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Trademark Appeal Case

PLATINUM SERUMの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2015−900252(T2015−900252/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5760548号商標の指定商品中,第3類「セラムからなる化粧品,せっけん類」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5760548号商標(以下「本件商標」という。)は,「PLATINUM SERUM」の欧文字を標準文字で表してなり,平成25年3月25日に登録出願,第3類「せっけん類,歯磨き,セラムからなる化粧品,香料,薫料」を指定商品として,平成27年3月13日に登録審決,同年4月24日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由の要旨

登録異議申立人「高野 勝弘」(以下「申立人」という。)は,本件商標について,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから,その登録は取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第14号証を提出した。

1 本件商標「PLATINUM SERUM」は,「白金」,「プラチナ」の意味を有する英語「PLATINUM」及び「漿液」,「血清」の意味を有する英語「SERUM」からなること明白である。

2 本件の商品を取り扱う化粧品業界において,「PLATINUM(プラチナ)」の語は,「プラチナ(白金)ナノコロイド」のように美容液,化粧水等の原材料である「プラチナ(白金)」を表す語として,また,「セラム(SERUM)」の語は,本類においては「美容液」を表す語として,どちらも普通に使用され,認識されているものであること明白である(甲1ないし甲10)。

3 「PLATINUM(プラチナ)」の語と「SERUM(セラム)」の語を結合した「PLATINUM SERUM(プラチナセラム)」の語も,「プラチナを原材料とした美容液」を表す語として普通に使用され,認識されているものである(甲1ないし甲14)。

4 すなわち,本件商標「PLATINUM SERUM」は,これを本件指定商品に使用するときは,「プラチナを原材料とした美容液」であることを直感させ,単に商品の品質を表す標章にすぎないものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当する。

また,本件商標「PLATINUM SERUM」を,「プラチナを原材料とした美容液」以外の本件指定商品に使用するときは,あたかもその商品が「プラチナを原材料とした美容液」であるかの如く直感させ,その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから,商標法第4条第1項第16号に該当する。

以上のとおり,本件商標は,登録の要件を具備していないから,その登録は取り消されるべきである。

第3 取消理由通知

当審において,本件商標権者に対して,平成28年5月31日付けで通知した取消理由の内容は,以下のとおりである。

1 本件商標の構成について

本件商標は,「PLATINUM」と「SERUM」の文字の間に間隔を置いてなる構成からなることを踏まえると,「PLATINUM」と「SERUM」の文字をもって構成されているものであることが容易に把握,理解されるものである。

そして,申立人が提出した証拠及び職権調査によれば,以下のとおりである。

(1)「SERUM」の文字の意味合い等について

「SERUM」の文字は,本来,「血清」の意味を有する語(研究社 新英和大辞典 第6版)であるが,該文字の読みである「セラム」の文字は,化粧品等の分野においては,以下のとおり,「美容液」を指称する語として,普通に使用されていることが認められる。

ア 甲第6号証は,「株式会社コーセー」の「プレディア リンクレスト セラム AX」(発売日:2005年11月16日)についての商品紹介であり,「なじませた瞬間につたわる充実感。肌がぐっと持ち上がるようないきいきとしたハリ感をあたえる美容液です。」の記載がある。

イ 甲第7号証は,「株式会社資生堂」の「&フェイス アートメソッド ホワイトラディエンスセラム」についての商品紹介であり,「磨き上げ,輝かせる,薬用美白美容液」の項に,「濃縮感のある美容液をクロスに含ませ美白。発売日2007/3/21」の記載がある。

ウ 甲第8号証は,「株式会社カネボウ化粧品」の「トワニー エスティチュードラグジェ UVプロテクトセラム」についての商品紹介であり,「紫外線から肌を守り,ダメージを徹底ケア。内側から湧き上がるようなハリ・弾力とうるおいに満ちた明るい肌に導く薬用UVカット美容液。2009/03/16発売」の記載がある。

エ 甲第9号証は,「株式会社TIENS JAPAN」の「NEWS RELEASE」であり,「TIENS JAPAN(ティエンズ ジャパン) エイジング ケア向け高機能美容液『SU インテンシブ セラム』を発売」の見出しの下,「株式会社TIENS JAPANはエイジングケアを目的とするAprotie Circe(アプロティーチルチェ)ブランドより高機能美容液『SU インテンシブ セラム』を2009年10月20日より発売します。」の記載がある。

オ 甲第10号証は,「株式会社ノエビア」の2012年2月8日付の「プレスリリース」であり,「ノエビア レイセラ 薬用ブライトニングセラム UV <医薬部外品> ノエビア レイセラ 薬用プロテクターUV スプレー <医薬部外品>」の見出しの下,「ノエビアは,紫外線対策『レイセラシリーズ』より,美白しながらお肌を紫外線から守る日中用美白美容液『レイセラ 薬用ブライトニングセラム UV』と,便利なスプレータイプの日やけ止め『レイセラ 薬用プロテクターUV スプレー』を2012年3月10日に発売します。」の記載がある。

