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Trademark Appeal Case

著名バンド名の無断使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−22558(T2015−22558/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「DEEP PURPLE」の欧文字を標準文字で表してなり,第9類,第25類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成25年11月25日に登録出願されたものである。

その後,本願商標の指定商品及び指定役務については,原審における平成27年8月25日付け及び当審における同年12月24日付け並びに同28年8月15日付けの手続補正書において,最終的に,第9類「マウスマット,マウスパッド,コンピュータハードウェア又はコンピュータファームウェア,携帯電話の附属品,サングラス,コンピュータゲームプログラム,コンピュータ用インタラクティブゲーム用のソフトウェア,携帯電話又は携帯情報端末装置,未記録の記録媒体,携帯電話用ゲームプログラム,コンピュータゲーム用プログラムを記憶させたDVD」,第25類「被服,履物及び運動用特殊靴,帽子,ピケ生地のシャツ,ポロシャツ,ラグビーシャツ,ワイシャツ類及びシャツ,スポーツシャツ,スウェットシャツ,ティーシャツ,野球用帽子,ゴルフ用帽子,ニットの帽子,シャワーキャップ,男性用又は女性用ジャケット,コート,ズボン,レインジャケット,防水のジャケット,スウェットジャケット,トラックジャケット,防風のジャケット」及び第41類「娯楽の提供,音楽グループによる音楽の演奏,演芸の上演,インターネット又はインターネット上のウェブサイトによるダウンロードできないデジタル音楽の提供,ダウンロードできない電子出版物のオンラインによる提供,音楽の制作,受託による作曲,音楽に関する電子出版物の提供,その他の電子出版物の提供,音楽に関する書籍の制作,その他の書籍の制作,演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,オンラインによる映像・音楽の提供,音楽に関する放送番組の制作・配給,その他の放送番組の制作・配給,音楽に関する録音済み又は録画済み記録媒体の原盤の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオ若しくは記録媒体の制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),音響記録媒体及び映像記録媒体の貸与,音響用又は映像用のスタジオの提供,オンラインによる娯楽情報の提供,その他の娯楽情報の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,以下の(1)ないし(3)のとおり判断し,本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は,「DEEP PURPLE」の欧文字を標準文字で表してなるところ,該文字は,1968年にイギリスで結成され,現在も広く知られているハードロックバンドのバンド名であり,これをその指定商品中例えば「レコード,コンパクトディスク,ダウンロード可能な音楽ファイル,映写フィルム,録画又は録音済みビデオディスク及びビデオテープその他の記録媒体」等の音楽に係る商品に使用した場合,これに接する取引者・需要者は,当該商品に係る収録曲を歌唱(演奏)する者,映像に出演し,歌唱(演奏)している者を表示したもの,すなわち,その商品の品質(内容)を表示したものと認識するにすぎないから,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ず,また,本願商標を「DEEP PURPLE」と何ら関係のない上記指定商品に使用した場合,商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は,ハードロックバンド名として広く知られている「DEEP PERPLE」と同一の文字からなるものであり,かつ,その構成メンバー全員の承諾を得たものとは認められない。したがって,本願商標は商標法第4条第1項第8号に該当する。

(3)本願商標は,第9類及び第25類の指定商品中並びに第41類の指定役務中に,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない表示を含むものである。したがって,本願商標は商標法第6条第1項の要件を具備しない。

3 当審の判断

(1)商標法第6条第1項について

本願の指定商品及び指定役務は,前記1のとおり補正された結果,第9類及び第25類の指定商品並びに第41類の指定役務は,いずれもその内容及び範囲が明確になったものと認められるから,本願は,商標法第6条第1項の要件を具備するものとなった。

(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願の指定商品及び指定役務は,前記1のとおり補正された結果,原査定における拒絶の理由に係る指定商品は,すべて削除されたものと認められる。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

(3)商標法第4条第1項第8号について

本願商標は,「DEEP PURPLE」の欧文字を標準文字で表してなるところ,原審が拒絶理由で示した証拠及び当審の職権調査によれば,該文字は,1968年にイギリスで結成され,8年間の活動休止及び数回のメンバー変更を経て,現在に至るまで活動を続けているハードロックバンドの名称であり,我が国においても,1970年代を中心にロックファンの間で人気を博し,十数回の来日公演を行っていることが認められるが,我が国におけるヒットチャートにおいて上位であったことやテレビ・一般の雑誌等に多数取り上げられたこと等により,これが広く知られているという実情は見出すことができない。

そうすると,本願商標は,上記バンド名を表すものとして,本願商標の登録出願時及び審決時において,我が国のハードロックの分野においては,ある程度知られているものと認めることができるものの,我が国の世間一般に広く知られていたということはできない。

したがって,本願商標は,他人の著名なバンド名とはいえず,商標法第4条第1項第8号に該当しない。

(4)まとめ

上記(1)ないし(3)のとおり,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し,かつ,同法第6条第1項の要件を具備しないとした原査定の拒絶の理由は,いずれも解消し,また,本願商標は,商標法第4条第1項第8号に該当するものではないから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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