Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成8年審判第8635号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「王将食品」の文字を横書きしてなり、第31類「麦芽、食用魚介類(生きているものに限る。)、海藻類、果実、野菜(「茶の葉」を除く。)、茶の葉、糖料作物」を指定商品として、平成5年10月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において本願商標の拒絶の理由に引用した登録第53404号商標(以下、「引用A商標」という。)は、別紙の(2)に表示したとおり、図案化した将棋の駒の中に「王将」の文字を縦書きした構成よりなり、第47類「穀菜類、種子、果物、穀粉、澱粉及び其の製品」を指定商品として、明治45年6月1日に登録出願、同45年6月24日に登録、その後、昭和7年6月1日、同27年3月15日、同47年12月20日、同57年6月25日及び平成4年12月24日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものであるが、当該指定商品中「乾燥野菜、乾燥果実及びその類似商品」について、商標権一部取消審判により、その登録を取り消すべき旨の審決が確定し、昭和63年2月17日にその登録がなされているものである。
同じく、登録第2471182号商標(以下、「引用B商標」という。)は、「王将」の文字を横書きしてなり、第32類「食肉、卵、魚介類、海そう類、肉製品、加工水産物(かつお節、削り節、とろろこんぶ、干しのり、焼きのり、干しわかめ、干しひじき、寒天を除く)かつを節、削り節、とろろこんぶ、干しのり、焼きのり、干しわかめ、干しひじき、寒天、すし、べんとう、サンドイツチ、乾燥卵、即席菓子のもと、カレーライスのもと、スープのもと、シチューのもと、ふりかけ、お茶づけのり、なめ物、酒かす」を指定商品として、昭和61年3月28日に登録出願、平成4年10月30日に登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「王将食品」の文字を書してなるものである。
ところで、該構成中の「食品」の文字は、「人が日常的に食物として摂取するものの総称。飲食物。食料品。」(広辞苑第四版)を意味し、本願指定商品も食品の範疇に含まれるものである。また、食品を取り扱う業界においては、業種名を表すものとして社名等に「食品」の文字が多数用いられており、このことは、例えば「週刊東洋経済 日本の会社120000」(東洋経済新報社1991年5月25日発行)の業種別ランキングにおいても認められるところである。
してみれば、本願商標に接する取引者、需要者は、上記実情から、本願商標中「食品」の文字部分は、指定商品との関係において、その品質・内容を表示するための語、あるいは、その商品に係わる業種名を表示したものと認識するにとどまり、自他商品識別機能を有するものとは理解しないというのが相当である。
そうとすると、本願商標構成中、それ自体独立して自他商品の識別標識として機能するとみられる「王将」の文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものというべきである。
そして、本願商標は出願人の商号の略称とも認められないばかりでなく、これらを常に一体のものとしてのみ把握しなければならないとする格別の事情も見いだし得ない。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字に相応して「オウショウショクヒン」の一連の称呼を生ずるほか、「王将」の文字部分に相応して、単に「オウショウ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用A商標及び引用B商標は、それぞれの構成文字に相応して、「オウショウ」の称呼を生ずるものである。
したがって、本願商標と引用の各商標とは、外観及び観念についての差異を考慮しても、「オウショウ」の称呼を共通にする称呼上類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品中「麦芽、野菜(「茶の葉」を除く。)、果実」は、引用A商標の指定商品中「穀菜類、果物」と、本願商標の指定商品中「食用魚介類(生きているものに限る。)、海藻類」は、引用B商標の指定商品中「魚介類、海そう類」と、それぞれ同一又は類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
なお、請求人は、本願商標と引用商標との類否に関し、審決例を示し、本願商標と引用商標とが非類似である旨主張しているが、該事例は、いずれも本願とは事案を異にするものであるから、それに基づく請求人の主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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