カ 甲第14号証は,「@cosme(アットコスメ)」のウェブサイトにおいて,「マーヴェラス プラチナセラム」の商品について,「エイジングケア専用の美容液です。プラチナやヒアルロン酸,コエンザイムQ10など豪華な内容で使い始めた日から違いが実感できますよ。2007/10/23」の記載がある。

キ 「Amazonプライム」のウェブサイトにおいて,「イデアアクト プラチナVCセラム トライアル」の見出しの下,「プラチナナノコロイド(白金ナノコロイド)とビタミンCを配合した美容液です。Amazon.co.jpでの取り扱い開始日:2007/6/15」の記載がある。

(http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%88-%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A2%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%88-%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%81%E3%83%8AVC%E3%82%BB%E3%83%A9%E3%83%A0-%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%AB/dp/B000RYUB0I)

(2)「PLATINUM」の文字の意味合い等について

「PLATINUM」の文字は,「白金」を意味するものであるところ,化粧品等の分野においては,以下のとおり,その成分の一つとして「プラチナ」(白金)が普通に利用されていることが認められる。

ア 甲第2号証は,「崙堂株式会社」の「高濃度プラチナ化粧石けん PREMIUM P.T.SOAP [絵取り])についての商品紹介であり,「商品の特徴」の欄に「コンディションを乱した肌にナノサイズプラチナ微粒子が持つ−40ミリボルトの電位を加えることで,健康な肌の状態のときに近い電圧になり,肌本来の力を呼び戻します。」の記載がある。

イ 甲第3号証は,「オージオ化粧品」の「プラチナ配合化粧水」についての商品紹介には,「プラチナリペアローション」の見出しの下,「プラチナ(白金)配合優れた浸透力で肌の奥から輝きを」の記載があり,「プラチナ配合美容クリーム」についての商品紹介には,「プラチナリペアクリーム」の見出しの下,「プラチナ(白金)配合あなたの肌に至高のハリと輝きを」の記載がある。

ウ 甲第4号証は,「@cosme(アットコスメ)」のウェブサイトであり,「プラチナシルバーナノコロイド ミルキーエッセンス」の商品について,「超微粒化したプラチナとシルバーをコロイド状で配合した美容液。」の記載がある。

エ 「Natural Web」のウェブサイトにおいて,「プラチナ白金ナノコロイド化粧品」の見出しの下,「アクアゲルPTシリーズは,素肌にやさしくなじんで美容成分を浸透させる理想の成分天然ゲルに白金ナノコロイド(プラチナ)と天然ヒアルロン酸やセラミドなどの美容成分をたっぷりと配合したちょっと贅沢な美容コスメシリーズです。」の記載がある。

(http://www.naturalweb.co.jp/shopping/spec/aqua.html)

オ 「株式会社オージオ」のウェブサイトにおいて,「ラグジュアリーなエイジケア高級化粧水」の見出しの下,「白金ナノコロイド(プラチナ)と植物性うるおい成分(ローヤルゼリー・チューベロース・モロヘイヤエキス)を贅沢に配合。」の記載がある。

(http://ozio.jp/01/011101/d/EC02/1242/goods_detail/)

カ 「Diet & Beauty」のウェブサイトにおいて,「プラチナナノコロイド クリーム」の商品について,「敏感肌にも最適白金ナノコロイド(プラチナナノコロイド)配合。」の記載がある。

(http://www.monomono.rdy.jp/html14/113100-14.html)

キ 「エミュアール化粧品」のウェブサイトにおいて,「クローズアップ 2011.8 究極のエイジングケア プラチナ配合美容液 遂に新発売!」の見出しの下,「2011 8.1新発売」「プラチナ,EGF様ペプチド,AC 11をはじめ,たっぷりと厳選された贅沢な美白と保湿の美容成分が肌の奥(角質層)まで浸透。うるおいを与え,使うほどにくすみのない輝く肌へ導きます。」の記載がある。

(http://www.emuart.jp/closeup/no45.html)

ク 「Amazonプライム」のウェブサイトにおいて,「PT GEL プラチナジェル 15ml 【プラチナ配合美容液】」の見出しの下,「商品の説明 プラチナ&アミノ酸で実感!プラチナが,光に反応してプラチナフォトンを発生。Amazon.co.jp での取り扱い開始日: 2011/11/18」の記載がある。

(http://www.amazon.co.jp/%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA-PT-GEL-%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%81%E3%83%8A%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AB-15ml-%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%81%E3%83%8A%E9%85%8D%E5%90%88%E7%BE%8E%E5%AE%B9%E6%B6%B2%E3%80%91/dp/B0069O5TTS)

