審決が存在している旨主張している。

しかしながら、商標の類否の判断は、対比される商標について、当該判断時の取引の実情を勘案しつつ、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本件商標は、構成文字全体をもって一体不可分の造語よりなるものとみるのが相当というべきは、上記1(1)で述べたとおりであって、本件商標がその構成中に「Sound」の文字を有することをもって申立人が挙げた審決例を直ちに本件に適用してその類否を判断することは適切とはいえない。また、申立人が挙げた審決例は、本件商標とは、商標の構成において異なるものであるから、事案を異にするというべきであり、申立人の主張は採用することができない。

3 まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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