sokuhyo

Trademark Appeal Case

宅配収納の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2016−12533(T2016−12533/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「宅配収納」の文字を横書きしてなり、第20類「通信手段を備えた宅配ボックス,その他の宅配ボックス,通信手段を備えた宅配自動管理ロッカー,その他の宅配自動管理ロッカー,錠(電気式又は金属製のものを除く。)」及び第39類「荷物の保管,家具の保管,物品の保管,鉄道による輸送,車両による輸送,航空機による輸送,船舶による輸送,配達物の一時預かり,倉庫の提供,荷物の宅配並びにこれに関する媒介又は取次ぎ」を指定商品及び指定役務として、平成27年2月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『宅配収納』の文字を、普通に用いられる態様により表してなるところ、その構成中、『宅配』の文字部分は、『自宅配達の略。商品や新聞・雑誌・荷物などを家まで配達すること。』を表す語であり、『収納』の文字部分は、『物をかたづけしまうこと。』を表す語であることから、本願商標全体として『商品や新聞・雑誌・荷物などを家まで配達し、物をかたづけしまうこと』程の意味合いが容易に認識されるところ、生活支援サービスを提供する業界や倉庫業界においては、家の収納スペースに余裕がない者や、荷物が多い者向けに、利用者の自宅で回収した又は利用者によって宅配便で送られた荷物を収納・保管し、利用者が必要な時に、荷物を自宅まで配送する宅配型収納サービスが多数提供されていることが確認できる。そうすると、本願商標を、本願の指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、『宅配型収納サービスに利用する商品』及び『宅配型収納サービスのための役務』であると認識、理解するにとどまり、単に、商品の品質及び役務の質を、普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、「宅配収納」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「宅配」の文字は、「商品や新聞・雑誌・荷物などを家まで配達すること。」の意味を有する語であり、「宅配便」の略称としても親しまれている語である。

また、「収納」の文字は、「物をかたづけしまうこと。」の意味を有する語(いずれも、株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)であって、共にごく親しまれている語であるから、全体として、「宅配便で配達されたものをしまうこと」程の意味合いを容易に理解させるものである。

ところで、「不在時に宅配されたものを収納するための収納庫」や、「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」が、「宅配収納」並びに「宅配」及び「収納」の文字と共に使用又は説明されている実情がある。

そして、上記の事実については、原審で示した事実のほか、別掲に示す事実からも裏付けられるところである。

そうとすれば、本願商標を、その指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、該商品が、「宅配されたものを収納しておくための収納庫」であることを認識するにすぎず、また、本願の指定役務中、「荷物の保管,家具の保管,物品の保管,配達物の一時預かり,倉庫の提供,荷物の宅配並びにこれに関する媒介又は取次ぎ」に使用したときは、該役務が、「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」であることを認識するにすぎないものとみるのが相当であって、自他商品役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、本願商標は、その商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

(2)請求人の主張について

請求人は、「『宅配収納』の語は、構成上一体不可分の商標であることから、一種の造語として認識、把握するのが自然といわなければならない。そして、原査定で引用した使用例は、いずれも本願商標を構成する『宅配収納』の語に関する使用例ではなく、この事実がまさに、本願商標は請求人の創出に係る造語であるという事実を裏付けているものである。」旨、主張する。

しかしながら、「宅配」及び「収納」の文字が、一般的にごく親しまれている語であることからすると、請求人の創作した造語として認識されるというよりは、両語が単に結合されたものとして理解されるというのが相当である。

そして、「宅配」及び「収納」の文字が、本願の指定商品及び本願指定役務との関係において、普通に使用されていることが、別掲のインターネット情報及び新聞記事情報より窺えるものであり、さらに、「宅配収納」の文字についても、「宅配されたものを収納しておくための収納庫」及び「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」を表す語として使用されていることが窺えるものである。

また、請求人は、造語として認識されるとする主張のみで、これを証する証拠の提出がない。

よって、請求人の上記主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。