(3)本件商標の意味合い

本件商標は,前記(1)及び(2)のとおり,その構成中の「SERUM」の文字部分が,「美容液」を,また,「PLATINUM」の文字部分が,化粧品の成分の一つとして普通に利用されている「プラチナ」(白金)を意味するものであるところ,以下のとおり,その指定商品を扱う分野では,「プラチナ」(白金)を成分とする美容液が存在し,かかる美容液を,「プラチナセラム」又は「Platinum Serum」と称している実情がある。

そうすると,本件商標は,「プラチナ(白金)を成分に含む美容液」ほどの意味合いを容易に理解し得るものといえる。

ア 甲第11号証は,インターネット上の商品情報サイト「楽天」であり,「『ラシュール プラチナ セラム』2006年 美容界大注目のCoQ10を越える成分『白金ナノコロイド』」,「上記の美容液で活性酸素(7種類すべて)を強力に除去!」の記載がある。

イ 甲第13号証は,「@cosme(アットコスメ)」のウェブサイトであり,「ラテスタ プラチナセラムリッチシャンプー」の商品について,「2011年4月発売 プラチナナノコロイド・シアバター・コラーゲン・ヒアルロンをはじめ,髪と頭皮をケアする美容液成分20種類以上配合のシャンプー。」の記載がある。

ウ 「楽天みんなのレビュー」のウェブサイトにおいて,「【Lasurreal Platinum Serum(ラシュール プラチナ セラム)】」の見出しの下,「年齢って肌に出るので,アンチエイジング化粧品には敏感です。しわはまだ大丈夫だけど,毛穴が目立つ感じと,キメが荒くなってきているかな,と気になっています。この美容液は『肌再生』。白金ナノコロイドの働きも最近話題なので,続けることで肌が変わってくるかな,と期待しています。同じような内容の美容液と比べると,かなり値段も安いし,一本から送料無料なのがうれしい。2006-09-17」の記載がある。

(http://review.rakuten.co.jp/item/1/200185_10000100/1.0/)

エ 「株式会社メイクビー」のウェブサイトにおいて,「Ricera Series」の「プラチナ美容液 Q&A」において,「美容液はベタつくイメージがあるのですが・・・ プラチナセラムをぜひ手にとってお顔になじませてください。瞬時に肌内部にすーっと浸透して全くベタつきはございません。プラチナナノコロイドが高濃度(4%)配合され,潤いのヴェールでお肌を守ります。」の記載がある。

(http://www.make-b.jp/product/qa.html)

2 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性

本件商標は,「PLATINUM SERUM」の欧文字を標準文字で表してなるところ,前記1(1)ないし(3)のとおり,その構成中の「SERUM」の文字部分が,「美容液」を,また,「PLATINUM」の文字部分が,化粧品の成分の一つとして普通に利用されている「プラチナ」(白金)を意味するものであり,化粧品を扱う分野においては,「プラチナ」(白金)を成分とする美容液が存在し,かかる美容液を,「プラチナセラム」又は「Platinum Serum」と称している実情がある。

そうすると,本件商標は,「プラチナ(白金)を成分に含む美容液」ほどの意味合いを容易に理解させるにすぎず,これを,その指定商品中,「プラチナ(白金)を成分(原材料)とする美容液,プラチナ(白金)を使用した美容液成分を配合したシャンプー」に使用したときは,その商品の品質,原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと認められる。

したがって,本件商標は,その指定商品中,第3類「プラチナ(白金)を成分(原材料)とする美容液,プラチナ(白金)を使用した美容液成分を配合したシャンプー」について,商標法第3条第1項第3号に該当し,上記以外の「セラムからなる化粧品,せっけん類」について使用するときは,商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。

第4 本件商標権者の意見

本件商標権者は,上記第3の取消理由に対し,指定した期間を経過するも,何ら意見を述べるところがない。

第5 当審の判断

本件商標についての上記第3の取消理由は,妥当なものと認められる。

したがって,本件商標は,その指定商品中,第3類「プラチナ(白金)を成分(原材料)とする美容液,プラチナ(白金)を使用した美容液成分を配合したシャンプー」に使用するときは,商標法第3条第1項第3号に該当し,「プラチナ(白金)を成分(原材料)とする美容液」以外の「セラムからなる化粧品」,「プラチナ(白金)を使用した美容液成分を配合したシャンプー」以外の「石けん類」について使用するときは,その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。

また,「セラムからなる化粧品,石けん類」以外の「歯磨き,香料,薫料」については,「PLATINUM SERUM」の文字が商品の品質を表示したものとすべき実情等が存しないものであるから,本件商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

以上のとおり,本件商標は,その指定商品中,第3類「セラムからなる化粧品,せっけん類」については,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当に違反して登録されたものであるから,商標法第43条の3第2項により,その登録を取り消すべきものとし,本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しないものであるから,その登録は,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきである。

よって,結論のとおり決定する。

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