sokuhyo

Trademark Appeal Case

著名商標と混同のおそれ

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2016−15414(T2016−15414/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「citizenM Hotel」の欧文字と「シチズンエムホテル」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、第43類「宿泊施設の提供」を指定役務として、平成27年7月10日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、その構成中に、東京都西東京市田無町6−1−12所在の時計メーカー『シチズン時計株式会社』が商品『時計』に使用して著名な商標である『CITIZEN』と綴り字を同じくする『citizen』の文字を有してなり、かつ当該著名商標の表音を片仮名表記した「シチズン」の文字も有してなるものであって、ホテル等の宿泊施設のロビーあるいは客室などにおいて各種の時計が使われていることから、本願商標をその指定役務に使用するときには、上記時計メーカー又はその者と何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、役務の出所について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「CITIZEN」及び「シチズン」商標の著名性について

「CITIZEN」及び「シチズン」の文字からなる商標(以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。)は、東京都西東京市田無町6−1−12に本社をおく、「シチズン時計株式会社」が商品「時計」について使用して、「時計」を取り扱う分野において、本願の登録出願前から、現在に至るまで、我が国の需要者に広く認識されているものとなっていることは、顕著な事実である。

(2)本願商標と引用商標との類似性について

本願商標は、「citizenM Hotel」の欧文字と「シチズンエムホテル」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ、これらを構成する欧文字部分と片仮名部分は、それぞれまとまりよく表されており、下段の「シチズンエムホテル」の文字は、上段の「citizenM Hotel」の文字の読みを特定したものと無理なく理解できるものであって、本願商標は、その構成文字全体からは、特定の意味合いを有しない一種の造語として理解されるものである。

してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して「シチズンエムホテル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標は、「CITIZEN」及び「シチズン」の文字からなるところ、該「CITIZEN」の文字は、「市民、国民」等の意味を有する一般に知られている英語であって、また、該「シチズン」の文字は、「CITIZEN」の文字の読みを片仮名で表記したものとして理解されるものである。

してみれば、引用商標は、これらの構成文字に相応して、「シチズン」の称呼を生じ、「市民、国民」の観念を生じるものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、外観においては、本願商標と引用商標は、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有し、また、称呼においては、本願商標より生ずる「シチズンエムホテル」の称呼と引用商標より生ずる「シチズン」の称呼とは、その音構成及び音数の差異により、称呼上、明瞭に区別できるものである。

さらに、観念においては、本願商標は、特定の観念を生じない一種の造語であるから、観念上、本願商標と引用商標を比較することはできない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、互いに相紛れるおそれのない非類似の別異の商標というべきである。

(3)本願商標の指定役務と他人の業務に係る商品との間の性質、用途又は目的における関連性の程度について

本願商標の指定役務は、第43類「宿泊施設の提供」であるのに対し、引用商標に関する商品は、「時計」であり、両者は、その役務と商品の内容において、分野が著しく異なるものであるから、互いの役務と商品間の関連性が乏しいものであり、その需要者の共通性も低いものといえる。

また、「シチズン時計株式会社」が「時計」以外の分野において、多角的に業務を行っている事情も認められない。

(4)まとめ

前記(1)ないし(3)からすると、引用商標が本願商標の登録出願前より需要者に広く認識されていたものであるとしても、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、互いに相紛れるおそれのない非類似の別異の商標であり、また、本願の指定役務と引用商標に関する商品は、互いの役務と商品間の分野が著しく異なるものである。

そうすると、請求人が、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が、「シチズン時計株式会社」又は同人と経済的、組織的に何らかの関係がある者の業務に係る役務であるかの如く、役務の出所の混同を生じるおそれはないとみるのが相当である。

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。